パーティーの仲間に冤罪を着せられた最強の剣士が魔王になって復讐をはたすまでの物語

一発逆転

文字の大きさ
64 / 114

61話 彼を知り己を知れば百戦殆うからず

しおりを挟む
 その後も村人たちの会合で生贄をささげる方針が変わることはなかった。結局はフィルネシア本人の意思が強く固まっていることが大きかった。もはや話し合いは無用だと、俺たちは外に出ていた。

 やることはただ一つ、彼らが少女を犠牲にする前にあの大蛇を倒すのだ。

「倒すには全員の力が必要だ」

 仲間たちを見渡して問いかける。

「やってくれるな」

「もちろんです! 弟子一号、地の果てまでマスターとご一緒する所存です!」

 いの一番にルシャが敬礼して名乗り上げた。ルシャの台詞は何かの物語からの引用が多い。今度も何かの影響を受けての発言だろう。

「我が王のご意向のままに」

 レイチェルも優雅に一礼した。

 ザルドは言われずとも、相応の金を払えば付いてくるそうだ。そして姿が見えないと思っていたラナとイリナ姫が一緒に俺たちのもとへとやって来た。どうにも妙な組み合わせだった。またラナが何か気を回しでもしたのだろうか。

「姫。あなたは魔物退治に協力してくれるか」

「協力しますとも。もはや後には引けませんから」

「私も行かせていただきます」

 ラナも続く。そして予想外の声が1人。
 
「僕にも協力させてください」

 そう言ったのは志願して付いてきた少年、ウィルであった。

「僕も何かしたいんです。待ってるだけなんて」

 その言葉をレイチェルはせせら笑った。

「馬鹿なの? その程度の力で。だいたい人間の力なんて借りる必要がなんて──」

 その発言を俺は手で遮った。

「死ぬぞ。その覚悟はあるのか? 一時の浮ついた心で決めたのならば残るべきだ」

 きつく言い聞かせてもウィルは首を横に振らなかった。

「あの男の子は、彼はなんの力もなくても魔物の前に立ちはだかった、好きな人のために。彼を尊敬します。僕もそんな人になりたいんです」
 
「鬱陶しい。いいから雑魚は引っ込んでなさい。邪魔よ」
 
「レイチェル。子供とはいえ戦士の決意を侮辱するんじゃない」

 俺はいつになく厳しい声色で彼女に告げた。

「も、申し訳ありません」

 レイチェルは言葉につまり、すぐに謝罪する。
 
 だが確かにレイチェルの言葉は正しい、彼女もウィルの命を気遣ってそう発言したのかもしれない。それでも本気でその覚悟があるのなら、己の運命を自らの責任のもとで決めるというのなら、俺は拒みはしない。

 しかし冷たい声でそのまま、はっきりと続けた。

「レイチェルの言う通りだ。お前には力が足りていない」

 ウィルは分かっているとばかりに頷いた。だが俺の言葉を真実として理解はしていないはずだ。

「はっきり言う。着いて来れば死ぬ確率のほうが高いだろう。戦場は甘くはない。もし助けられないと判断したら俺はお前を見捨てる。自分の命のほうが惜しいからな。ここにいる他の者もそうだと思っていろ。俺たちの目的は敵を倒すことだ。そのために必要に駆られればお前を切り捨てることもするだろう」

