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その1 ~さあ始めよう、日本奪還!~ まずは領地を作るぜ編
なぜか君が喋るとみんな聞く。いわゆる1つのタイミング
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「ほっほれっ、はよう、はようやるのじゃ! はよう皆に、わらわの正しさを証明して見せるのじゃっ!」
焦って急かしまくる弁天様に困りながら、俺はスキルを発動させた。
場所は少し移動して、官僚や役所職員たちが乗ってる政庁船だ。
やっぱり無駄に金がかかりまくった船で、こっちも小型の豪華客船ぐらいの設備はあるぞ。
俺らが陸の避難区で死にものぐるいで戦ってたのに、お前らほんといい加減にしろよ?
居並ぶ上級官僚や公務員は、いかにも頭脳だけはカミソリのように切れるぜ?みたいなメガネ姿で、こちらをジロリと見据えている。
プライドが高く、海千山千の修羅場をくぐって来た連中だし、横で見守る悪党…蛭間とかいうおっさんも、「お手並み拝見、やれるものならやってみろ」みたいな腹立つ顔でニヤニヤしている。
こりゃあ一筋縄ではいかないぞ、と思う俺だったが…弁天様は俺の背に飛び乗って言う。
「はようっ、はようやるのじゃ! は~よ~お~や~る~の~じゃ~!」
「ちょっとほんと怖いですから、そんな急かさないで。天宇受賣神のスキルって、えっとこれか」
俺のそばにウインドウが開き、『対人魅了(※人を魅了し引き付ける)』『拍手喝采(※意見や演説の説得力が大幅に増加)』が表示された。
とは言ったもののどうしていいか分からず、俺は適当に官僚達に声をかける。
「え、ええ~と、こ、コンニチワ…」
ざわっ…!?
一瞬でその場の空気が変わった。
今まで「何だこのガキどもは」「我々はエリートなのだぞ」「下等生物よ、ひれ伏せ!」みたいな態度だった連中が、目を見開いてガタガタ震えながら呆然としているのだ。
俺は若干引きながら話を続ける。
「ご、ごきげんいかがですかね…?」
おおおおおっ!!!
ワッと歓声があがり、職員たちが抱き合って涙を流している。
「ブラボーッ、ブラボー勇者様!」
「こんな俺達に、ごきげんいかがとおっしゃってくれた!」
「俺達はこの日のために官僚になってたんだ!」
「俺達がついて行くべき人はあなただ! 蛭間その他の小悪党どもとは違う!」
「真の救世主、真のリーダーはあなただったんだ!」
彼らはワーッ!と駆け寄って俺と弁天様を輿に乗せ、ワッショイワッショイパレードし始める。
「う、うそん!? あの一言でっ!? なんなのこれ、今までのわしの権力って何だったの!?」
蛭間のおっさんが多大なショックを受ける中、俺とその頭上に乗る弁天様は、お役所じゅうをパレードした。
途中から鶴や隊員たちも調子に乗って、それぞれ別の輿に乗って俺の後に続いている。
カノンや難波が輿の上からウインクしたり投げキッスすると、熱狂的なファンがドミノのように卒倒していく。
「ま、まるで”ピー!”トルズの来日ですね…」
「うまいこと放送禁止音を使うものじゃが、これこそ勇者の真のカリスマなのじゃ。悪党も懲らしめさえすれば、別に殺さなくてもよいのじゃ」
戸惑う俺に、弁天様は得意げにそう説明する。
なるほど、確かにどんな人間でも改心させられるなら、無理に殺生する必要ないか。
簡単に許す気はないけど、今までの悪事のぶん、馬車馬のように働いてもらえばOKだな。
焦って急かしまくる弁天様に困りながら、俺はスキルを発動させた。
場所は少し移動して、官僚や役所職員たちが乗ってる政庁船だ。
やっぱり無駄に金がかかりまくった船で、こっちも小型の豪華客船ぐらいの設備はあるぞ。
俺らが陸の避難区で死にものぐるいで戦ってたのに、お前らほんといい加減にしろよ?
居並ぶ上級官僚や公務員は、いかにも頭脳だけはカミソリのように切れるぜ?みたいなメガネ姿で、こちらをジロリと見据えている。
プライドが高く、海千山千の修羅場をくぐって来た連中だし、横で見守る悪党…蛭間とかいうおっさんも、「お手並み拝見、やれるものならやってみろ」みたいな腹立つ顔でニヤニヤしている。
こりゃあ一筋縄ではいかないぞ、と思う俺だったが…弁天様は俺の背に飛び乗って言う。
「はようっ、はようやるのじゃ! は~よ~お~や~る~の~じゃ~!」
「ちょっとほんと怖いですから、そんな急かさないで。天宇受賣神のスキルって、えっとこれか」
俺のそばにウインドウが開き、『対人魅了(※人を魅了し引き付ける)』『拍手喝采(※意見や演説の説得力が大幅に増加)』が表示された。
とは言ったもののどうしていいか分からず、俺は適当に官僚達に声をかける。
「え、ええ~と、こ、コンニチワ…」
ざわっ…!?
一瞬でその場の空気が変わった。
今まで「何だこのガキどもは」「我々はエリートなのだぞ」「下等生物よ、ひれ伏せ!」みたいな態度だった連中が、目を見開いてガタガタ震えながら呆然としているのだ。
俺は若干引きながら話を続ける。
「ご、ごきげんいかがですかね…?」
おおおおおっ!!!
ワッと歓声があがり、職員たちが抱き合って涙を流している。
「ブラボーッ、ブラボー勇者様!」
「こんな俺達に、ごきげんいかがとおっしゃってくれた!」
「俺達はこの日のために官僚になってたんだ!」
「俺達がついて行くべき人はあなただ! 蛭間その他の小悪党どもとは違う!」
「真の救世主、真のリーダーはあなただったんだ!」
彼らはワーッ!と駆け寄って俺と弁天様を輿に乗せ、ワッショイワッショイパレードし始める。
「う、うそん!? あの一言でっ!? なんなのこれ、今までのわしの権力って何だったの!?」
蛭間のおっさんが多大なショックを受ける中、俺とその頭上に乗る弁天様は、お役所じゅうをパレードした。
途中から鶴や隊員たちも調子に乗って、それぞれ別の輿に乗って俺の後に続いている。
カノンや難波が輿の上からウインクしたり投げキッスすると、熱狂的なファンがドミノのように卒倒していく。
「ま、まるで”ピー!”トルズの来日ですね…」
「うまいこと放送禁止音を使うものじゃが、これこそ勇者の真のカリスマなのじゃ。悪党も懲らしめさえすれば、別に殺さなくてもよいのじゃ」
戸惑う俺に、弁天様は得意げにそう説明する。
なるほど、確かにどんな人間でも改心させられるなら、無理に殺生する必要ないか。
簡単に許す気はないけど、今までの悪事のぶん、馬車馬のように働いてもらえばOKだな。
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