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第2部
虎は騙す(1)
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二日後の深夜。
いつかの花鶏が、馬で見に行ったと言っていたカナリ地区にほど近い、砂漠の北の遺跡。
そこが、誘拐犯の指定した人質の交換場所だった。
「花鶏殿下、騎馬隊が来ました」
「そうか。弓は持ってきたな」
「ええ……しかし月が出ているとはいえ、向こうは馬で人数もいますし、飛び道具は」
「いい、あとで入用になるから用意しておけ」
凱将軍は、殿下本人よりもそれっぽい喋り方をするのだな、と偽花鶏もとい、蘇芳を見て思った。
口調だけでなく、服装や装飾品、ちょっとした仕草に至るまで、本人よりも本人らしいのだから、それだけ共に過ごした年月を感じて、さらに自責の念に駆られた。
護衛の立場に居ながらみすみす花鶏を攫われ、本来なら首を落とされても文句が言えない。
なんとしてもここで賊から花鶏を取り戻さなくては、祖国に合わす顔もない。
『私のことなんて、捨て置いても国の誰も咎めないだろうに』
いつかの花鶏の言葉が去来したので、頭を振って打ち消した。
雨季の中で限られた、雨のない時期。王都では今、星灯祭に向けた準備が始まっている。
雲のない月明かりに照らされた砂丘はでこぼこした隆起が青白く浮かび上がり、白っぽい遺跡がぽつぽつと飛び石のように点在していた。
その間を縫って、馬がおよそ10頭ほど、こちらへ近づいてくるのが見えた。
蘇芳は目を細めて、必死に花鶏の姿を探したが、闇の中、先頭の松明を持った男以外はっきりと見えなかった。
(くそっ!花鶏、花鶏……どこだよっ)
その時、松明を掲げた男が声を張った。
「瀧華国の第三皇子はそこにいるか!いるならその者だけ、前に出ろ!」
それに大声で答えたのは凱将軍だ。
「その前にアジラヒム皇子の安全を確認したい!彼を出してもらおう」
「まずそちらが先だ!アジラヒム皇子の無事を確認したくば前へ!早くしろ!」
蘇芳は目で将軍に合図すると、一人で前に進んだ。
懐には剣が忍ばせてあるが、正直、ぜんっぜん使い物になる気がしない。
こちとら蘇芳になる前もなった後も、マウスと文筆くらいしか握ってこなかった貧弱男子である。
砂丘を踏んで騎馬隊に近づく。目が花鶏を探すが、見つからず、いやな感じに喉が渇いてきた。
「アジラヒム殿下は」
「おまえ、本当に第三皇子か」
全身を黒装束に包んだ男が、猜疑の目を向ける。
蘇芳は不快を示すように、馬上の男と目を合わせた。イメージは居丈高な異国の皇子、花鶏verである。
「下種の分際で疑うのか。この私の顔が分からぬと」
「知らん」
……それはそうだろうけど。
「おい、調べてこい」
男が背後に合図すると、すぐ後ろの馬上の男が、身軽に馬を降りて2歩足らずで蘇芳の前に来ると、剣を首もとに突きつけた。
青い月光を反射して、白刃がきらめく。
男は蘇芳より背が高く、布で顔の大半を隠し、目元だけが覗いている。
白刃を当てられながら、蘇芳はまっすぐその男の目を見返した。
「武器を持っていないか確かめさせてもらう」と、布の奥でくぐもった声が言い、片方の手で身体に触れた。
「無礼な。さっさと済ませろ」
「……皇族ってやつを初めて見たよ。みんなアンタみたいに綺麗なのか」
「私をそんな風に言うのは、どこぞの誰かだけだ。おい、妙な触り方をするな」
