『公爵令嬢の優雅な復讐』

ラムネ

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第七話:カモミール

王宮の回廊は、不気味なほどに静まり返っていた。

かつては、忙しなく行き交う侍女たちの足音、衛兵の巡回の音、そして貴族たちの談笑する声で満ちていた場所だ。 しかし今は、自分の足音が石畳に反響し、それがまるで誰かに後をつけられているような錯覚を覚えさせるほど、静寂が支配していた。

アルフォンスは、埃の積もった廊下を一人で歩いていた。 カツン、カツン、という乾いた靴音だけが、虚しく響く。

「……誰もいないのか?」

彼は不安に駆られて声を上げた。 だが、返ってくるのは冷たい沈黙だけだ。 壁に掛けられたタペストリーは虫に食われ、窓ガラスは汚れ、そこから差し込む光さえも、どこか灰色にくすんで見えた。

今日は、王国にとって重要な日であるはずだった。 月に一度の「貴族定例会議」。 国王(現在は病床に伏しているため、代理としてアルフォンスが出席)と、国内の有力貴族たちが一堂に会し、国の政策や予算を決定する最高意志決定機関だ。

本来であれば、早朝から馬車が列をなし、着飾った貴族たちが我先にと王宮へ詰めかけ、アルフォンスへの謁見を求めて列を作るはずだった。 「アルフォンス殿下、我が領地の開発についてご相談が」「殿下、今度我が家で夜会を開きますので是非」といった甘い言葉と共に。

だが、時計の針は既に開会の刻限を過ぎているというのに、誰の姿も見当たらない。

「衛兵! 門番! 誰かいないのか!」

アルフォンスは苛立ち、大声で叫んだ。 すると、回廊の陰から、よぼよぼとした老兵が一人、申し訳なさそうに現れた。 王宮に残っているのは、もはや行き場のない老人や、逃げ遅れた者たちだけだ。

「……お呼びでございますか、殿下」

「お呼びだ! 今日は定例会議だぞ! 貴族たちはどうした! まさか、全員が寝坊したわけではあるまい!」

老兵は、困り果てたように首を振った。 その目には、アルフォンスへの同情よりも、諦めと哀れみの色が濃く浮かんでいる。

「殿下……。本日、登城された貴族様は、一人もおりません」

「……は?」

アルフォンスは耳を疑った。 一人も? 下級貴族も、媚びへつらうことしか能のない男爵たちさえも?

「馬鹿なことを言うな! 会議の招集状は出したはずだ! 重要案件があるんだぞ! 来月の予算案とか、帝国の視察団への対応とか……」

「招集状は、確かに発送いたしました。しかし……」

老兵は言い淀み、視線を逸らした。

「しかし、なんだ!」

「……皆様、『一身上の都合』や『領地の急用』、あるいは『伝染病の懸念』などを理由に、欠席の返答を寄越してきました。……事実上の、ボイコットでございます」

「ボイコット……だと?」

アルフォンスは、その言葉の意味を理解するのに数秒を要した。 そして、理解した瞬間に背筋が凍りついた。 貴族たちが、王家の呼び出しを無視した。 それはつまり、王家にはもう「人を動かす権威」がないと判断されたということだ。

「そんな……。僕は王子だぞ? 次期国王だぞ? 彼らは僕に従う義務があるはずだ!」

「義務と申されましても……。今の王家には、彼らに与える恩賞もなければ、従わなかった者を罰する武力もございません」

老兵の言葉は残酷なほど正論だった。 金のない王に、誰が頭を下げるというのか。 罰する剣を持たない王を、誰が恐れるというのか。

「ハイゼンベルク公爵家からは……?」

縋るような思いで、その名前を口にする。 かつてなら、どんなに他の貴族が反発しても、セレスティアの父である公爵だけは、王家を支えるために出席してくれていた。そして、彼が出席すれば、他の貴族も従わざるを得なかった。

「……ハイゼンベルク公爵閣下からは、丁寧な書状が届いております」

老兵が懐から取り出したのは、上質な羊皮紙に記された手紙だった。 アルフォンスはそれをひったくるように受け取り、目を通した。

『殿下。 本日の定例会議ですが、誠に残念ながら欠席させていただきます。 現在、当家のサロンにて、アークライト帝国皇太子ジークフリート殿下をお迎えし、両国の経済協力に関する「真の御前会議」を開催しておりますゆえ。 主要な貴族の方々も、皆様こちらに参加されております。 国の未来を決める重要な話し合いですので、どうぞお構いなく。 追伸:王宮での「独り言」の時間、有意義にお過ごしくださいませ。』

