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遅延新入生勧誘編
新生徒会②
「にしても高坂、今とはなっては君が入ってくれて本当に良かったよ」
今度は大鳥先輩が大袈裟に泣き真似をして話しかけてきて…………いや、ちょっとマジで泣いてんな。
どんだけ去年の生徒会で苦労してんだよ。
「今年も変なのが入ってきたらどうしようかと……」
「任せて下さい大鳥先輩。サッカーしかやってこなかった俺ですが、場を乱すような無茶なことはしたりしませんから」
「いやほんと、なんなら何もしなくても大丈夫だから」
「それはそれでおかしくね……?」
ただ突っ立ってるだけの木偶の棒だと俺がいる存在意義がなくなる。
せっかく生徒会に入ったんだ、俺にも何かさせて欲しい。
「というか、俺が入らなかったら男は大鳥先輩だけじゃないですか。それはそれで最高の環境なのでは?」
まさにハーレム。
しかも女子のレベルはバカに高いときたもんだ。
普通の健全男子なら目移りするほどの光景だろう。
そんな状況になりかねないとなったら、自分以外の男子は入るなと少なからず思うものなんじゃないのか。
「この一年で気付いたんだ。僕は、外見より内面派だと」
「さいですか……」
まぁ…………カッコつけとかじゃなくて本音だなこれ。
神奈月先輩を見ていて恋心が生まれるかと言えば、それはおそらくNOだ。
あんな人と付き合ったりでもしたら大変な目に遭わされそうだ。
「会長は言わずもがなとして、新波先輩は大鳥先輩的にどうなんですか? あの人も人気ありそうじゃないですか。主に身体的付加価値が高ポイントの部分で」
主に胸のことな。
「身体的付加価値って…………き、君は凄いことを言うな。確かに新波とも去年からの付き合いだが、彼女は同学年の男子からも好かれていて人気がある。実際、何度か告白されているみたいだ」
「それなら大鳥先輩が言うところの内面も問題ないんじゃないですか? あ、既に彼氏がいるとか?」
「いや、彼女は全ての告白を断っている」
「それならなおさら……」
「………………彼女が求めているのは、僕らでは届きようのないぐらい次元が違うものなんだよ」
大鳥先輩が困惑した様子で話した。
その意味がよく分からなくて、俺も困惑した。
「僕の口からは話せる内容じゃない。だけどそのうち高坂も知ることになるさ。どちらにせよ、新波をそういう目で見ることはあり得ないよ」
「そうですか」
気になるな、新波先輩が男子からの告白を全て断った理由。
見ての通り、新波先輩はフワフワしていわゆる天然系の部類に属している。
恋愛に疎いから告白を断っている、という線もなくはないが……それなら大鳥先輩がここまで引っ張る必要性がないからな。
大鳥先輩曰く、去年の生徒会メンバーはまともな人が一人もいなかったという話だからな、新波先輩も特殊な人なんだろう。
「庶務、飲み物を注ぎたまえ」
ソファーに座っていた宇佐木先生が空になった紙コップをズイと差し出してきた。
なんて横柄な態度なんだ。
「何で俺なんですか」
「だって庶務じゃないか」
「雑用じゃないんですけど」
「いや、庶務といえば社会で言うところの平社員だぞ? 使いっ走りのぺーぺーじゃないか」
なんと酷い言われよう。
庶務に人権というものは存在しないのか。
というか教師の発言としてどうなんださっきから。
「ほら早く」
「まったく」
仕方なく俺は緑茶の入ったペットボトルを手に取り、宇佐木先生が持つ紙コップに注いだ。
「…………何で酒じゃないんだ」
「どんだけ酒飲みたいんだ」
「あの美味さ知らんのか。疲れて帰宅したところにキンキンに冷やしたビール、悪魔的なんだぞ」
「先生、鉄骨とか渡ったことあります?」
心なしかアゴも尖って見えてきた。
大人はみんな酒が好きなのか?
興味がないと言ったら嘘になるが、好き好んで飲みたいとも思わんな。
「というか先生は独身?」
ピクリと宇佐木先生の動きが止まった。
しまった、何か地雷を踏み抜いてしまった気がする。
「…………ああそうだよ…………独身どころかここ数年彼氏もいない! 何だ、文句あるか!」
「いやありませんけど」
「続々と私の周りは結婚していく友人が増えているというのに……未だに私は独り身……本当ならこんなところでまったりしている暇はないというのに! 放課後に残りたくないから部活の顧問をやらずに生徒会の顧問を担当したというのに、これじゃあ意味がないじゃないか……!」
「まぁまぁ、緑茶でもどうぞ」
「ああ……すまない」
色々抱えんてんなぁ。
大人は大人で大変みたいだ。
「でもほら、俺だって過去に彼女いたことなんてないですから。それに比べたらたかが数年、大したことないですよ」
「何だ童貞か高坂」
「オブラートって言葉知りません?」
フォローしようとしたのに何で俺がメンタル削られなきゃならないんだ。
「ふっ、ガキじゃないか」
「お、俺はこれから先があるからいいんですよ……!」
「まるで私に先が無いみたいな言い方だな」
あーめんどくせー!!