肩に置かれた手が、ゆっくりと二の腕から胸、腹、わき腹を這う。
まるで蛇のような動きに、蘇芳は男を睨んだ。
男の手が服の内側、腰のあたりに隠しておいた短刀を抜いて、目の前にかざした。
「ろくに使えもしない刃物は怪我をする。これは没収だ」
「貴様に言われたくない」
「さっき言ってたどこぞの誰かって?恋人か?」
「賊ごときに教えてやる謂われはないが?」
「月夜の月下美人みたいに美しいくせに、冷たいんだな」
男が布の向こうで小さく笑った。
だらだらとしたやり取りに横やりが入るかと思ったが、意外にも後ろの男たちは無言だった。
彼らはまるで馬上の人形のように、じっと虚空を見ている。
「よし、皇族だという証を見せてもらおうか。本物の花鶏皇子なら、できるはずだろう。アジラヒムを渡すのはそれからだ」
蘇芳は頷いた。
「証明せよというのだな。よかろう」
ひたと男の目を見据えて、その名を口にする。
「来なさい……珀」
砂丘に伸びた影から突如、巨大な白虎がまるで水面から飛び上がるように出現し咆哮した。
グルルルル、と低い唸り声が辺りに響き渡る。
騎馬隊の馬たちが警戒して嘶き、一斉に後ろに下がった。
「どうどう!落ち着け!」と馬を落ち着かせようとする騒めきの中、首領の男は剣を柄から抜いて、周りを見回した。
彼はなぜか、自分の置かれた状況を一切理解できないような、そんな驚愕と狼狽を顔に浮かべていた。
「待て!何かする気はない!抵抗しなければ命は助ける!」
蘇芳は叫んだが、命に関しては適当についた嘘だ。それはカデンルラが内々に決めるだろう。
みすみす捕まる気はない。珀がいる以上、あとは花鶏を連れて逃げれば……!
と、その時。
「捕縛しろ!抵抗する奴は切り捨てて構わん!行けっ」
背後の遺跡の陰から、カデンルラの白い軍装束に身を包んだ歩兵が、賊めがけて斬りかかってきた。
「は!?なんの真似だ!凱将軍!?」
焦って将軍を見ると、なんと彼はカデンルラ兵と思しき男たちに両側から抑え込まれている。
将軍は渾身の力でこの二人を弾き飛ばした、が別の者たちに今度は4人がかりで捕らえられ、砂に押し込められた。
(なんだ!こんなの事前打ち合わせになかったぞ)
混乱する蘇芳に、珀もまた周囲を見回しながら困惑気味だ。
{なあ、兄ちゃんどないしてん、騒がしいの。昨日聞いたんとちゃうやん。東雲はんは……え、それにそいつ}
そう東雲、つまり花鶏だ。
蘇芳は賊の男から、勢いよく顔を覆う布をむしり取った。
わっ、とのけ反る男の耳元で「なにしてるんですか、花鶏!」と叫んだ。
男は答えず、いきなり蘇芳の肩を掴むと砂丘に伏せた。
すぐそばを、応戦する騎馬隊と、剣同士のぶつかる鍔迫り合いの音が響き、黄色い砂が舞い上がる。
「げほっ、花鶏、あなた、状況を説明しなさいっ!」
花鶏は自分の身体で蘇芳を庇うように覆いかぶさりながら、何とか移動して近くの遺跡の陰に潜めた。
ぺ、と砂を吐いてから蘇芳に向き直る。
「先生こそ、俺の振りをしてこんな所まで来るなんて……いや、嘘です。先生ならそうすると思った。珀も久しぶりだな、まさか瀧華国からこっちへ移動できると思わなかったよ」
{わての名取の相手はこのお人やから、多少の無理はできんねん。2日前にいきなりこっち呼び出されて、作戦聞いた時は驚いたわ}
珀はガウガウと答えたが、花鶏には残念ながら通じていない。
蘇芳は一人と一頭の間に割って入った。