 実際にはイリナ姫やルシャあたりが彼を助けるだろう。だが彼の実力で他者をあてにして来るようだったら邪魔になる。死ぬつもりで来て初めて何かを見出せる。

「自分に何ができるか、何ができないか。頭を働かせて。考えて動かなければならない。そう肝に命じろ」

「はい。ありがとうございます」

 ウィルは深々と頭を下げた。気持ちのいい若者だ。将来が楽しみだと思った。ああは言ったが彼も死なせるわけにはいかないだろう。

 話が終わるとレイチェルの傍によって小声で伝える。

「叱って悪かったな。お前も彼を気遣っていたんだろ」

「まさか。私が人間なんかを気遣うわけがありませんわ」

 素直じゃないのか、それが真実なのか。

「できれば彼を守ってやってくれ」

「人間をですか」

 彼女の態度には不満がありありと現れていた。言葉にはしないがムスッと頬を膨らませていた。

「頼めるか?」

「……はい。主様のお言葉ならば」

 念を押して頼むと、ようやくレイチェルは了承してくれた。



「しかし倒すとしてもどうする気ですか。貴方の力は強すぎる。こんなところで使えば下手をすると山崩れの被害が出ます」

「それは姫も同じだろう。お互いに使う力は最小限にしよう」

 あまりにも強力な魔術を行使すれば、付近の村が危険だった。術式は制限して使う必要があった。

「アステール。ミズガルド族の特徴と攻撃方法は」
 
 敵を知り、己を知り、準備を怠らないこと。それこそが生き残る可能性を高める。決して疎かにしてはいけないことだった。

「攻撃方法は単純なのがあの巨体を使った攻撃だな。尻尾と牙と体当たりなどは注意すべきだ。他には口から毒液や毒息を吐くことがある。一番の注意点は魔眼だな。複数の呪術と攻撃魔術を使う可能性がある。人間は聖属性の守護壁を張るべきだろうな」
 
 魔眼で行使できる魔術は多種多様にある。攻撃魔術でいえば発火系などがポピュラーだが、特殊魔術ならば魅惑や恐慌、呪術系なら石化や洗脳などがある。

 そうやって集会所の前で話し合っていると、とある村人が転がり込んできた。

「大変だ!」彼は叫ぶ。

「神の眷属が!」

 集会所から出た村人とともにすぐに村の入り口に駆けていくと、遠目にその姿を捉える。タイラントベア……そう一瞬思いかけた。しかし通常種のものとは明らかに存在感が違った。体毛は赤黒く、身の丈が一回り大きい。二頭ほど普通のタイラントベアを引き連れていた。

「でかいな。普通のタイラントベアとは違うのか」
 
 みなと同じく慌てて飛び出してきた長老に問いかける。

「彼らの中での特異体。彼らの主です。特に知性が高く、暴虐をまき散らします。それすらあの神の眷属なのです。破滅をもたらす使者です。かつてあれを追い返すために村の男の数十人が死んだと言われております」

 不謹慎だが強力な魔物と聞いて胸が躍った。

 俺はかつて強さに憧れ、強さを求めて、強者を欲した。強き者は今自分がどれほどの場所にいるか、どれほどの高みがまだ先にあるかを教えてくれる。

 今でもそうだ、強き相手との闘争は心が湧き立った。

「誰かやりたいやつはいるか?」

 周りを見渡すが、進んで行くものはいなかった。ならば俺がやることにしよう。

「今回は少し楽をさせてもらうか。レイチェル。頼む」

「お任せくださいませ」

 真祖の吸血鬼には障壁突破の影魔術を付与する能力がある。俺の剣の刀身に黒くまがまがしいマナが宿った。レイチェルから濃密に感じる嫌な気配の正体、それがこれだ。

 村の外に出て軽く一度、二度、ひゅんひゅんと空を裂いて剣を使用感を確かめる。そして深く深呼吸して徐々に身体にマナを巡らせていった。身体とマナが一体化したような感覚に陥る。

 そこにタイラントベアが襲い掛かった、無防備に見たのだろう。だが違う。即座に反応して刃を下から上へと縦に一閃、ずるりと真っ二つに捌かれた魔物。さらに連撃、次の標的であるタイラントベアの胴体に向けて横なぎに剣を閃かせる。やや間合いの外だ、しかし剣が守護壁を切り裂いた瞬間にマナを刃となって飛ばす。気功術の応用「一閃」を受けたタイラントベアは先と同じく身体が二つに分かれて崩れ落ちた。

「しっくりくるな」

 やはり敵の強固な守護壁を気にしなくていいと戦いの難易度はかなり下がる。いつの間にか俺もあの愛刀にかなり依存していたようだ。

 わずかに動揺を見せた特異体である森の主に向かって瞬時に踏み込み、高い位置にある首に向けて腕を目いっぱい伸ばす。気功術の大技を使うにはまだマナの練り上げが間に合わない、単なる斬撃は素早く反応した森の主の胸元を切り裂いただけだった。浅くはないが致命傷でもない。敵の反応速度は悪くなかった。

 俺は剣を振り抜いた状態であったが、態勢を整えるまで魔物は踏み込んではこなかった。

 やはり実にやりやすい。知性があるというのは厄介なことでもある。罠をしかけて狡猾に獲物を狙う、そんな危険性もある。

 しかしそれが逆に人間に利する点がある。知性があるならば刃を恐れる、痛みを恐れる、失うことを恐れる、目の前の魔物は守護壁を無効化する剣を恐れていた。恐怖に捕まえられた精神など簡単に安全なほうに流れ、容易く予見できる。

 さらに対人間用の格闘術における虚実、要はフェイントが通じる。巧い回避行動は読みやすい。巧みな攻撃も見えやすい。実は素人のでたらめな動きや、野生動物の本能に従う動きのほうが遥かに先読みしにくいのである。

