165 / 203
文化祭勧誘編
OB目線①
義助を連れてグラウンドに戻ると、既にヴァリアブル側でコートを作ってくれていた。
コーンマーカーを四隅に置き、ゴールを模して同じように二つずつ置かれている。
簡易的なコートになるが、練習の際はこのようにして練習していたのを思い出す。
少し懐かしい気持ちになった。
「あっ! お前が修斗さんの知り合いだったのかよ! 試合ではよくもベタ張りしてくれたな」
義助を見た翔平がすぐに絡んできた。
「おっ、トップ下の8番。いんやー抑えるのに大変でしたよ!」
「良い笑顔で言いやがって……! 今からリベンジしてやるから首洗って待ってやがれ!」
「翔平が珍しく熱くなってる」
「つーか翔平参加する気満々かよ。試合出てないやつ優先だろ」
「3年で試合出てなかったのは5人じゃん。3人は出るんだから当然俺が出る」
「ジャンケンに決まってるだろジャンケン!」
試合に出ていたメンバーが集まって誰が出るかジャンケンで決めていた。
ジャンケンをする前に両腕を絡めて拳を顔の前で作り、未来を見るとか言ってるやつもいる。
世代問わないあのポーズなんなんだろうな。
気合い入るんだろうな。
「ジャーンケーンポン!」
「うああああ負けたああ!!」
「未来見えたんじゃないのかよ!」
「弱すぎ!」
「まぁまぁ、何も1本だけというわけじゃないんだ。交代交代でやればいいじゃないか。構わないだろ? 高坂」
「ええ。10分を3本ぐらいできれば」
1時間という枠を考えたらそれぐらいが妥当だろう。
結局、最初に出場する選手は以下のメンバーになった。
① 平山 夏
② 大森 篤紀
③ 香木 優太
④ 長内 健太
⑤ 藤島 忠姫
⑥ 堂島 緋月
⑦ 玉田 翔平
⑧ 安達 貢
ルールは基本的にキーパー不在でゴールを通す時は浮き玉禁止。要はゴロでマーカーの間を通さなければならないということだ。
コートの広さはフットサルと似ているものの、GK不在とゴロでのシュートのみ。ミニゲームのセオリールールは大体どこもこんなもんだろう。
「高坂、ただ普通にミニゲームするのもいいが、〝縛り〟を設けてみないか?」
「タッチ数とかですか?」
「察しがいいな」
ミニゲームの最初何戦かはタッチ数を決められてやっていたのを思い出す。
涼介達とよくやったもんだ。
すぐにみんなでサポートにいかないといけないから大変なんだよな。
「そりゃ散々やってましたからね。いいですね、そうしましょう」
「よし。全員聞いてくれ、高坂選手はワンタッチ以内の制限でやってくれるそうだ」
「俺だけかよ!!」
全員のタッチ数縛るって話じゃなかったのか!?
しかもワンタッチて!
「マジっすか!」
「いくら修斗さんでもワンタッチなら怖くないな!」
「……ちょっと赤坂コーチ。俺まだ復帰したばっかりなんですけど」
「ははは。それでもお前ならなんとか出来るだろ。むしろ、それぐらいのハンデを付けてやらないと、相手にならないことを俺は知ってるからな」
「まったく…………最初だけですよ」
「ああ。2戦目からはルールを変えよう」
何故か俺だけワンタッチ縛りが課せられてしまった。
ワンタッチ以内とは結局、ダイレクトで全てのボールをハタかなればならない。
それはつまり仲間の位置、敵の位置を即座に認識して正確にボールを出さなければならない。
俊敏な判断が求められるということだ。
(まぁ、全員ダイレクトとかじゃなくて良かったか)
軽い気持ちで義助と練習する予定が、いつの間にかヴァリアブルの練習に付き合わされてるみたいになってしまっている。
さては赤坂コーチ、これを狙ってたな。
チーム分けは義助と俺がセットになるので、ヴァリアブルの選手が3人こっちにやってくる。
どうやら平山夏と大森篤紀、堂島緋月がこっちのチームに参加するみたいだ。
「修斗さん、よろしくお願いします!」
「お久しぶりです」
「ひらやん、アツ、緋月、よろしくな。こっちは東京グレイブの大石義助」
「みなさんよろしくおなしゃす!!」
義助が元気よく頭を下げた。
それに合わせて3人も軽く会釈する。
「俺はワンタッチしか触れないから壁役だとでも思ってくれ。あとはそうだな…………3人は分かってるかもしれないが、俺は触れないパスは出さないし、レベルを落とすつもりもない。来年、優夜や涼介達と並んで戦いたいのなら…………しっかりと俺について来い」
「「「はい!!!」」」
3人が力強く返事をした。
それに少し気圧されたのか、義助がポケーッと不思議な表情をしていた。
「どうした義助」
「いんやぁ、高坂さんはオラと話してた時は結構物腰柔らかそうな感じだったのに、ヴァリアブルの人達の前だと結構変わるんだべなと思って」
そうか…………? そうかな。
あんまり意識したことはないけど、この3人はジュニアユース時代に一緒に練習してるし、翔平や安達は小学生の頃から知っている。
だから遠慮なく求めたいものを求めることが出来るのかもしれない。
ヴァリアブルから離れたというのに、まだ先輩としての自覚が残ってるのかな。
「高坂さん、オラにもその当たり方でいいすけ、もっと指導してください!」
「…………分かった。気になったことは言うようにするよ」
「お願いします!」