「どれだけ心配したと思ってるんですか! 騎馬隊の中にあなたがいないし、東雲が付いてるとはいえ万が一のことがあったらと思うと気が気じゃなかったのに、それがこんな格好して現れるし!なにが月下美人だ、馬鹿にしてっ」
「あ、そこで気づいたんですか?この場所を指定したときに勘のいい先生なら気付くかなって」
「そんなかもしれない運転で動けるわけないでしょう!あと、目を見てすぐにあなただと気づきましたよ!ほっとした反動ではらわた煮えくりかえってましたけどね!」
「ああ、それでか……。俺もちょっと怖かったよ。今まで先生にあんな冷たい態度とられたことないから、そんな場合じゃないのに本気で焦った。あと俺、先生から見てそんなに偉そ、じゃなくて高貴な感じに喋ってる?」
蘇芳は目の前の能天気男に、帰ったら一度念入りな説教をかますことを決意した。
「で、あの誘拐犯たちは?」
「東雲の毒で、全員俺に誘導されてここまで連れてこさせた。自白させて、半分酩酊状態ってとこです。自力で脱出しても良かったけど、それだと首謀者のあぶり出しが出来ないし、離れてる先生が人質になる可能性もあったから、やつらの計画通りことを進めたんです。あいつら、さっき洗脳を解いたから、覚醒したら目の前で戦闘が始まってて大混乱だろうな」
それは、ちょっと同情する。そして東雲の毒、と聞いて例の件を思い出ししまい憂鬱になった。
「やっぱり最初からあなたを狙っていたんですね、人違いなんかじゃなく」
「ええ。だから俺の言いなりになったあいつらが、花鶏の身柄を要求してきて向こうは混乱したと思う。連絡はこっちから一方的だったしね。おかげで自白させて色々調べる時間稼ぎになった」
花鶏が人の悪い笑みを浮かべた。
「向こう……というのは、首謀者?」
「本当のね。さて、珀にも手伝ってもらおうか。先生は危ないからここにいて。この騒動を収束させて、裏にいる奴らの顔を拝んでやりましょう」
「私も行きます。渡したいものもあるし、もうあなたから離れるのもご免なので」
「先生……こんな時に何を言って」
なぜかのほのかに赤くなって照れている花鶏の後頭部をぺしっと叩いた。
「こんな時に何を想像してるんですかまったく! 目を離すとあなたはすぐ迷子になるから!」
いつかの花鶏が、馬で見に行ったと言っていたカナリ地区にほど近い、砂漠の北の遺跡。
そこが、誘拐犯の指定した人質の交換場所だった。
「花鶏殿下、騎馬隊が来ました」
「そうか。弓は持ってきたな」
「ええ……しかし月が出ているとはいえ、向こうは馬で人数もいますし、飛び道具は」
「いい、あとで入用になるから用意しておけ」
凱将軍は、殿下本人よりもそれっぽい喋り方をするのだな、と偽花鶏もとい、蘇芳を見て思った。
口調だけでなく、服装や装飾品、ちょっとした仕草に至るまで、本人よりも本人らしいのだから、それだけ共に過ごした年月を感じて、さらに自責の念に駆られた。
護衛の立場に居ながらみすみす花鶏を攫われ、本来なら首を落とされても文句が言えない。
なんとしてもここで賊から花鶏を取り戻さなくては、祖国に合わす顔もない。
『私のことなんて、捨て置いても国の誰も咎めないだろうに』
いつかの花鶏の言葉が去来したので、頭を振って打ち消した。
雨季の中で限られた、雨のない時期。王都では今、星灯祭に向けた準備が始まっている。
雲のない月明かりに照らされた砂丘はでこぼこした隆起が青白く浮かび上がり、白っぽい遺跡がぽつぽつと飛び石のように点在していた。
その間を縫って、馬がおよそ10頭ほど、こちらへ近づいてくるのが見えた。
蘇芳は目を細めて、必死に花鶏の姿を探したが、闇の中、先頭の松明を持った男以外はっきりと見えなかった。
