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142.ヴェティス様からの贈り物(2)
「スレイ様!!」
「スレイちゃん!!声がすると思ったら…目が覚めたんだね!」
入ってきたのはサーシャとシリウス様だった。
「おい…病人がいるんだ。声もドアの音も大きい。」
ルル様の言葉を聞いているのかいないのか…2人は私を目掛けて駆け寄り抱きついた。
「ス、スレイ様本当にどうなるかと…もう私不安で不安で今日も来てみたら目が覚めてて本当に良かった~。」
サーシャは大きな目に大粒の涙を流しながらも一生懸命に伝えてくれた。
「サーシャさん本当に心配かけてごめんなさい。サーシャさんがあの日光魔法を使って治療をしてくれたお陰で私は生きられたんです。本当に感謝してもしきれない…命の恩人ですわ。」
「そ、そんな!!恩人なんて!スレイ様に何かあったら私はいつでも何処へでも飛んで行きます!スレイ様とこうやってまたお話しできるなんて幸せですもん。」
「サーシャちゃんばっかりずるい俺ももっと抱きつきたい!俺がいるからサーシャちゃんも王宮に来れるんだからね!」
「シリウス様?婚約者がいる女性に抱きつくのは良くないです!」
「えー!?」と不機嫌そうにしているシリウス様とサーシャを見てつい笑みが溢れてしまう。
「シリウス様も本当に心配かけてごめんなさい。」
「本当に!スレイちゃんはもっと守られる側に立たなきゃ!それより…さっきの話少し聞こえてたんだけど…スレイちゃんは神様の加護を貰っているの?」
「ええ。」
「愛の加護を貰っているから人に好かれているだけで加護がなかったら自分は愛される存在じゃないって事を思ってるの?」
鋭い質問に心が抉られる。私は物語に名前も姿さえも出てこないモブ中のモブ。そんな人間が主要人物に会って好かれる事なんてまずあり得ない。加護がついているからしか考えられない。
私は黙ってコクッと頷いた。
「そんなことないから!」
「そんな事ないです!」
2人は勢いよく私に近づく。
「その加護の力で俺達が引き寄せられたかもしれない。だけどその後は加護の力だけじゃない。スレイちゃんの魅力が、心の優しさが僕らを惹きつけたんだ。だから加護がなかったら好かれていないだなんて思わないで。」
「そうですよ!私もそう思います!」
「2人とも…ありがとう。」
カイお兄様が私の肩をポンと叩いた。
「ヴェティス様はなんて伝えてきたの?加護の力だけしか言わなかったか?」
「いえ…そういえば、加護の力もあるけどそれだけではないと仰ってました…。」
「妹思いだけじゃなくてスレイに魅力があるからだと俺も思うよ。可愛くて放っておけないし愛らしい。そんな俺の気持ちを加護のせいだと言われたら傷つくな。」
「妹思いじゃなくて妹に執着する兄だろ。」
「はぁ?」と睨むカイお兄様に対して全く表情を変えないルル様はフッと笑った。
「スレイちゃん!!声がすると思ったら…目が覚めたんだね!」
入ってきたのはサーシャとシリウス様だった。
「おい…病人がいるんだ。声もドアの音も大きい。」
ルル様の言葉を聞いているのかいないのか…2人は私を目掛けて駆け寄り抱きついた。
「ス、スレイ様本当にどうなるかと…もう私不安で不安で今日も来てみたら目が覚めてて本当に良かった~。」
サーシャは大きな目に大粒の涙を流しながらも一生懸命に伝えてくれた。
「サーシャさん本当に心配かけてごめんなさい。サーシャさんがあの日光魔法を使って治療をしてくれたお陰で私は生きられたんです。本当に感謝してもしきれない…命の恩人ですわ。」
「そ、そんな!!恩人なんて!スレイ様に何かあったら私はいつでも何処へでも飛んで行きます!スレイ様とこうやってまたお話しできるなんて幸せですもん。」
「サーシャちゃんばっかりずるい俺ももっと抱きつきたい!俺がいるからサーシャちゃんも王宮に来れるんだからね!」
「シリウス様?婚約者がいる女性に抱きつくのは良くないです!」
「えー!?」と不機嫌そうにしているシリウス様とサーシャを見てつい笑みが溢れてしまう。
「シリウス様も本当に心配かけてごめんなさい。」
「本当に!スレイちゃんはもっと守られる側に立たなきゃ!それより…さっきの話少し聞こえてたんだけど…スレイちゃんは神様の加護を貰っているの?」
「ええ。」
「愛の加護を貰っているから人に好かれているだけで加護がなかったら自分は愛される存在じゃないって事を思ってるの?」
鋭い質問に心が抉られる。私は物語に名前も姿さえも出てこないモブ中のモブ。そんな人間が主要人物に会って好かれる事なんてまずあり得ない。加護がついているからしか考えられない。
私は黙ってコクッと頷いた。
「そんなことないから!」
「そんな事ないです!」
2人は勢いよく私に近づく。
「その加護の力で俺達が引き寄せられたかもしれない。だけどその後は加護の力だけじゃない。スレイちゃんの魅力が、心の優しさが僕らを惹きつけたんだ。だから加護がなかったら好かれていないだなんて思わないで。」
「そうですよ!私もそう思います!」
「2人とも…ありがとう。」
カイお兄様が私の肩をポンと叩いた。
「ヴェティス様はなんて伝えてきたの?加護の力だけしか言わなかったか?」
「いえ…そういえば、加護の力もあるけどそれだけではないと仰ってました…。」
「妹思いだけじゃなくてスレイに魅力があるからだと俺も思うよ。可愛くて放っておけないし愛らしい。そんな俺の気持ちを加護のせいだと言われたら傷つくな。」
「妹思いじゃなくて妹に執着する兄だろ。」
「はぁ?」と睨むカイお兄様に対して全く表情を変えないルル様はフッと笑った。
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