コーンマーカーを四隅に置き、ゴールを模して同じように二つずつ置かれている。
簡易的なコートになるが、練習の際はこのようにして練習していたのを思い出す。
少し懐かしい気持ちになった。
「あっ! お前が修斗さんの知り合いだったのかよ! 試合ではよくもベタ張りしてくれたな」
義助を見た翔平がすぐに絡んできた。
「おっ、トップ下の8番。いんやー抑えるのに大変でしたよ!」
「良い笑顔で言いやがって……! 今からリベンジしてやるから首洗って待ってやがれ!」
「翔平が珍しく熱くなってる」
「つーか翔平参加する気満々かよ。試合出てないやつ優先だろ」
「3年で試合出てなかったのは5人じゃん。3人は出るんだから当然俺が出る」
「ジャンケンに決まってるだろジャンケン!」
試合に出ていたメンバーが集まって誰が出るかジャンケンで決めていた。
ジャンケンをする前に両腕を絡めて拳を顔の前で作り、未来を見るとか言ってるやつもいる。
世代問わないあのポーズなんなんだろうな。
気合い入るんだろうな。
「ジャーンケーンポン!」
「うああああ負けたああ!!」
「未来見えたんじゃないのかよ!」
「弱すぎ!」
「まぁまぁ、何も1本だけというわけじゃないんだ。交代交代でやればいいじゃないか。構わないだろ? 高坂」
「ええ。10分を3本ぐらいできれば」
1時間という枠を考えたらそれぐらいが妥当だろう。
結局、最初に出場する選手は以下のメンバーになった。
① 平山 夏
② 大森 篤紀
③ 香木 優太
④ 長内 健太
⑤ 藤島 忠姫
⑥ 堂島 緋月
⑦ 玉田 翔平
⑧ 安達 貢
ルールは基本的にキーパー不在でゴールを通す時は浮き玉禁止。要はゴロでマーカーの間を通さなければならないということだ。
コートの広さはフットサルと似ているものの、GK不在とゴロでのシュートのみ。ミニゲームのセオリールールは大体どこもこんなもんだろう。
「高坂、ただ普通にミニゲームするのもいいが、〝縛り〟を設けてみないか?」
「タッチ数とかですか?」
「察しがいいな」
ミニゲームの最初何戦かはタッチ数を決められてやっていたのを思い出す。
涼介達とよくやったもんだ。
すぐにみんなでサポートにいかないといけないから大変なんだよな。
「そりゃ散々やってましたからね。いいですね、そうしましょう」
「よし。全員聞いてくれ、高坂選手はワンタッチ以内の制限でやってくれるそうだ」
「俺だけかよ!!」
全員のタッチ数縛るって話じゃなかったのか!?
しかもワンタッチて!
「マジっすか!」
「いくら修斗さんでもワンタッチなら怖くないな!」
「……ちょっと赤坂コーチ。俺まだ復帰したばっかりなんですけど」
「ははは。それでもお前ならなんとか出来るだろ。むしろ、それぐらいのハンデを付けてやらないと、相手にならないことを俺は知ってるからな」
「まったく…………最初だけですよ」
「ああ。2戦目からはルールを変えよう」
何故か俺だけワンタッチ縛りが課せられてしまった。
ワンタッチ以内とは結局、ダイレクトで全てのボールをハタかなればならない。
それはつまり仲間の位置、敵の位置を即座に認識して正確にボールを出さなければならない。
俊敏な判断が求められるということだ。
(まぁ、全員ダイレクトとかじゃなくて良かったか)
軽い気持ちで義助と練習する予定が、いつの間にかヴァリアブルの練習に付き合わされてるみたいになってしまっている。
さては赤坂コーチ、これを狙ってたな。
チーム分けは義助と俺がセットになるので、ヴァリアブルの選手が3人こっちにやってくる。
どうやら平山夏と大森篤紀、堂島緋月がこっちのチームに参加するみたいだ。
「修斗さん、よろしくお願いします!」
「お久しぶりです」
「ひらやん、アツ、緋月、よろしくな。こっちは東京グレイブの大石義助」
「みなさんよろしくおなしゃす!!」
義助が元気よく頭を下げた。
それに合わせて3人も軽く会釈する。
「俺はワンタッチしか触れないから壁役だとでも思ってくれ。あとはそうだな…………3人は分かってるかもしれないが、俺は触れないパスは出さないし、レベルを落とすつもりもない。来年、優夜や涼介達と並んで戦いたいのなら…………しっかりと俺について来い」
「「「はい!!!」」」
3人が力強く返事をした。
それに少し気圧されたのか、義助がポケーッと不思議な表情をしていた。
「どうした義助」
「いんやぁ、高坂さんはオラと話してた時は結構物腰柔らかそうな感じだったのに、ヴァリアブルの人達の前だと結構変わるんだべなと思って」
そうか…………? そうかな。
あんまり意識したことはないけど、この3人はジュニアユース時代に一緒に練習してるし、翔平や安達は小学生の頃から知っている。
だから遠慮なく求めたいものを求めることが出来るのかもしれない。
ヴァリアブルから離れたというのに、まだ先輩としての自覚が残ってるのかな。
「高坂さん、オラにもその当たり方でいいすけ、もっと指導してください!」
「…………分かった。気になったことは言うようにするよ」
「お願いします!」
あなたにおすすめの小説
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。