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1章
01話 プロローグ
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「……えっ?」
光に包まれた次の瞬間、教室にいたはずの俺の体は森の中にあった。
「いや……ど、どういうことなんだ?」
夢でも見ているのだろうか。
ただ、夢にしては妙に現実感がある。
草木、土の匂い、風の感触。
その全てがより一層現実を感じさせていた。
焦りと混乱が支配する頭の中でどうにか考える。今、必要なのは自分が置かれている状況をしっかりと理解する事だ。
場所は森の中。服装は制服。足元には魔法陣らしきもの。目の前には真っ黒なローブに三角帽子といった如何にも魔法使いの格好をした少女。
……うん?
数回瞬きをし、もう一度確認する。
魔法使いの格好をした少女と目が合う。
二人の間を無音が支配する。
そしてしばらく、少女が口を開いた。
「……失敗した」
「…………えっ?」
驚きのあまり言葉を失った俺を気にも留めず、少女は周りのものをまとめ始めていた。
間違いない。確実に帰るつもりだ。
「待て待て待て待て」
急いで少女を引き留める。
「……何?」
「あのさ、とりあえずめんどくさい奴に捕まったなっていう顔はやめてくれないか?」
「いやほら、事実じゃん?」
「同意を求めるな。お前にとってはそうかもしれんが、俺はまだ自分の状況を何にも理解できてないんだぞ」
「はぁ……」
少女は心底怠そうな溜息をつき、俺の足元にあった魔法陣を指す。
「それで使い魔を召喚しようとしたんだけど、何かの手違いであんたが召喚されたの。不思議よね、じゃあそういうことで」
言い終わると、じゃあねと手を振り、帰ろうとする。
「おいおい待て待て」
背中を向けた少女の肩を掴む。
「だから何?」
「何だよその説明したでしょって顔は! 全然足りてねえよ」
「……逆に何を知りたいの?」
「えっ?」
「知りたいことが分からないと何を説明すればいいか分からないでしょ?」
「一理あるな、それ」
「でしょ。で何を知りたいの?」
少女は少し得意げな顔をする。よく考えれば、初めて負の感情が前面に出てない顔を見たような気がする。
「とりあえず、ここは何処なんだ?」
「私の家の庭よ」
少女は自分の後ろを親指で指す。確かに少女の後方にログハウスが見える。
「いや、そうじゃなくて……」
「冗談よ。ここはあなたの立場で言えば異世界。まあ、あなたが何処から来たのかもよく分かってないけど」
「そ、そうか」
急に謎の現実感が俺を襲った。
「他に何かある?」
「い、いや、まぁ……。で、俺はどうすればいいんだ?」
「どうすれば?」
「あぁ。お前が俺を元の世界に戻せればベストなんだが」
「戻せないわね」
「そ、そうか」
何となくそんな気はしていた。勝手な予測に過ぎないが、彼女の性格なら戻せるならとっとと戻しているように思う。
「じゃあ、俺はどうすればいいんだ?」
「……森へお帰り?」
すんげえ優しい笑顔で、どっかの風の谷の王女が言いそうなことを言われた。
でも、使い方に優しさの欠片もない。
言ってる本人もそれは分かっているのだろう。顔に汗がにじんでいた。
「……どうすりゃいいんだ、まじで。てかそもそもどうして使い魔なんて召喚しようとしたんだよ」
「そりゃ、旅に出ようと思ったのよ」
「旅?」
「えぇ。一人になっちゃたし、もう少し専門的に魔法を習いたいなと思ったの」
「……ほかに誰かいたのか?」
「えぇ、私の師匠がね。でも師匠も魔導書を書き終えちゃったから」
そう言って少女はまとめていた荷物から一冊の本を取り出す。
「先に言っとくとね、この世界の魔法使いは最期に魂を捧げて一冊の本を書くの。そこには生涯をかけて辿り着いた魔術が記されるーーそれが魔導書」
「魂を?」
「えぇ、言葉通りの意味よ。この魔導書を書くというのも一種の魔法なの。その代償に自分の魂を捧げるのよ」
