冒険者ギルドの受付嬢と女性冒険者を愉しむ異世界奇行

鎔ゆう

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Sid.104 受付嬢と妹で姉妹丼

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 娘の連れて来る男の素性を気にするのは、どこの世界でも同じなのだろう。ましてやこの世界は男尊女卑だ。下手な男に捕まると一生を台無しにする。一夫多妻制ゆえに、慎重に見極める必要もあるのだろう。ろくでなしにも事欠かないだろうからな。
 俺も、ろくでなしの仲間入りしてるかもしれん。もう少し考えないと。
 女性の扱いに慣れたわけでもないのに、経験だけは積み上がってる状態だし。

 三階に上がりリスベツの部屋に行く。
 ドアを開ける前に振り向き「あの、妹が居るのですが」と。他には兄が居るが、この町から出て冒険者をやってるそうだ。

「ランクは?」
「メランニーヴォのトレィエです」

 八人パーティーに所属し弓を使うらしい。
 ドアを開けるとバタバタ音がして、妹らしき存在がドアの前に来て俺と目が合う。

「姉さん。誰?」
「トール様」
「様?」
「スーペラティブの冒険者だから」

 首を傾げながら「姉さん。見た目で誤魔化されてない?」と、ここでもやはり疑われてるわけで。
 妹だが見た目は可愛らしい。胸は姉妹だな。平たい。

「あ、あたしの胸見たでしょ」
「見る程ない」
「と、トール様。それを言うと私も」
「ひっどーい!」

 なんでこんな奴を連れてきた、と文句を言う妹だが冒険者の最高ランクだ、と言って押し切り部屋に連れ込まれた。
 不満たらたらの妹のようだが、意に介さず「トール様。夜が更けてしまいます。妹は放置で抱いてください」と抜かす。

「姉さん! 絶対後悔するよ」
「しないから」
「こんな顔だけ優男すぐ野垂れ死ぬ」

 きっと責任感も無いから、妊娠しても知らん顔して他所へ行くとも。確かに他所へは行く。アニタが待ってるし。責任感で言えば、あるともないとも。それでもソーニャたちが一人前になるまでは付き添うつもりだし。
 アニタとの婚約も帰ったら済ませてしまおう。婚約の儀を済ませないと先へ進めないようだからな。

 ひとつ気付いた。いや、以前聞いた通りのようで、顔で判断はしないのか。元の世界の女性より、きちんと中身を見ようとするようだ。見た目で釣られる尻の軽さは無いのだな。
 いいことだと思うが、元の俺の顔でも同じセリフが出るなら本物とは思うが、二度と戻りたくない。金の有無と見た目で忌避されるのはこりごりだ。強欲なんだな、元の世界の女って。それも平和だからこそかもしれないけど。

「トール様。アンネリエは放っておいて構いません」
「姉さん! 後悔しても知らないよ」

 知らん顔して自室に連れ込むリスベツが居る。
 リスベツの部屋は狭くベッドとナイトテーブル。それとワードローブがひとつ。水を入れた樽だろうか、それと桶がひとつ。実にシンプルだ。
 服を脱ぎ捨て全裸になり、ベッドに横たわるリスベツが居て「トール様。遠慮は要りません」と言って誘ってくる。

 実に平たいが尻にはボリュームがあって、胸の無さを補っているのだろうな。細身ではあるが柔そうだし。二の腕がぷるぷるしてるんだよ。皮下脂肪多め、筋肉は少な目ってことだろう。
 尻もぷよんぷよんで、なかなかに刺激を与えてくれる。
 すっかり股間の準備が整ってる。しっかり元気で服を脱ぐと勢いが違う。

「捻じ込んでください」
「じゃあ少しずつ」
「遠慮しなくていいです」

 そうは言ってもなあ。ここは時間を掛けて愉しませてあげよう。
 事に及ぶと締まりの良さに漏れそうになったぞ。リスベツもまた「壊れるかと思いました」だそうで。
 しっかり愉しむとドアがノックされる。
 まだ文句を言いたいのか。困ったものだが、確かに安易に信じるものでは無いし。