抵抗したら地雷踏み抜くし、守ったら抉られるし!
彼氏がいないのはそういうところだろって、いっそ言ったろうかな。
今度は大鳥先輩が大袈裟に泣き真似をして話しかけてきて…………いや、ちょっとマジで泣いてんな。
どんだけ去年の生徒会で苦労してんだよ。
「今年も変なのが入ってきたらどうしようかと……」
「任せて下さい大鳥先輩。サッカーしかやってこなかった俺ですが、場を乱すような無茶なことはしたりしませんから」
「いやほんと、なんなら何もしなくても大丈夫だから」
「それはそれでおかしくね……?」
ただ突っ立ってるだけの木偶の棒だと俺がいる存在意義がなくなる。
せっかく生徒会に入ったんだ、俺にも何かさせて欲しい。
「というか、俺が入らなかったら男は大鳥先輩だけじゃないですか。それはそれで最高の環境なのでは?」
まさにハーレム。
しかも女子のレベルはバカに高いときたもんだ。
普通の健全男子なら目移りするほどの光景だろう。
そんな状況になりかねないとなったら、自分以外の男子は入るなと少なからず思うものなんじゃないのか。
「この一年で気付いたんだ。僕は、外見より内面派だと」
「さいですか……」
まぁ…………カッコつけとかじゃなくて本音だなこれ。
神奈月先輩を見ていて恋心が生まれるかと言えば、それはおそらくNOだ。
あんな人と付き合ったりでもしたら大変な目に遭わされそうだ。
「会長は言わずもがなとして、新波先輩は大鳥先輩的にどうなんですか? あの人も人気ありそうじゃないですか。主に身体的付加価値が高ポイントの部分で」
主に胸のことな。
「身体的付加価値って…………き、君は凄いことを言うな。確かに新波とも去年からの付き合いだが、彼女は同学年の男子からも好かれていて人気がある。実際、何度か告白されているみたいだ」
「それなら大鳥先輩が言うところの内面も問題ないんじゃないですか? あ、既に彼氏がいるとか?」
「いや、彼女は全ての告白を断っている」
「それならなおさら……」
「………………彼女が求めているのは、僕らでは届きようのないぐらい次元が違うものなんだよ」
大鳥先輩が困惑した様子で話した。
その意味がよく分からなくて、俺も困惑した。
「僕の口からは話せる内容じゃない。だけどそのうち高坂も知ることになるさ。どちらにせよ、新波をそういう目で見ることはあり得ないよ」
「そうですか」
気になるな、新波先輩が男子からの告白を全て断った理由。
見ての通り、新波先輩はフワフワしていわゆる天然系の部類に属している。
恋愛に疎いから告白を断っている、という線もなくはないが……それなら大鳥先輩がここまで引っ張る必要性がないからな。
大鳥先輩曰く、去年の生徒会メンバーはまともな人が一人もいなかったという話だからな、新波先輩も特殊な人なんだろう。
「庶務、飲み物を注ぎたまえ」
ソファーに座っていた宇佐木先生が空になった紙コップをズイと差し出してきた。
なんて横柄な態度なんだ。
「何で俺なんですか」
「だって庶務じゃないか」
「雑用じゃないんですけど」
「いや、庶務といえば社会で言うところの平社員だぞ? 使いっ走りのぺーぺーじゃないか」
なんと酷い言われよう。
庶務に人権というものは存在しないのか。
というか教師の発言としてどうなんださっきから。
「ほら早く」
「まったく」
仕方なく俺は緑茶の入ったペットボトルを手に取り、宇佐木先生が持つ紙コップに注いだ。
「…………何で酒じゃないんだ」
「どんだけ酒飲みたいんだ」
「あの美味さ知らんのか。疲れて帰宅したところにキンキンに冷やしたビール、悪魔的なんだぞ」
「先生、鉄骨とか渡ったことあります?」
心なしかアゴも尖って見えてきた。
大人はみんな酒が好きなのか?
興味がないと言ったら嘘になるが、好き好んで飲みたいとも思わんな。
「というか先生は独身?」
ピクリと宇佐木先生の動きが止まった。
しまった、何か地雷を踏み抜いてしまった気がする。
「…………ああそうだよ…………独身どころかここ数年彼氏もいない! 何だ、文句あるか!」
「いやありませんけど」
「続々と私の周りは結婚していく友人が増えているというのに……未だに私は独り身……本当ならこんなところでまったりしている暇はないというのに! 放課後に残りたくないから部活の顧問をやらずに生徒会の顧問を担当したというのに、これじゃあ意味がないじゃないか……!」
「まぁまぁ、緑茶でもどうぞ」
「ああ……すまない」
色々抱えんてんなぁ。
大人は大人で大変みたいだ。
「でもほら、俺だって過去に彼女いたことなんてないですから。それに比べたらたかが数年、大したことないですよ」
「何だ童貞か高坂」
「オブラートって言葉知りません?」
フォローしようとしたのに何で俺がメンタル削られなきゃならないんだ。
「ふっ、ガキじゃないか」
「お、俺はこれから先があるからいいんですよ……!」
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抵抗したら地雷踏み抜くし、守ったら抉られるし!
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