転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀

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143.ヴェティス様からの贈り物(3)

なんだかルル様とカイお兄様が険悪ムードになっている…。周りは苦笑していた。
「まぁ、つまりカイルさんも皆も言いたい事は神様の加護だけじゃなくてスレイちゃん自身の魅力だってことだよ!」
「私に…?ただのモブ…じゃなくて影の薄い人間だと思っていたけれど違うのね…。」
「はぁ…本人自覚なしか。これは厄介だな、なぁ兄さん?」
「ああ。凄く厄介だ。」
「スレイ様…もっと自信を持つべきです。こんなに綺麗で素敵な女性他にいないです!」
「え?でも…サーシャさんは私よりも魅力的ですわよ?性格も明るくて髪色も綺麗でお顔も美人。すれ違う人が振り向くくらいに素敵だわ。」

(なんたってこの世界のヒロインですものね!)

私は意気揚々としていると皆合わせるかのようにため息を吐き、首を横に振る。

「ぇええ?」

私は皆の態度に戸惑う。

「はぁ、やっぱりスーには時間かかりそうだな。今まで俺がついてたけど、これからは妃教育も待っている。俺と離れて暮らす事になるから気をつけるんだよ。スーには魅了の魔法でもあるのか?と言うほどに皆が振り向く存在なんだから。」

「? 分かりましたわカイお兄様。私はダンパーネ家に恥じぬようしっかり淑女として振る舞いますわ。」

「まあ、うん。ちょっと違うけど頑張ってくれ。後はルルに任せるよ。スーは無自覚だからな。」
「そうだね…いざとなれば閉じ込めたら良いんじゃない?閉じ込めて自分のものになるスレイちゃん可愛いんだよな…」
サラッと笑顔で言い放つシリウス様の言葉で一斉にシリウス様を睨む皆。

「いや、冗談だよ…ごめんて!」
「シリウス様~?!あれほど怒ったのにまだ懲りないんですか!!」
「やば…こうなったサーシャちゃん面倒くさいんだよな!じゃあまたねスレイちゃん!」
「あ!ちょっと逃げるなんて許さないわよ!スレイ様の事諦めなさいよ!」

シリウス様は逃げるように急いで部屋を出ていく。その後を走って追いかけるサーシャ。

「ははは…」

思わず私は苦笑してしまった。

(何だかんだ言ってあの2人仲良いわね。やっぱり小説でも2人は結ばれていたし、相性がいいのかもしれないわ。)


「ところでスー、聞きたいんだが…そのヴェティスという神様と会話ができると言っていたがいつでも出来るのか?」
「そうですわね…。ヴェティス様はいつでも呼んでって言ってたからきっと会話は出来ると思うわ。ルル様どうしましたか?」
「いや、一度みて見たくて。今ここでも試せるか?」
「スー、俺も気になってたんだ!やってみることはできるか?」

(ルル様もカイお兄様も何か考えがあるみたい。とても真剣な顔してるわ。)

「出来るかどうか一先ずやってみますね。」

『ヴェティス様!お話がしたいのです。今可能でしょうか?』

私は目を閉じて心の中でヴェティス様に話しかけてみた。

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