 リスベツがドアを開けると「姉さん。抱かれちゃったんだ」とか言ってるし。リスベツの肩越しに俺を見て「体だけは立派なんだ」とも。
 暫し、二人小声でぼそぼそ会話を交わしている。まあ聞き取れてしまうのだが。

「スーペラティブなんて居ないでしょ」
「そう思ってたけど、トール様は間違いなく冒険者最高峰だから」
「体、鍛えられてるのは分かるけど」
「凄いでしょ。抱かれた瞬間、凄い安心感があったの」

 何の話をしているのやら。

「トール様に抱かれてみるといいよ」
「冒険者なんて粗野で暴力的」
「トール様は違うからね。優しくて気遣いもしてくれるから」

 またも肩越しに俺を見て「なんか巨大」とか言ってるし。まあ丸出しだからなあ。
 リスベツが少し避けると中に入ってくるアンネリエだ。ベッドに腰掛ける俺の前に立ち「あたしも抱いて」と言い出してるし。今出したばかりだっての。

「抱かれれば嘘偽りないって分かるから」
「分かるのか?」
「安心感が違います。他の男では不安感があるので」

 分からん。そんなに違うものなのか。
 妹のアンネリエも服を脱ぎ捨て、姉同様の平たい胸を晒し、しかし尻だけはしっかりした姿態を見せる。
 で、抱いてしまった。実に姉を上回る締まりの良さ。経験の乏しさゆえだろうか。聞くとひとりしか知らないらしい。ただ、リスベツの言うように圧倒的安心感があったと。

「本物かも」
「間違いなく本物だから」
「この厚い胸板、腕、どれも凄い」
「これもでしょ」

 股間を握り「こんなに凄いのは見たこと無いし」と言うリスベツで、同意するアンネリエが居て。二人して握ってるし。男の股間を見る機会は幾らでもあるし、それらと比較することも可能だし。使用時のサイズだって知ることもできる。大衆浴場が混浴だからなあ。
 左右に姉妹が居て腕枕をしている。こういうのも悪くない。
 姉妹丼も二組目か。アデラ姉妹以来だな。あっちは三人姉妹だった。
 この世界の姉妹は男を共有するのがデフォルトなのだろうか。元の世界じゃ考えられないな。経験無かったけど。

 翌日、起きるとリスベツとアンネリエと一緒に大衆浴場へ向かうと、ソーニャたちも来ていて合流することになった。

「また増えてる」
「妹だそうだ」
「姉妹揃ってぺったんこ」
「下半身の具合は良かったぞ」

 じっとリスベツとアンネリエの股間を見つめ「幼児体型だからだ」なんて、失礼なことを抜かしてる。
 二人ともテレーサの胸を見て「もげればいいのに」とか言ってるし。
 何の戦いをしているのやら。
 クリスタとミリヤムは、リスベツとアンネリエに同意していそうだ。どっちも豊か、とは言えないからな。むしろリスベツ側だろう。ソーニャだけは呆れ気味に「不毛な」とか言ってる。

 大衆浴場から出ると朝食を済ませるべく、朝市の露店で簡単に食えるものを買う。
 朝から大盛況だが、これも冒険者がダンジョン目当てに来るからだな。賑わい方が他の町とは違う。

「トール様。今日はどこに行かれるのですか?」
「あ、そうだよ。トール。今日はどこに潜るの?」
「セーデルホルムに行ってみたい」
「なぜです? ダンジョンはありませんけど」

 ギガントソードを受け取りたい。簡単に折れてしまう剣やダガーなんて、邪魔なだけで使い物にならないし。やはり俺にはあれが必要と理解した。
 ミノタウルスを相手にするにも都合がいいだろう。

「歩いてですか?」
「馬を借りる」
「トールの剣。馬が走れなくなるよ」

 それもそうか。
 馬車を借りてセーデルホルムへ向かうことに。
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