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第二章囚われの生活
城下町にて2
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「おはようございます。今日は早くからお店開いてるんですね。クロワッサンとコーンポタージュをいただいてもよいかしら?」
まだ、店を開くには早い時間だったが、ささやかな明かりがともっているのを見つけ、扉をあけながら声をかける。
「ああ、ユリアちゃんか。最近見なかったから心配していたんだよ。サービスするから早くお座りなさいな」
なじみの店ということもあり、奥から陽気な声がかけられた。その言葉に甘えて近くの椅子に腰掛ける。こうして町に降りてくることができるのは時々なのだ。朝食をとることができて助かった。
「おまたせ、クロワッサン2種類持ってきたから一つはおまけとしてあげるよ。また、細くなっているようだしね。コーンポタージュにもクラッカーを添えておいたからゆっくり食べていってちょうだいな」
目の前にアツアツのスープがなみなみと継がれたスープ皿と、焼きたてのクロワッサンが乗せられたトレーがおかれた。クロワッサンの一つには何やらフルーツのソースがかかっているようだ。その甘い香りに食欲が掻き立てられた。お礼を言おうと店主のほうに視線を向けると、おなかが膨らんでいた。
「あら、カーラさん、新しい命を授かったのですか」
思わず聞いてしまった。
「実はそうなのよ。お店もあと数日でお休みしようかって考えてるんだよ。だから、ユリアちゃんが来てくれてうれしかった」
屈託なく笑い、そう教えてくれた
「おめでとう、カーラさん!私もお店を占めてしまう前に会えてよかったです。安静にして元気なお子さんを生んでくださいね」
スープの暖かさに負けないくらい心が温まり、自然と微笑んでいた。それから積もる話をしつつ朝食を味わう。食べ終えてからお題を渡し、念入りにお礼を言って店を出た。
まだ、店を開くには早い時間だったが、ささやかな明かりがともっているのを見つけ、扉をあけながら声をかける。
「ああ、ユリアちゃんか。最近見なかったから心配していたんだよ。サービスするから早くお座りなさいな」
なじみの店ということもあり、奥から陽気な声がかけられた。その言葉に甘えて近くの椅子に腰掛ける。こうして町に降りてくることができるのは時々なのだ。朝食をとることができて助かった。
「おまたせ、クロワッサン2種類持ってきたから一つはおまけとしてあげるよ。また、細くなっているようだしね。コーンポタージュにもクラッカーを添えておいたからゆっくり食べていってちょうだいな」
目の前にアツアツのスープがなみなみと継がれたスープ皿と、焼きたてのクロワッサンが乗せられたトレーがおかれた。クロワッサンの一つには何やらフルーツのソースがかかっているようだ。その甘い香りに食欲が掻き立てられた。お礼を言おうと店主のほうに視線を向けると、おなかが膨らんでいた。
「あら、カーラさん、新しい命を授かったのですか」
思わず聞いてしまった。
「実はそうなのよ。お店もあと数日でお休みしようかって考えてるんだよ。だから、ユリアちゃんが来てくれてうれしかった」
屈託なく笑い、そう教えてくれた
「おめでとう、カーラさん!私もお店を占めてしまう前に会えてよかったです。安静にして元気なお子さんを生んでくださいね」
スープの暖かさに負けないくらい心が温まり、自然と微笑んでいた。それから積もる話をしつつ朝食を味わう。食べ終えてからお題を渡し、念入りにお礼を言って店を出た。
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