「なんでそこまでして……」
「魔導書は決して朽ちる事がない。つまり、自分の魔法を後世に永遠に語り続けることができる。そうやって魔法使いは知識を語り継いできたの。まぁ、魔導書を書くってのが魔法使いにとっての宿命みたいなものなのよ」
「じゃあ、お前もいずれ書く事になるのか?」
「まぁね。まだまだ未熟だけど。そういうことでここにいる意味もなくなっちゃったし、旅に出ようとしてたの。それで旅のお供にってことで使い魔を召喚しようとしたら、あんたが出てきたってわけ」
「なるほどな、ようやく話が見えてきたよ。つまり、俺が旅に同行すれば解決だな」
と言うより、ここで彼女とさよならグッバイしたら路頭に迷ってしまう。何だかんだこの世界に来て唯一の知人だ。この関係性を断つわけにはいかない。
「……なんか役に立つの?」
「あぁ、任せろ」
ポケットの中をまさぐり、スマートフォンを取り出す。
充電は、残り20パーセント。少し心許ないが、性能を見せつけるには十分だろう。
「何それ?」
「これはスマートフォンと言ってな、遠く離れた場所の人と話す事も出来れば、調べごとだってできるし、暇だっていくらでも潰せる俺たちの世界の万能の代物だよ」
「へぇ。で、どうすれば遠くの人と話せるの?」
「そりゃ、電話番号ってものに……」
そこまで言って気づく。
「そ、そう言えばさ、この世界って電波飛んでる?」
「電波って何よ」
「……」
そりゃそうだ。いかに万能と言っても電波が飛んでなければできる事なんてそうない。
「……カメラって機能があってな。風景とかを記録できるんだ」
「あぁ、これみたいなものね」
少女はそう言って荷物から一枚の板を取り出す。
「これは『念写板』って言って、魔力を通せば風景を記録することができるの」
「へ、へぇ……」
よく考えれば、召喚魔法とかある世界だ。仮にスマートフォンが万全の状態だったとしてもあまり役に立たないかもしれない。てか、充電する手段がないのだからこんなもの何の役にも立たない。
そんなことを考えている間に、スマートフォンの画面が真っ暗になる。
「あっ……」
「どうしたの?」
「いや……電池が切れたんだ」
「でんち?」
「あぁ。これは魔力の代わりに電気を動力源にしてるんだ。それがなくなったんだよ」
「ふぅん。電気でいいの? ちょっと貸してよ」
少女は俺の手からスマートフォンを取り上げる。
「あっ、ちょ……」
大体こういう時、どういうオチになるかは相場が決まっている。少女の手からスマートフォンを取り返そうとしたまさにその時、スマートフォンからぷすぷすと黒い煙が上がる。
「これで大丈夫……なわけないわよね」
「あぁ、そうだな」
再起不能になったスマートフォンが手元に戻って来る。
「……お前のせいで俺の唯一のアイデンティティが消えたぞ」
「悲しいアイデンティティね」
「うるせえよ。どう責任取ってくれるんだよ、これ」
「……わ、分かった。とりあえず旅に同行していいから」
「本当か? 二言はないだろうな」
「ないわよ。……私も一人で旅をするのは少し心細かったし……」
「何か言ったか?」
「な、何でもない。……ところで名前聞いてなかったわね」
「確かに。俺は倉橋雄斗」
「私はリザ、よろしくね」
リザと握手を交わす。
それが一週間前。リゼとの出会いで、魔導書を巡る旅の始まりだった。
光に包まれた次の瞬間、教室にいたはずの俺の体は森の中にあった。
「いや……ど、どういうことなんだ?」
夢でも見ているのだろうか。
ただ、夢にしては妙に現実感がある。
草木、土の匂い、風の感触。
その全てがより一層現実を感じさせていた。
焦りと混乱が支配する頭の中でどうにか考える。今、必要なのは自分が置かれている状況をしっかりと理解する事だ。
場所は森の中。服装は制服。足元には魔法陣らしきもの。目の前には真っ黒なローブに三角帽子といった如何にも魔法使いの格好をした少女。
……うん?
