転生王子は今日もより大きいカップを求める～ざまあみろとか言われたくないんですけど～

第７２話 俺のチートよ開花しろ(２、御腐れ確変中)

「まあいい、あなたが腹を立てている理由も、薄々分かっていたことだ。今対峙してよくわかった。」



ルー君、ジュードの父ちゃんは怒ってはいるようだが、瞳が潤み、少しだけ高潮しているのは、怒りからではないと判断できた。
ルードリッヒを守ってやれなかった、自分の不甲斐なさに憤怒していた。
また、父親にそっくりに育っていた彼を見て、懐かしい愛しさに気付いている自分に冷静になる自信が無かったため、顔を強ばらせるしか無かった。


これは、ルードリッヒとルードヴィッヒの間で
空気だけで二人だけで共有する秘密である事を
お互いに理解していた。



「挨拶はこの辺で切り上げると良い。無礼講だ。」


そう言って、来賓紹介やら式次第やら順次進めていこうとしていたのだが
ルードリッヒの一声で、ワイワイとその場が騒がしくなり、どう進めていくのか解らず、どよめいていた。


「短い期間ではあるが、両国の発展を祝い、相互理解を深めると友に、友好を深めあっていこう。
挨拶は形式拠りも効率を上げようではないか。」

つまりお堅い挨拶は要らない、どこの誰か告げて、自分が持てる情報を差し出せというものだ。


「では、そのようにしよう。」


かくして、国賓を招いたルクセンドルトラックの有力貴族の顔見せは夜を迎えようとしていた。



(↓ジュードの父ちゃん達)