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生徒会勧誘編
前半戦③
その後の試合展開は予想通り、俺と前橋が起点となり点を決め、相手は拙いながらも山田を起点として全員で点を取る戦いに。
守備に関しては俺はもちろんのこと新波先輩もあまり参加できないため、4人の攻撃を前橋と神奈月先輩が守るという形で頼りきってしまっている。
結果、前半終了間際には5対4と拮抗している状態となっていた。
「ちっ……! 高坂の攻撃さえ止められりゃ何とかなるのによ……!」
「あっちの女の子が厄介ですね……。経験者だと思うんですけど、高坂にパスという選択肢が増えるだけで止めることが困難になる」
山田の言う通り、前橋の存在に俺は大きく助けられていた。
いくら俺でも山田を相手にしながら他の3人を毎回ドリブルで交わすことは難しい。
前橋がいてくれてるおかげで、相手からの守備の圧力が減って抜きやすくなる。
神上なら全員抜けるだろうけどな……)
東京Vの左サイドハーフを担っていた神上涼介。
あいつの個人技はチームの中でもトップクラスで、俺よりもドリブルが上手かった。
ユースに上がったという話は聞いているが、既にスタメンを勝ち取っていてもおかしくはない。
「あっ。そろそろ時間です! ラストワンプレーになります!」
タイムキーパーを任されていた梨音の声が聞こえた。
ラストワンプレー。
つまりボールが外に出た時点で前半が終了となる。
「高坂!」
肩で息をしている前橋からボールが渡された。
流石に15分も試合を続ければ、コートが小さいといえ疲れが出てくるみたいだ。
攻撃に守備にと奔走していたから当たり前だな。
ここまで一番のMVPは前橋だ。
ここは俺一人で無理にでも打開するしかない!
「抜かせねぇ!」
堂大寺会長が距離を取ったディフェンスをする。
足を伸ばしてきてくれれば一番抜きやすいのだが、山田から指示が入っているんだろう。
勢いで抜けない俺にとって、正しい対処法だ。
だけど頭で分かっていても実践出来ないのがサッカーの難しいところだ。
俺は少しスピードを上げた状態でボールを右に左に動かし、堂大寺会長との距離がかなり詰まった状況で左前へボールを強く蹴り出し、突破する素振りを見せた。
堂大寺会長が反射的に足を伸ばしたのに対し、俺はすぐさまボールを引き戻し、右前へと切り返した。
「なぁっ!?」
足は出さないと言われていても、伸ばせば届く距離にボールが来たら取りに行きたくなるのは本能だ。
一瞬の駆け引きが大事になる。
すぐさま右から山田が対応してきた。
その瞬間にマルセイユターンで山田と会長の間を通るようにして突破。
キーパーの股を通してゴールを決めた。
「があああああ! 止めらんねえ!」
「本当に怪我してんのか……? キレありすぎだろ……」
考えるより先に体が動くということは、体は忘れていないということだ。
小さい頃から染み付いた動きは、中々に消えることはないみたいだな。
「ナイスプレー高坂!」
「流石に相手も疲れてたみたいだからな。後半はもっと難しくなる」
前半は6対4。
激しい点取合戦となっているが、こちらが後半も点を取り続けるのは難しいかもしれない。
俺と前橋、ボールを持っていない方に2人マークが付いたらボールが回って来なくなる。
特に俺はマークを外す動きは取れないからな。
「6対4! 1年生コンビが大躍動! って題名で記事でも書いてもらう?」
「まだ前半です未来さん」
「でもきいちゃんがこんなに上手なんて知らなかった~。私なんて見てるだけだったもん」
ベンチに戻った俺達は各自飲み物を飲んだり、汗を拭きながら前半戦の感想を話していた。
桜川はさすが現役マネージャーというべきか、俺と前橋の飲み物を既に準備していた。
「修斗、痛みはない?」
「今のところ問題ない。接触プレーもほとんどないし、フットサルは素晴らしいな」
「高坂っち、全然イケるじゃん! これはもしや、サッカー部入部の希望が見えてきたり?」
ニヤリとしながら桜川が言った。
「冗談。守備が全然できてなくて先輩方や前橋に迷惑かけてるんだ。サッカーなんかもっと無理だよ」
「そっかー」
「でもホント、きい上手だよね。美月もアレぐらいできるの?」
梨音が桜川に聞いた。
「あそこまで上手くないよ。前橋さんって足元の技術はもちろんだけど、人の動きを良く見てるっていうか、動き出しが凄い上手。何でサッカーやめちゃったんだろ?」
身長がね……。
それを補うほどの技術があるのに気にしてるみたいだし、コンプレックスのことに関しては本人にしか分からないよな。
「高坂君、後半の戦い方について少しいいかい?」
「了解しました」
神奈月先輩に呼ばれ少し話合いを行った後、すぐに後半戦となった。
「フォーメーションは変わらず。後半も頑張ろう!」