数回瞬きをし、もう一度確認する。
魔法使いの格好をした少女と目が合う。
二人の間を無音が支配する。
そしてしばらく、少女が口を開いた。
「……失敗した」
「…………えっ?」
驚きのあまり言葉を失った俺を気にも留めず、少女は周りのものをまとめ始めていた。
間違いない。確実に帰るつもりだ。
「待て待て待て待て」
急いで少女を引き留める。
「……何?」
「あのさ、とりあえずめんどくさい奴に捕まったなっていう顔はやめてくれないか?」
「いやほら、事実じゃん?」
「同意を求めるな。お前にとってはそうかもしれんが、俺はまだ自分の状況を何にも理解できてないんだぞ」
「はぁ……」
少女は心底怠そうな溜息をつき、俺の足元にあった魔法陣を指す。
「それで使い魔を召喚しようとしたんだけど、何かの手違いであんたが召喚されたの。不思議よね、じゃあそういうことで」
言い終わると、じゃあねと手を振り、帰ろうとする。
「おいおい待て待て」
背中を向けた少女の肩を掴む。
「だから何?」
「何だよその説明したでしょって顔は! 全然足りてねえよ」
「……逆に何を知りたいの?」
「えっ?」
「知りたいことが分からないと何を説明すればいいか分からないでしょ?」
「一理あるな、それ」
「でしょ。で何を知りたいの?」
少女は少し得意げな顔をする。よく考えれば、初めて負の感情が前面に出てない顔を見たような気がする。
「とりあえず、ここは何処なんだ?」
「私の家の庭よ」
少女は自分の後ろを親指で指す。確かに少女の後方にログハウスが見える。
「いや、そうじゃなくて……」
「冗談よ。ここはあなたの立場で言えば異世界。まあ、あなたが何処から来たのかもよく分かってないけど」
「そ、そうか」
急に謎の現実感が俺を襲った。
「他に何かある?」
「い、いや、まぁ……。で、俺はどうすればいいんだ?」
「どうすれば?」
「あぁ。お前が俺を元の世界に戻せればベストなんだが」
「戻せないわね」
「そ、そうか」
何となくそんな気はしていた。勝手な予測に過ぎないが、彼女の性格なら戻せるならとっとと戻しているように思う。
「じゃあ、俺はどうすればいいんだ?」
「……森へお帰り?」
すんげえ優しい笑顔で、どっかの風の谷の王女が言いそうなことを言われた。
でも、使い方に優しさの欠片もない。
言ってる本人もそれは分かっているのだろう。顔に汗がにじんでいた。
「……どうすりゃいいんだ、まじで。てかそもそもどうして使い魔なんて召喚しようとしたんだよ」
「そりゃ、旅に出ようと思ったのよ」
「旅?」
「えぇ。一人になっちゃたし、もう少し専門的に魔法を習いたいなと思ったの」
「……ほかに誰かいたのか?」
「えぇ、私の師匠がね。でも師匠も魔導書を書き終えちゃったから」
そう言って少女はまとめていた荷物から一冊の本を取り出す。
「先に言っとくとね、この世界の魔法使いは最期に魂を捧げて一冊の本を書くの。そこには生涯をかけて辿り着いた魔術が記されるーーそれが魔導書」
「魂を?」
「えぇ、言葉通りの意味よ。この魔導書を書くというのも一種の魔法なの。その代償に自分の魂を捧げるのよ」
「なんでそこまでして……」
「魔導書は決して朽ちる事がない。つまり、自分の魔法を後世に永遠に語り続けることができる。そうやって魔法使いは知識を語り継いできたの。まぁ、魔導書を書くってのが魔法使いにとっての宿命みたいなものなのよ」
「じゃあ、お前もいずれ書く事になるのか?」
「まぁね。まだまだ未熟だけど。そういうことでここにいる意味もなくなっちゃったし、旅に出ようとしてたの。それで旅のお供にってことで使い魔を召喚しようとしたら、あんたが出てきたってわけ」
「なるほどな、ようやく話が見えてきたよ。つまり、俺が旅に同行すれば解決だな」
と言うより、ここで彼女とさよならグッバイしたら路頭に迷ってしまう。何だかんだこの世界に来て唯一の知人だ。この関係性を断つわけにはいかない。
「……なんか役に立つの?」
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「へぇ。で、どうすれば遠くの人と話せるの?」
「そりゃ、電話番号ってものに……」
そこまで言って気づく。
「そ、そう言えばさ、この世界って電波飛んでる?」
「電波って何よ」
「……」
そりゃそうだ。いかに万能と言っても電波が飛んでなければできる事なんてそうない。
「……カメラって機能があってな。風景とかを記録できるんだ」
「あぁ、これみたいなものね」
少女はそう言って荷物から一枚の板を取り出す。
「これは『念写板』って言って、魔力を通せば風景を記録することができるの」
「へ、へぇ……」
よく考えれば、召喚魔法とかある世界だ。仮にスマートフォンが万全の状態だったとしてもあまり役に立たないかもしれない。てか、充電する手段がないのだからこんなもの何の役にも立たない。
そんなことを考えている間に、スマートフォンの画面が真っ暗になる。
「あっ……」
「どうしたの?」
「いや……電池が切れたんだ」
「でんち?」
「あぁ。これは魔力の代わりに電気を動力源にしてるんだ。それがなくなったんだよ」
「ふぅん。電気でいいの? ちょっと貸してよ」
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「あっ、ちょ……」
大体こういう時、どういうオチになるかは相場が決まっている。少女の手からスマートフォンを取り返そうとしたまさにその時、スマートフォンからぷすぷすと黒い煙が上がる。
「これで大丈夫……なわけないわよね」
「あぁ、そうだな」
再起不能になったスマートフォンが手元に戻って来る。
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「悲しいアイデンティティね」
「うるせえよ。どう責任取ってくれるんだよ、これ」
「……わ、分かった。とりあえず旅に同行していいから」
「本当か? 二言はないだろうな」
「ないわよ。……私も一人で旅をするのは少し心細かったし……」
「何か言ったか?」
「な、何でもない。……ところで名前聞いてなかったわね」
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