精神科に行ったら男同士でエッチなことしちゃいました♡

M

文字の大きさ
7 / 18

7 異世界ノスタルジー

しおりを挟む
 最近、僕は寝ている時に妙な夢を見るようになった。
 夢の中の世界は剣と魔法のファンタジーにありがちな感じで僕は何故かエルフの姿をしていた。


「待てぇ~ッ、今夜の獲物はコイツで決まりだぜwww」


 奴隷狩りを繰り返す人間共に追われる僕は必死になって逃げる、逃げる、逃げる。
 通行人たちが何事かという目で逃げる僕と追う奴隷商人を見つめていたが、誰も助けてくれる者はいなかった。
 エルフのことを人間は精液を吐き出すためだけの肉便器ぐらいにしか思っちゃいない。
 溜まったらヌクという、ただそれだけの低俗な男という生き物に対して夢の中の僕は日々うんざりしているようだった。
 僕の身体中の穴という穴に精液をぶっ込む勢いで追ってくる人間たちの執念に心底恐怖しながら全力疾走し続ける。
 肉便器としての役割を果たさないエルフを人間は快く思わない。肉便器を肉便器らしくさせてやる、と企てながら男達は必死で僕を追い求めてきた。
 逃げている僕もただ必死になっているだけで、どこへ逃げようなんてことも頭にない。
 ただ男達が追ってくるから逃げているだけで方向すら頭になかった。
 僕の足がもつれた。もう限界だった、
 万事休すと思った瞬間、目の前に絵路井えろい先生にそっくりな冒険者風の男がいた。
 奴隷商人の1人が僕に飛び掛かるタイミングに合わせて、絵路井えろい先生が振り向きざまに上段回し蹴りをカウンターで放つ。


「ウオオオオオオオオオオオオ!!!」


 凄まじい咆哮が唸りを上げた瞬間、男の顔面に見事クリーンヒットした。鼻血を吹き出しながら地面に頭から着地した男はチンぐり返しのポーズで瞬時に気絶する。


「もう大丈夫だよ。すぐにやっつけちゃうから♡」


 仲間がボコられたにもかかわらず、残りの2人は倒れた男を指差してヘラヘラ笑う。知能が低い野郎同士の関係には友情も絆も存在しないということを心底痛感させられる。


「オレらが本気になったら、テメエなんぞサンドバッグになる以外に道はねえんだからよwww」
「ほほう、そいつは恐いねぇ。じゃあ、サンドバッグにされる前に息の根を止めるとしようか」


 一瞬のうちに間合いを詰めると、絵路井えろい先生は奴隷商人の手をひねり上げる。


「いででででででッ!!!」


 腕の骨を容易に折られた男が悲鳴をあげる。


「んの野郎、ナメんじゃね~ッ、ゴラァ!!!」


 もう1人がいきり立って叫んだ。叫んだだけでなく、一直線に絵路井えろい先生に突っ込んでいった。


「ったく、やれやれ……仕方ない」


 絵路井えろい先生が指関節をポキポキと鳴らすのと、奴隷商人が襲いかかってくるのは同時だった。
 が、次の瞬間。
 天地の逆転する感覚を覚えた男は、そのまま弧を描いて地面に叩きつけられていた。
 それは見事なまでの一本背負いだった。


「お、おいッ! お前ら、はよ立てや~!」


 最後に残った男の声援にも関わらず、倒れた2人の奴隷商人はピクリともしなかった。


「ひょええ……」


 勝ち目がないと悟った男は仲間を置いて一目散にとんずらこくのだった。


「エルフの一人歩きは危ないよ。この辺りでは人間による奴隷オークションが毎日のように行われているんだ。異種族は早く逃げた方がいい」


 絵路井えろい先生の言に狼狽しつつも素直になれない僕は反論を試みる。


「べ、別にいいでしょ! そもそもエルフの尊厳を踏み躙り、奴隷として扱う人間側に問題があるんだから……」
「なるほど、君の言うことは尤もだ。よし、これからは私が君の護衛をしよう♡」


 そう言う絵路井えろい先生の眼は僕の汗で化繊の生地が透けた胸を見ていた。


「いやッ!」


 僕は思わず両手でバストを隠してしまう。日頃から人間の男に身体を見られることがしばしばあって、最近は特に意識している。
 それからというもの、欲望の虜になった男の餌食にされる度に絵路井えろい先生は何度も何度も僕を窮地から救ってくれた。
 絵路井えろい先生との楽しい冒険の日々を通して僕の中の人間という生き物への恐怖心と絶望は和らぎ、やがて癒されていった。


「大丈夫、これからもずっと傍にいるから♡」


 ふと絵路井えろい先生の声が聞こえた。まるで恋人のように手を優しく握られる感覚に僕は目を覚ました。


「あれ……絵路井えろい先生?」


 見慣れた自室の天井が見えると、すぐ傍で絵路井えろい先生が僕の手を握っていた。


「いい寝顔だったね♡ 楽しい夢でも見ていたのかなぁ?」
「はい、とっても。それに……ちょっぴり懐かしいような不思議な夢でした」


 夢の中で単に自分の願望を投影しただけだと思うが、まるで過去に実際に自分が体験したことがあるような現実感があった。


「そっか……懐かしい夢だったんだね。本当に良かった♡」


 絵路井えろい先生は会心の笑みを浮かべながら僕をギュッと抱きしめると、お互いに心だけでなく自然と身体も求め合うのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

処理中です...