「「「おー!」」」
後半戦に向けて、改めて気合を入れ直した。
守備に関しては俺はもちろんのこと新波先輩もあまり参加できないため、4人の攻撃を前橋と神奈月先輩が守るという形で頼りきってしまっている。
結果、前半終了間際には5対4と拮抗している状態となっていた。
「ちっ……! 高坂の攻撃さえ止められりゃ何とかなるのによ……!」
「あっちの女の子が厄介ですね……。経験者だと思うんですけど、高坂にパスという選択肢が増えるだけで止めることが困難になる」
山田の言う通り、前橋の存在に俺は大きく助けられていた。
いくら俺でも山田を相手にしながら他の3人を毎回ドリブルで交わすことは難しい。
前橋がいてくれてるおかげで、相手からの守備の圧力が減って抜きやすくなる。
神上なら全員抜けるだろうけどな……)
東京Vの左サイドハーフを担っていた神上涼介。
あいつの個人技はチームの中でもトップクラスで、俺よりもドリブルが上手かった。
ユースに上がったという話は聞いているが、既にスタメンを勝ち取っていてもおかしくはない。
「あっ。そろそろ時間です! ラストワンプレーになります!」
タイムキーパーを任されていた梨音の声が聞こえた。
ラストワンプレー。
つまりボールが外に出た時点で前半が終了となる。
「高坂!」
肩で息をしている前橋からボールが渡された。
流石に15分も試合を続ければ、コートが小さいといえ疲れが出てくるみたいだ。
攻撃に守備にと奔走していたから当たり前だな。
ここまで一番のMVPは前橋だ。
ここは俺一人で無理にでも打開するしかない!
「抜かせねぇ!」
堂大寺会長が距離を取ったディフェンスをする。
足を伸ばしてきてくれれば一番抜きやすいのだが、山田から指示が入っているんだろう。
勢いで抜けない俺にとって、正しい対処法だ。
だけど頭で分かっていても実践出来ないのがサッカーの難しいところだ。
俺は少しスピードを上げた状態でボールを右に左に動かし、堂大寺会長との距離がかなり詰まった状況で左前へボールを強く蹴り出し、突破する素振りを見せた。
堂大寺会長が反射的に足を伸ばしたのに対し、俺はすぐさまボールを引き戻し、右前へと切り返した。
「なぁっ!?」
足は出さないと言われていても、伸ばせば届く距離にボールが来たら取りに行きたくなるのは本能だ。
一瞬の駆け引きが大事になる。
すぐさま右から山田が対応してきた。
その瞬間にマルセイユターンで山田と会長の間を通るようにして突破。
キーパーの股を通してゴールを決めた。
「があああああ! 止めらんねえ!」
「本当に怪我してんのか……? キレありすぎだろ……」
考えるより先に体が動くということは、体は忘れていないということだ。
小さい頃から染み付いた動きは、中々に消えることはないみたいだな。
「ナイスプレー高坂!」
「流石に相手も疲れてたみたいだからな。後半はもっと難しくなる」
前半は6対4。
激しい点取合戦となっているが、こちらが後半も点を取り続けるのは難しいかもしれない。
俺と前橋、ボールを持っていない方に2人マークが付いたらボールが回って来なくなる。
特に俺はマークを外す動きは取れないからな。
「6対4! 1年生コンビが大躍動! って題名で記事でも書いてもらう?」
「まだ前半です未来さん」
「でもきいちゃんがこんなに上手なんて知らなかった~。私なんて見てるだけだったもん」
ベンチに戻った俺達は各自飲み物を飲んだり、汗を拭きながら前半戦の感想を話していた。
桜川はさすが現役マネージャーというべきか、俺と前橋の飲み物を既に準備していた。
「修斗、痛みはない?」
「今のところ問題ない。接触プレーもほとんどないし、フットサルは素晴らしいな」
「高坂っち、全然イケるじゃん! これはもしや、サッカー部入部の希望が見えてきたり?」
ニヤリとしながら桜川が言った。
「冗談。守備が全然できてなくて先輩方や前橋に迷惑かけてるんだ。サッカーなんかもっと無理だよ」
「そっかー」
「でもホント、きい上手だよね。美月もアレぐらいできるの?」
梨音が桜川に聞いた。
「あそこまで上手くないよ。前橋さんって足元の技術はもちろんだけど、人の動きを良く見てるっていうか、動き出しが凄い上手。何でサッカーやめちゃったんだろ?」
身長がね……。
それを補うほどの技術があるのに気にしてるみたいだし、コンプレックスのことに関しては本人にしか分からないよな。
「高坂君、後半の戦い方について少しいいかい?」
「了解しました」
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「「「おー!」」」
後半戦に向けて、改めて気合を入れ直した。
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