転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀

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140.目覚め(4)

「あーー!!おい!!ルル何やってんだ!そこまでは許してないぞ!」

カイお兄様が大きな声で怒鳴って近寄ってきていた。

「おい!ルル!いくら寂しいからってそれはないだ…ろ…」

私と目が合うカイお兄様。

「カイお兄様…」
「スー…!!目が覚めたのか!?」

カイお兄様は走り寄って私を抱きしめた。

「スー!良かった。本当に心配したんだ…スーがずっと眠ったままで起きないから。」
「カイお兄様…ごめんなさい。少し時間がかかってしまいました…。」

カイお兄様は涙を溢しながら更にギュッと抱きしめる。

「心配かけてごめんなさい。それとありがとうお兄様。」
「でも…今ルルはスーに何してた?俺の大事なスーに…」

カイお兄様はルル様を睨みつける。

「傷口の確認してたんだよ。」
「傷口…?宮医に確認して貰えばいいじゃないか。ルルじゃなくていいだろ?」

拗ねているような顔をしているカイお兄様は少し幼くて可愛らしい。

「チッ…タイミング悪すぎだろ…」

小さな声で呟くルル様の声をしっかりと聞き逃さないカイお兄様。

「やっぱり…!俺がこのタイミングで来てよかった…。スー?この狼には気をつけるんだよ。」

カイお兄様は私を抱きしめながら頭を撫でる。
私から全く離れようとしないカイお兄様をルル様は無理やり引き剥がす。

「さっき目覚めたばなりだからあまり無理させるな。」
「さっき目覚めた…?体は大丈夫なのか?」
「ええ。保護魔法をして下さったお陰で元気に動けます!」
「保護魔法…?まさか最近新しく魔法を履修してると思ったらルルがかけてくれてたのか?」
「ああ。」

(ルル様が…?普通属性以外の他の魔法使うのは難しいのに…)

「ルル様…本当にありがとうございます。」
「いや、これは俺自身のためにやったんだ。何かやっていないと気が済まなかったんだ。」
「俺も出来る限りここに通い詰めていたよ。スーがいつ目覚めてもいいように。」

ルル様はカイお兄様を横目で見ながらため息を吐く。

「カイ、お前昔から思っていたけどスーにくっつきすぎだろ。妹離れしろ、スーは俺と婚約したんだ。」

カイお兄様は困った顔をしている。

「それは無理かもなぁ。俺はスーと一緒に居たいから。」

(カイお兄様…シスコン度合いが酷くなってないかしら…?)
私は苦笑した。


『貴方には私の加護を与えたから周りの人達は貴方の事好きでしょう?』

ふいにヴェティス様の言葉がよぎった。

(カイお兄様がシスコンなのはもしかしてヴェティス様の加護があるから…?)


「あの、私御二方にお伝えしたい事があるんです。」

私は真剣な表情で2人が揉めているのを止めた。

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