 森の主は両手に風をまとう、爪を振るえば真空波となって大地に四本の線を引かれた。俺は風の刃の隙間を縫うようにして前に出る。敵は遠距離主体に切り替えて、俺の間合い入らないようにするつもりなのだ。魔物は何度も何度も風の刃を放ち、大地を抉るが俺にはかすりもしなかった。見えているからだ、マナの動きがはっきりと。

 どんどんと間合いを詰める俺に対して、劣勢を感じている魔物の次の動きは。

「二歩下がる」

 森の主は後退する。これ以上距離を作らせまいと、さらに俺が前に出ると。

「魔術で間合いを作ろうとする」

 使うのはブレス系統かハウリング系統。ここで単純な攻撃魔術は使わない。広範囲で確実に敵の足を止められる技を選択するはずだ。

 まさに読み通り、魔物はマナを練り上げて口を開けた。

「読みやすい」

 俺はほぼ同時に全身のバネを使って剣を飛ばした。気功術の応用「飛針」だ。魔術を構築していた口の中に打ち込まれた剣はマナの誘爆を引き起こし、魔術を破壊した。

 喉を貫かれた魔物はごぼごぼと血の塊を吐きだす。追い詰められた魔物の目が血走った、もはや死を覚悟しての突貫しかないと判断したのだ。だがあまりに遅い、その決断があまりに遅かった。俺は既に剣の柄に向けて蹴りを放っていた。

 蹴りは突き刺さった剣をさらに押し込みながら、牙を砕き、その巨体を吹き飛ばした。木に叩きつけられ、縫い留められてようやく止まった。その時にはもはや魔物は息絶えていた。

「神の眷属ってのはこの程度なのか」

 軽く言い放つと、信じられないといった様子で村人たちはざわめいた。

「あなた方はいったい」

「言ったろ。俺は悪党だってな」

「さすがマスター! 悪の帝王です!」

「やめんか」

 なぜ帝王だけを残す。そこが一番いらないのに。ルシャの髪の毛をぐしゃぐしゃと撫でまわすと「あうう」と声をあげた。

「魔の帝王」

 何かに感づいたように長老がそう反芻した。

「まさか残虐王?」

「かの世界最強の魔術師」

 村人の間で囁きが広がった。俺はそれを肯定も否定もしなかった。

「見ろ。こんなものが本当に神の眷属か? やつは本当に神々なのか?」

 俺は魔物を指さして彼らに語りかけた。

「違う。お前たちも見たはずだ。俺の剣で傷を負い、姫の攻撃で逃げていった。あんなものは神ではない。ただの魔物にすぎない」

「倒せるというのですか」

「倒せる。俺たちならば」

 その瞬間、何かが崩れ落ちたようだった。長老派よろよろとふらつきながら俺の足元に跪いた。

「どうかお頼み申し上げます。孫を助けてください」 

「あんたらの頼みを聞く義理はない」

 ゆっくりと剣を鞘に納刀する。

「だが娘を生かして返すことだけは約束しよう。あんな蛇にくれてやるには惜しい娘だ」

 村人たちが全員頭を下げ始める。その間もずっと長老は深々と頭を下げ続けていた。

「さすがマスターです」

 ルシャは元気いっぱいにニコニコ笑う。

「かっこいい悪党っぷりです」

 どうやらルシャの判定では悪党はこれでいいらしい。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します

あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。 異世界パルメディアは、大魔法文明時代。 だが、その時代は崩壊寸前だった。 なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。 マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。 追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。 ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。 世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。 無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。 化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。 そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。 当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。 ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

他人の寿命が視える俺は理を捻じ曲げる。学園一の美令嬢を助けたら凄く優遇されることに

千石
ファンタジー
【第17回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞】 魔法学園4年生のグレイ・ズーは平凡な平民であるが、『他人の寿命が視える』という他の人にはない特殊な能力を持っていた。 ある日、学園一の美令嬢とすれ違った時、グレイは彼女の余命が本日までということを知ってしまう。 グレイは自分の特殊能力によって過去に周りから気味悪がられ、迫害されるということを経験していたためひたすら隠してきたのだが、 「・・・知ったからには黙っていられないよな」 と何とかしようと行動を開始する。 そのことが切っ掛けでグレイの生活が一変していくのであった。 他の投稿サイトでも掲載してます。 ※表紙の絵はAIが生成したものであり、著作権に関する最終的な責任は負いかねます。

処理中です...