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第1章 冒険者への道のり
9. 自己紹介
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買い物を終えた俺たちは、カフェで明日のダンジョン探索の打ち合わせをすることにした。
飲み物と食事を注文し、あらためて自己紹介をすることで、各々の戦闘での役割などを確認していく。
それじゃ俺から、と手を上げたのはウィルだった。
「俺はウィル。年齢はノアより一つ上。剣士だけど、槍と弓も使える。以前は兵士としての訓練を受けていた。たぶんこの中で俺がいちばん強い。みんな、俺の足だけは引っ張らないように」
場の空気が凍り付いた。
「えらそうに…」
ウィルのせいで、胃が痛い。「みんなごめんな…」
「ノアは何も悪くないですよ」エトワールのフォローが身に染みる。
「はあ…気を取り直してだな。俺はスパーダ。22歳だ。得物は斧だ。前衛は俺にまかせてくれ」
「私の名はマディス。年齢は27歳。回復魔法、補助魔法を使う。蘇生魔法は一応は扱えるのだが、練度が低く不安定である。みな、致命傷を負わぬよう気を付けてほしい…」
「私はエトワール。エルフの国出身です。レンジャーですので、ダンジョンではトラップ解除のため、みなさんを先導する役割を担います。武器は弓と短剣です。あと、簡単な回復魔法が使えますので、覚えておいてください。年齢はみなさんよりも年上ですが、エルフは長命な種族ですのでどうかお気になさらず」
最後は俺だった。
「俺の名はノアで年齢は19歳。魔法は元素魔法が得意だ。火、雷、風、水の攻撃魔法が使える。威力は…まあ修行中ってとこだけど」
前世から人前に立って話したり、自己紹介をするのは苦手だった。ああ、緊張した……
「俺ら駆け出し冒険者にすらなってない、冒険者の卵なんだから、威力がどうとか気にすんなって!」
「うむ、その通り」
「この中で攻撃魔法を使えるのはノアだけです。頼りにしていますよ」
「俺なんて斧を使い始めてまだ2年だしな~。ま、一緒にゆっくり強くなっていこーぜ!」
「スパーダは冒険者を目指す前は何かしてたの?」
「俺?村で畑を耕したり猟をしたりしてたんだが、弓の扱いが上達しなくてなあ…でもまあ、斧の扱いは期待してくれていいぜ」
「斧かあ…いいなあ…俺にも君みたいな筋肉があったらなあ…」
スパーダが腕を曲げて力こぶを作ったので、触らせてもらうと思ったよりも硬かった。俺もいつかこんな腕になれたりしないだろうか……
「まずは筋トレだ!メニュー表作ってやるよ」
「ありがとう!」
「…………」
ウィルが何か言いたげな目で見てくる。
「……どうせやらないだろ」
ボソッと呟かれてイラっとしたので、テーブルの下で太ももを思いきり抓ってやったが、ウィルは表情一つ変えなかった。
飲み物と食事を注文し、あらためて自己紹介をすることで、各々の戦闘での役割などを確認していく。
それじゃ俺から、と手を上げたのはウィルだった。
「俺はウィル。年齢はノアより一つ上。剣士だけど、槍と弓も使える。以前は兵士としての訓練を受けていた。たぶんこの中で俺がいちばん強い。みんな、俺の足だけは引っ張らないように」
場の空気が凍り付いた。
「えらそうに…」
ウィルのせいで、胃が痛い。「みんなごめんな…」
「ノアは何も悪くないですよ」エトワールのフォローが身に染みる。
「はあ…気を取り直してだな。俺はスパーダ。22歳だ。得物は斧だ。前衛は俺にまかせてくれ」
「私の名はマディス。年齢は27歳。回復魔法、補助魔法を使う。蘇生魔法は一応は扱えるのだが、練度が低く不安定である。みな、致命傷を負わぬよう気を付けてほしい…」
「私はエトワール。エルフの国出身です。レンジャーですので、ダンジョンではトラップ解除のため、みなさんを先導する役割を担います。武器は弓と短剣です。あと、簡単な回復魔法が使えますので、覚えておいてください。年齢はみなさんよりも年上ですが、エルフは長命な種族ですのでどうかお気になさらず」
最後は俺だった。
「俺の名はノアで年齢は19歳。魔法は元素魔法が得意だ。火、雷、風、水の攻撃魔法が使える。威力は…まあ修行中ってとこだけど」
前世から人前に立って話したり、自己紹介をするのは苦手だった。ああ、緊張した……
「俺ら駆け出し冒険者にすらなってない、冒険者の卵なんだから、威力がどうとか気にすんなって!」
「うむ、その通り」
「この中で攻撃魔法を使えるのはノアだけです。頼りにしていますよ」
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「斧かあ…いいなあ…俺にも君みたいな筋肉があったらなあ…」
スパーダが腕を曲げて力こぶを作ったので、触らせてもらうと思ったよりも硬かった。俺もいつかこんな腕になれたりしないだろうか……
「まずは筋トレだ!メニュー表作ってやるよ」
「ありがとう!」
「…………」
ウィルが何か言いたげな目で見てくる。
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