(くそっ!花鶏、花鶏……どこだよっ)
その時、松明を掲げた男が声を張った。
「瀧華国の第三皇子はそこにいるか!いるならその者だけ、前に出ろ!」
それに大声で答えたのは凱将軍だ。
「その前にアジラヒム皇子の安全を確認したい!彼を出してもらおう」
「まずそちらが先だ!アジラヒム皇子の無事を確認したくば前へ!早くしろ!」
蘇芳は目で将軍に合図すると、一人で前に進んだ。
懐には剣が忍ばせてあるが、正直、ぜんっぜん使い物になる気がしない。
こちとら蘇芳になる前もなった後も、マウスと文筆くらいしか握ってこなかった貧弱男子である。
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「アジラヒム殿下は」
「おまえ、本当に第三皇子か」
全身を黒装束に包んだ男が、猜疑の目を向ける。
蘇芳は不快を示すように、馬上の男と目を合わせた。イメージは居丈高な異国の皇子、花鶏verである。
「下種の分際で疑うのか。この私の顔が分からぬと」
「知らん」
……それはそうだろうけど。
「おい、調べてこい」
男が背後に合図すると、すぐ後ろの馬上の男が、身軽に馬を降りて2歩足らずで蘇芳の前に来ると、剣を首もとに突きつけた。
青い月光を反射して、白刃がきらめく。
男は蘇芳より背が高く、布で顔の大半を隠し、目元だけが覗いている。
白刃を当てられながら、蘇芳はまっすぐその男の目を見返した。
「武器を持っていないか確かめさせてもらう」と、布の奥でくぐもった声が言い、片方の手で身体に触れた。
「無礼な。さっさと済ませろ」
「……皇族ってやつを初めて見たよ。みんなアンタみたいに綺麗なのか」
「私をそんな風に言うのは、どこぞの誰かだけだ。おい、妙な触り方をするな」
肩に置かれた手が、ゆっくりと二の腕から胸、腹、わき腹を這う。
まるで蛇のような動きに、蘇芳は男を睨んだ。
男の手が服の内側、腰のあたりに隠しておいた短刀を抜いて、目の前にかざした。
「ろくに使えもしない刃物は怪我をする。これは没収だ」
「貴様に言われたくない」
「さっき言ってたどこぞの誰かって?恋人か?」
「賊ごときに教えてやる謂われはないが?」
「月夜の月下美人みたいに美しいくせに、冷たいんだな」
男が布の向こうで小さく笑った。
だらだらとしたやり取りに横やりが入るかと思ったが、意外にも後ろの男たちは無言だった。
彼らはまるで馬上の人形のように、じっと虚空を見ている。
「よし、皇族だという証を見せてもらおうか。本物の花鶏皇子なら、できるはずだろう。アジラヒムを渡すのはそれからだ」
蘇芳は頷いた。
「証明せよというのだな。よかろう」
ひたと男の目を見据えて、その名を口にする。
「来なさい……珀」
砂丘に伸びた影から突如、巨大な白虎がまるで水面から飛び上がるように出現し咆哮した。
グルルルル、と低い唸り声が辺りに響き渡る。
騎馬隊の馬たちが警戒して嘶き、一斉に後ろに下がった。
「どうどう!落ち着け!」と馬を落ち着かせようとする騒めきの中、首領の男は剣を柄から抜いて、周りを見回した。
彼はなぜか、自分の置かれた状況を一切理解できないような、そんな驚愕と狼狽を顔に浮かべていた。
「待て!何かする気はない!抵抗しなければ命は助ける!」
蘇芳は叫んだが、命に関しては適当についた嘘だ。それはカデンルラが内々に決めるだろう。
みすみす捕まる気はない。珀がいる以上、あとは花鶏を連れて逃げれば……!