アルフォンスの手から、手紙が滑り落ちた。

「……乗っ取られた」

彼は呆然と呟いた。 王宮で行われるべき会議が、場所を変えて、主役を変えて、ハイゼンベルク邸で行われている。 国の中枢機能が、王家を飛び越えて、公爵家に移転してしまったのだ。

「う、うわあああああああっ!」

アルフォンスは絶叫し、近くにあった装飾用の壺(すでに中身は空っぽだが)を蹴り飛ばした。 ガシャーン! という音が、静寂を切り裂く。 だが、その音に反応して駆けつけてくれる者は、もう誰もいなかった。

          ***

一方、王宮の奥にあるミナの私室。 ここは以前、王女が使っていたという豪奢な部屋だったが、今は見る影もなかった。 掃除が行き届かず、部屋の隅には綿埃が溜まり、カーテンは薄汚れ、テーブルの上には食べかけの硬いパンと、飲みかけのハーブティーが放置されている。

「……ふふっ、ふふふっ」

ミナは、鏡台の前で一人、笑っていた。 彼女が手にしているのは、花瓶に生けられていた枯れた花だ。 それを髪に挿し、割れた鏡に向かって微笑みかける。

「可愛い……私、やっぱり可愛いわ。このお花、私にぴったり」

彼女の精神は、限界を迎えていた。 数日前の夜会での恥辱。 裂けたドレス、溢れ出た贅肉、そして会場中からの嘲笑。 その記憶が、悪夢のように彼女を苛み続けていた。

「みんな、私のことが羨ましいのよ。だから意地悪をするの。……セレスティア様だってそう。あの人、私よりおばさんだから、私の若さと可愛さが妬ましいんだわ」

ミナはそう自分に言い聞かせることで、崩壊しそうな自我を必死に繋ぎ止めていた。 現実を直視すれば、自分がただの「みすぼらしい道化」であることを認めてしまうことになる。それだけはできなかった。

「……ねえ、誰かいないの? お茶のお代わりを持ってきてよ」

ミナはベルを鳴らした。 チリリン、という音が部屋に響く。 だが、誰も来ない。 侍女たちは全員、暇を出されたか、自ら逃げ出したかだ。

「もう! 気が利かないわね! 私が王妃になったら、全員クビにしてやるんだから!」

ミナは立ち上がり、ドアを開けた。 廊下には誰もいない。 薄暗く、長く伸びる回廊。 その奥から、何かがこちらを見ているような気がして、彼女はゾクリとした。

「……誰?」

風の音だろうか。 ヒュー、という隙間風の音が、人の笑い声のように聞こえる。

『プッ……見ろよあれ……』 『ハムみたいだ……』 『身の程知らずの男爵令嬢……』

夜会の時の幻聴が、頭の中で再生される。

「やだ……やめて……! 笑わないで!」

ミナは耳を塞ぎ、部屋の中へと逃げ帰った。 ベッドに潜り込み、毛布を頭から被る。

「アルフォンス様……助けて……。怖いよぉ……」

かつては「愛があれば」と語っていた二人だが、今や互いに傷を舐め合うことすらできず、それぞれの孤独な地獄に閉じ込められていた。

          ***

その頃、ハイゼンベルク公爵邸の大サロンは、かつてないほどの熱気と活気に包まれていた。

シャンデリアの輝きの下、上質なスーツやドレスに身を包んだ貴族たちが、グラスを片手に談笑している。 テーブルには、王宮では幻となった新鮮なフルーツ、色とりどりのオードブル、そして湯気を立てる極上の紅茶が並んでいる。

「いやあ、やはりハイゼンベルク家のサロンは落ち着きますな」 「王宮のあのカビ臭い空気とは大違いだ」 「聞いたかね? 今日の王宮の定例会議、参加者ゼロだったそうだよ」 「ははは! そりゃそうだろう。誰が好き好んで、沈没船に乗りに行くものか」

貴族たちの話題は、もっぱら王家の凋落と、これからの新体制についてだった。 彼らはドライだ。 アルフォンスに忠誠を誓っていた者たちも、ハイゼンベルク家の圧倒的な経済力と、バックについたアークライト帝国の威光を前にして、鮮やかに手のひらを返したのである。

サロンの中央。 そこには、この場の支配者であるセレスティアと、ゲストであるジークフリートの姿があった。

「……壮観だな」

ジークフリートは、集まった貴族たちを見回し、皮肉っぽく笑った。

「彼らは皆、昨日までは王子の忠実な臣下だったはずだが。……人間の忠誠心とは、かくも軽いものか」

「軽くはありませんわ、殿下。……『流動的』なだけです」

セレスティアは、カップを優雅に傾けた。 今日のお茶は、リンゴのような甘い香りが特徴の「カモミールティー」だ。 リラックス効果の高いハーブティーだが、今の彼女にとっては、勝利の味を噛み締めるための祝杯でもある。

