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飄々男子と願いごと女子
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7月…それは夏の始まり。それと同時に…。
『七夕イベ終わらねぇんだけど…。』
「同じく…。」
相も変わらず私達はゲームのイベントのことで精一杯。前のデートで協力プレイをした私達は、それ以降ゲー廃になってしまい…。
「ここの確率絶対狂ってるでしょ…。」
『限定ガチャ何回やった?』
「一応3回…。和也は何回やった…?」
『5回やったけど神引きなかったわ…。』
ゲー廃の会話だ…。確率とか言ってる時点でもう終わってる…。
「そういえば…もうちょっとで七夕だね。」
『あー…もうそんな季節か…。』
「なんか短冊に書いた?」
『書いてないなぁ…去年も書いてないし…。』
「そっかぁ…図書館前に笹とかあった気がするから…行く?」
『京子は行きたい?』
「私はどっちでもいいよ?」
『俺もどっちでもいいよ?w』
「じゃあ…行こっか!」
『そうだね。』
という訳で図書館前にやってきた。…カップルが多い…。やっぱり帰ろうかな…。教室に足を向けようとした時、和也に手首を握られた。
「ど、どうしたの…?」
『帰ろうとした?』
「えっ、そんなことないよ?」
平然を装っていつもの顔を作る。
『…嘘だね。』
「えっ…?」
『帰ろうと思った?』
「…まぁね。」
『…書こ?せっかくここまで来たんだし。』
「…そうだね。」
人が少なくなる時まで待って、ようやく短冊に願いごとを書く。私は…これからも2人で一緒に居られますように。
「和也は何て書いたの?」
『内緒。』
「えー…教えてよ…。」
『内緒…。ほら教室行こ?』
「ちょっと後から行くね。」
『…分かった。』
和也を教室に行かせて、短冊を改めて見てみる。
「えーっと…和也のは…。」
探すのは簡単ではないけど多分上の辺りにあると思う。…これかな。
「恥ずかし…。」
書いてあったのは、『これからも彼女と一緒にいれますように。』
「もう…。」
恥ずかしい…。もう帰ろ…。
『何?人の見てたの?』
「えっ!?居たの?」
『ちょっとトイレ行っただけだけど。』
「とっくに教室行ってるかと思ったじゃん…。」
『ごめんね?』
「別にいいけど…。」
『京子も一緒のこと書いてたね。』
「うん…。」
『一緒のこと考えてたんだね。』
「なんか恥ずかしい…。」
『そう?俺は別にそうでもないけど。』
飄々な和也は恥ずかしいとか思って無さそうだな…。
『本当は一緒のこと書いてて…嬉しかったからな…。』
バックハグ…!?し、心臓飛び出そう…!っていうか、何でここで…!?
「な、何でここで…。」
『ちょっと…抱きしめたくなったから…。』
「…もう。」
前の私だったらこんなことされたらすぐ離れるんだろうけど…今の私…本当に惚気てるな…。まぁ…いっか。一時の幸せを噛み締めていたそんな時に電話が鳴った。
『七夕イベ終わらねぇんだけど…。』
「同じく…。」
相も変わらず私達はゲームのイベントのことで精一杯。前のデートで協力プレイをした私達は、それ以降ゲー廃になってしまい…。
「ここの確率絶対狂ってるでしょ…。」
『限定ガチャ何回やった?』
「一応3回…。和也は何回やった…?」
『5回やったけど神引きなかったわ…。』
ゲー廃の会話だ…。確率とか言ってる時点でもう終わってる…。
「そういえば…もうちょっとで七夕だね。」
『あー…もうそんな季節か…。』
「なんか短冊に書いた?」
『書いてないなぁ…去年も書いてないし…。』
「そっかぁ…図書館前に笹とかあった気がするから…行く?」
『京子は行きたい?』
「私はどっちでもいいよ?」
『俺もどっちでもいいよ?w』
「じゃあ…行こっか!」
『そうだね。』
という訳で図書館前にやってきた。…カップルが多い…。やっぱり帰ろうかな…。教室に足を向けようとした時、和也に手首を握られた。
「ど、どうしたの…?」
『帰ろうとした?』
「えっ、そんなことないよ?」
平然を装っていつもの顔を作る。
『…嘘だね。』
「えっ…?」
『帰ろうと思った?』
「…まぁね。」
『…書こ?せっかくここまで来たんだし。』
「…そうだね。」
人が少なくなる時まで待って、ようやく短冊に願いごとを書く。私は…これからも2人で一緒に居られますように。
「和也は何て書いたの?」
『内緒。』
「えー…教えてよ…。」
『内緒…。ほら教室行こ?』
「ちょっと後から行くね。」
『…分かった。』
和也を教室に行かせて、短冊を改めて見てみる。
「えーっと…和也のは…。」
探すのは簡単ではないけど多分上の辺りにあると思う。…これかな。
「恥ずかし…。」
書いてあったのは、『これからも彼女と一緒にいれますように。』
「もう…。」
恥ずかしい…。もう帰ろ…。
『何?人の見てたの?』
「えっ!?居たの?」
『ちょっとトイレ行っただけだけど。』
「とっくに教室行ってるかと思ったじゃん…。」
『ごめんね?』
「別にいいけど…。」
『京子も一緒のこと書いてたね。』
「うん…。」
『一緒のこと考えてたんだね。』
「なんか恥ずかしい…。」
『そう?俺は別にそうでもないけど。』
飄々な和也は恥ずかしいとか思って無さそうだな…。
『本当は一緒のこと書いてて…嬉しかったからな…。』
バックハグ…!?し、心臓飛び出そう…!っていうか、何でここで…!?
「な、何でここで…。」
『ちょっと…抱きしめたくなったから…。』
「…もう。」
前の私だったらこんなことされたらすぐ離れるんだろうけど…今の私…本当に惚気てるな…。まぁ…いっか。一時の幸せを噛み締めていたそんな時に電話が鳴った。
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