と、その時。
「捕縛しろ!抵抗する奴は切り捨てて構わん!行けっ」
背後の遺跡の陰から、カデンルラの白い軍装束に身を包んだ歩兵が、賊めがけて斬りかかってきた。
「は!?なんの真似だ!凱将軍!?」
焦って将軍を見ると、なんと彼はカデンルラ兵と思しき男たちに両側から抑え込まれている。
将軍は渾身の力でこの二人を弾き飛ばした、が別の者たちに今度は4人がかりで捕らえられ、砂に押し込められた。
(なんだ!こんなの事前打ち合わせになかったぞ)
混乱する蘇芳に、珀もまた周囲を見回しながら困惑気味だ。
{なあ、兄ちゃんどないしてん、騒がしいの。昨日聞いたんとちゃうやん。東雲はんは……え、それにそいつ}
そう東雲、つまり花鶏だ。
蘇芳は賊の男から、勢いよく顔を覆う布をむしり取った。
わっ、とのけ反る男の耳元で「なにしてるんですか、花鶏!」と叫んだ。
男は答えず、いきなり蘇芳の肩を掴むと砂丘に伏せた。
すぐそばを、応戦する騎馬隊と、剣同士のぶつかる鍔迫り合いの音が響き、黄色い砂が舞い上がる。
「げほっ、花鶏、あなた、状況を説明しなさいっ!」
花鶏は自分の身体で蘇芳を庇うように覆いかぶさりながら、何とか移動して近くの遺跡の陰に潜めた。
ぺ、と砂を吐いてから蘇芳に向き直る。
「先生こそ、俺の振りをしてこんな所まで来るなんて……いや、嘘です。先生ならそうすると思った。珀も久しぶりだな、まさか瀧華国からこっちへ移動できると思わなかったよ」
{わての名取の相手はこのお人やから、多少の無理はできんねん。2日前にいきなりこっち呼び出されて、作戦聞いた時は驚いたわ}
珀はガウガウと答えたが、花鶏には残念ながら通じていない。
蘇芳は一人と一頭の間に割って入った。
「どれだけ心配したと思ってるんですか! 騎馬隊の中にあなたがいないし、東雲が付いてるとはいえ万が一のことがあったらと思うと気が気じゃなかったのに、それがこんな格好して現れるし!なにが月下美人だ、馬鹿にしてっ」
「あ、そこで気づいたんですか?この場所を指定したときに勘のいい先生なら気付くかなって」
「そんなかもしれない運転で動けるわけないでしょう!あと、目を見てすぐにあなただと気づきましたよ!ほっとした反動ではらわた煮えくりかえってましたけどね!」
「ああ、それでか……。俺もちょっと怖かったよ。今まで先生にあんな冷たい態度とられたことないから、そんな場合じゃないのに本気で焦った。あと俺、先生から見てそんなに偉そ、じゃなくて高貴な感じに喋ってる?」
蘇芳は目の前の能天気男に、帰ったら一度念入りな説教をかますことを決意した。
「で、あの誘拐犯たちは?」
「東雲の毒で、全員俺に誘導されてここまで連れてこさせた。自白させて、半分酩酊状態ってとこです。自力で脱出しても良かったけど、それだと首謀者のあぶり出しが出来ないし、離れてる先生が人質になる可能性もあったから、やつらの計画通りことを進めたんです。あいつら、さっき洗脳を解いたから、覚醒したら目の前で戦闘が始まってて大混乱だろうな」
それは、ちょっと同情する。そして東雲の毒、と聞いて例の件を思い出ししまい憂鬱になった。
「やっぱり最初からあなたを狙っていたんですね、人違いなんかじゃなく」
「ええ。だから俺の言いなりになったあいつらが、花鶏の身柄を要求してきて向こうは混乱したと思う。連絡はこっちから一方的だったしね。おかげで自白させて色々調べる時間稼ぎになった」
花鶏が人の悪い笑みを浮かべた。
「向こう……というのは、首謀者?」
「本当のね。さて、珀にも手伝ってもらおうか。先生は危ないからここにいて。この騒動を収束させて、裏にいる奴らの顔を拝んでやりましょう」
「私も行きます。渡したいものもあるし、もうあなたから離れるのもご免なので」
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