「彼らは生き残るために必死なのです。王家という大樹が枯れた今、次に頼れる大樹を探して移動するのは、生物として当然の生存本能ですわ」

「なるほど。そして君が、その新しい大樹というわけか」

「ええ。……ですが、ただ甘い樹液を吸わせるつもりはありません。当家の傘下に入るからには、それ相応の『貢献』をしていただきます」

セレスティアの瞳が、冷徹な光を帯びる。 彼女は手元のリストに目を落とした。 そこには、今日このサロンに集まった貴族たちの名前と、彼らが差し出した「誓約書」の内容が記されている。

・領地の特産品の専売権譲渡 ・王家への債権放棄(ハイゼンベルク銀行への付け替え) ・私兵の指揮権の一部委譲

これらは事実上、彼らがハイゼンベルク家の「家臣」となることを意味していた。 王国の貴族たちは、王家を見限り、セレスティアという新しい「女帝」の膝下に下ったのだ。

「恐ろしい女だ。……国を一つ、紅茶を飲む間に掌握してしまうとは」

「お褒めにあずかり光栄ですわ。……さて、皆様。ご注目いただけますか?」

セレスティアが軽く手を叩くと、サロンのざわめきがピタリと止んだ。 全員の視線が、彼女に集中する。

「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。……王宮での会議が『諸事情』により開催不能となりましたので、僭越ながら、わたくしが進行を務めさせていただきます」

彼女の声は、マイクもないのによく通り、凛としていた。

「まず、喫緊の課題である『物流の正常化』についてですが……アークライト帝国との提携により、来週には物資の供給量が回復する見込みです。ただし、優先的に供給されるのは、当家と『友好関係』にある領地のみとなります」

「おおっ!」 「助かった! 領民が飢えずに済む!」

貴族たちから歓声が上がる。

「次に、治安維持について。王宮近衛騎士団への給与未払いにより、王都の治安が悪化しております。これに対処するため、ジークフリート殿下のご厚意により、帝国騎士団の一部を警備に充てていただけることになりました」

「素晴らしい!」 「やはり頼れるのは帝国だ!」

拍手喝采。 もはや、この国が実質的に帝国の属国になりつつあることなど、彼らにとってはどうでもいいことだった。 自分たちの生活と既得権益が守られるなら、支配者が誰であろうと構わないのだ。

セレスティアは、熱狂する貴族たちを見下ろしながら、心の中で冷ややかに呟いた。

(……浅ましい。けれど、扱いやすい方々ですこと)

彼女は再びカップを口にした。 カモミールの優しい香りが、昂る神経を鎮めてくれる。 だが、その香りは、王宮にいる二人にとっては、まったく別の意味を持つことになるだろう。

          ***

夜が来た。 王宮の夜は、かつてないほどに暗く、深かった。

魔石式の街灯は全て消え、廊下の松明も尽きている。 頼りになるのは、雲の切れ間から覗く月明かりだけだ。 その月明かりさえも、荒れ果てた庭の雑草や、割れた窓ガラスを不気味に照らし出すだけで、恐怖を煽る演出装置にしかなっていない。

アルフォンスは、自室のベッドで震えていた。 眠れない。 目を閉じると、セレスティアに見捨てられた瞬間のことや、ジークフリートの冷たい目、そして今日、誰もいない謁見の間で味わった絶望感が、走馬灯のように駆け巡るのだ。

「……誰か……誰かいないのか……」

彼は譫言のように繰り返す。 孤独だ。 生まれた時から常に誰かに囲まれ、世話をされ、ちやほやされてきた彼にとって、この「完全なる孤独」は、拷問に等しい苦痛だった。

その時、廊下で微かな音がした。 カツン……カツン……。 足音だ。

「!」

アルフォンスは飛び起きた。 誰か来たのか? 家臣か? それとも、セレスティアが心変わりして迎えに来てくれたのか?

彼は期待と恐怖が入り混じった心持ちで、ドアを開けた。

そこに立っていたのは、セレスティアの執事、セバスだった。 闇の中に溶け込むような黒い燕尾服。 手には、銀の盆を持っている。

「……セバス! お前、来てくれたのか!」

アルフォンスは駆け寄ろうとした。 だが、セバスの表情は能面のように無表情で、冷徹だった。 彼は一礼もせず、淡々と告げた。

「お嬢様より、お届け物でございます」

「セレスティアから!? なんだ、援助金か? それとも食料か?」

セバスが盆の上の布を取る。 そこに載っていたのは、小さなガラス瓶に入った乾燥ハーブと、一枚のカードだった。

「……これは?」

「カモミールでございます」

「カモミール?」

「はい。お嬢様が仰いました。『最近、王宮はとても静かだと伺いました。さぞかし夜も長いことでしょう。眠れぬ夜には、カモミールティーがよく効きますわ。どうぞ、悪夢を見ませんように』と」

アルフォンスの手が震えた。 これは、皮肉だ。 「お前たちはもう誰からも相手にされず、静まり返った王宮で、不安に震えて眠れ」という、強烈な皮肉のメッセージだ。

「……ふざけるなっ!」

アルフォンスは瓶を叩き落とした。 ガラスが砕け、乾燥した花が床に散らばる。 リンゴのような甘い香りが、埃っぽい廊下に漂った。

「誰が……誰がこんなもの! 僕が必要なのは、ハーブティーなんかじゃない! 金だ! 権力だ! 人がひれ伏すような力だ!」

「左様でございますか。……残念ながら、当家にはご用意できません」

セバスは冷たく言い放った。

「力とは、与えられるものではなく、自ら築き上げるものでございます。お嬢様がそうされたように。……何も積み上げてこなかった貴方様には、何も残らない。それが道理というものです」

「ぐっ……! 無礼者! 僕は王子だぞ!」

「『元』王子、と呼ばれる日も近いですな。……それでは、失礼いたします。おやすみなさいませ」

セバスは優雅に踵を返し、闇の中へと消えていった。 アルフォンスは、それを追いかける気力さえ失っていた。

「……ううっ……うううっ……」

彼は床に崩れ落ち、散らばったカモミールの花を握りしめた。 甘い香りが鼻をつく。 それは、かつてセレスティアが淹れてくれた、温かいお茶の香りに似ていた。 あの頃は、この香りに包まれて、安心して眠ることができた。 彼女が守ってくれていたから。

「セレスティア……帰ってきてくれ……」

後悔の言葉は、誰にも届かない。 月明かりが、涙で濡れた彼の顔を青白く照らしていた。

          ***

同じ頃、ミナの部屋。 彼女もまた、眠れぬ夜を過ごしていた。

「……ひっ、ひぃっ!」

彼女は部屋の隅で膝を抱えていた。 静寂が怖い。 暗闇が怖い。 そして何より、自分の内側から湧き上がってくる「疑心暗鬼」が怖かった。

「誰かいるの……? そこで笑ってるんでしょ……?」

誰もいない部屋に向かって話しかける。 風が窓を叩く音が、誰かがノックしているように聞こえる。

「入ってこないで! 私のドレスを盗みに来たのね!? 宝石を奪いに来たのね!?」

彼女は枕元に隠していた宝石箱(中身はほとんどイミテーションだが)を抱きしめた。 今の彼女にとって、これが唯一の財産であり、アイデンティティだった。

「アルフォンス様は……? なんで来てくれないの? ……そうか、あいつも私を捨てて逃げようとしてるんだわ! 自分だけ助かろうとして!」

被害妄想が膨らんでいく。 愛などという曖昧なものは、極限状態では何の役にも立たない。 信じられるのは自分だけ。 いや、自分さえも信じられない。

「……カモミール……」

彼女は、昼間にセバスが置いていった(アルフォンスの部屋だけでなく、ミナの部屋にも届けられていた)ハーブティーの瓶を見つめた。

「眠れるお茶……? ……毒かもしれないわ」

ミナの瞳が怪しく光った。

「そうよ、セレスティアが私を殺そうとしてるんだわ。毒入りのお茶を飲ませて、永遠に眠らせようとしてるのよ! ……ふふっ、騙されないわよ。私は賢いんだから」

彼女は瓶をゴミ箱に投げ捨てた。 カモミールの花言葉は「逆境に耐える」「苦難の中の力」。 だが、ミナには耐える力も、苦難を乗り越える知性もなかった。 あるのは、肥大化したエゴと、崩壊寸前の精神だけ。

彼女はこの夜、一睡もすることなく、暗闇の中で目を剥いて過ごした。 王宮の長い夜は、まだ明けない。

          ***

翌朝。 王宮の門前には、一枚の張り紙が出されていた。

『本日より、王宮の全機能は当面の間、停止する。 御用の方は、ハイゼンベルク公爵邸内「臨時行政事務局」まで』

それを見た市民たちは、特に驚くこともなく、「ああ、やっぱりな」と頷き合って通り過ぎていく。 王宮の威厳は、完全に地に落ちた。 静まり返ったその巨大な建物は、まるで主を失った墓標のように、朝霧の中に佇んでいた。
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