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1章 出会い(ダイジェスト版)
三日目以降(ジレンマ~月下騎士会副会長~いじめ)
しおりを挟むおいでっませーっ!やっぱり来たね。
やっぱり君も好きだね?……すみません話、聞いてください。
前回はどこまで話したかな?
えっと、ああ、そうだね二日目終了時点か。
え?あれだけ語っておいてまだ二日しかたってないのかって?
いや、まあ、そこはねえ。
ほらとある戦闘系のアニメはわずか数秒のことを三十分、何週もつかってやるわけで。
仕様です。
え?なんでも仕様でかたずけるなって?
じゃあ、大人の事情。
見たくない者には蓋をする、都合の悪いものはないものと扱う。
それが大人ってものよ。うん。それで勘弁してください。
と・に・か・く!
今日の話は違うよ!
何せあの日から数日後の話なんだから。
聞いて驚け!あれから数日たった。
何日たったかは、……二、三日?
あ。ほとんど進んでないじゃん、て顔で見ないでよ。
仕方ないだろ?話の展開の都合上じゃない。
大目に見てよ。
とにかく数日たって環は考えるわけだ。
利音と一緒にいたくないけど、一人になるのも危険だ。
友達入ればいいけど、金持ち校の貧乏学生で一年のころからボッチだった環にはそんな存在はいない。ボッチモブの性が。……さみしいねえ。
そこで環が考えた末に、担任の先生に頼るわけだ。
その名も棚橋先生!
ゲーム中に登場しながらも名前も出してもらえなかった【担任の先生】だよ!
定年間近の年配の先生だし、ゲームシナリオに関係ないから仕方ないんだけどね。
え?なんで先生の名前を勝手につけたかって?
いやいや、これは公式だよ。ちゃんと開発元の出した最終完全設定資料集に載ってたし。
間違いない。
え?そんなものまで見てるのかって。そりゃ元ネタの研究は怠ってませんとも。
でも二次じゃないし違法なことをするつもりはないから安心して聞いてってよ。
ほんとだよ。
現実の話はとりあえず横に置いておくとして。
頼ると言っても、環は棚橋先生と四六時中一緒にいるわけにもいかない。
お手伝いを買って出て、環は出来うる限りで、人のいる場所にいるようにしたわけだ。
さらには先生のお手伝いって名目もあって利音からも離れられる。
ついでに先生からの覚えもめでたくなって一石二鳥と環は浮かれた。
だから油断したんだね。
棚橋先生から届け物を請け負った帰りに環は近道をしようと思ってしまった。
人気の少ない体育館裏を通るというある種、無謀なそれに浮かれた頭は気付かなかった。
ゆえにその出来事に出くわした。
利音が一年生の集団に囲まれていたんだよ。
どうやら双子のファンクラブでその雰囲気は殺伐としてて、さらにはナイフの登場だ。
危険な空気にさすがに放ってはおけなくなった環が助けを呼ぼうとしたときその人物は現れた。
そう、彼こそはこの作品が年齢制限を設けるかおおもめにもめた存在。
それは彼の魔王陛下、緑水絆だったのです!
……え?なんでそんなにテンション高いしゃべり方なのかって?
まあ、たまには淡々としゃべるにも飽きる時もあるんですよ。
それより続きいいかな?
『吸血鬼✝ホリック』をフルコンプしてるならわかると思うけど。
緑水絆は利音が<古き日の花嫁>となった原因になった人だ。
え?よく覚えてないって?
……ほんとにフルコンプした?真実エンドの内容だよ?これ。
まあ、仕方ない。説明してあげる。
緑水は母親が吸血鬼で父親が人間って特殊な生まれをしている。
貴重な女吸血鬼は普通吸血鬼の元に嫁ぎ、純血を生むことを望まれる。
しかし人間である父親と愛し合ったことで一族からの憎悪を向けられて、引き裂かれた。
引き裂かれたのちに妊娠がわかって緑水を生んだけど、母親は死んでしまった。
そのことで緑水は一族から疎まれて育った。
彼は両親のことがこの世界で一番嫌いで人間も吸血鬼も大嫌い。
そんな彼が利音と出会ったのはとある夏祭りの夜。
その日、緑水は生まれて初めて自分の父親と出会った。
それまで緑水の存在自体知らなかった父親が、たまたま知って会いに来たのだ。
そこで緑水は母親との思い出の品として父親にロザリオをもらったが、複雑な思いから父親を受け入れなった。
分かれて、どうしようもない思いを抱えていた時に利音と出会ったんだね。
ゲームやってた時は違和感感じなかったんだけど、他人目線でゲーム主人公を見たとき、そのすさまじさがわかるね。
いや、だって魔王と揶揄される緑水を幼少のみぎりとはいえ、最低の気分だろう魔王陛下を祭りに連れ出すんだよ。並大抵のKYじゃできないね!
でもそんなところに副会長は惚れたんだろうね。いや恋とは不思議なもんだね。
でも事故は起こった。
緑水は利音に今夜の思い出にと、父親からもらったロザリオを渡した。
利音は今でも大事に身に着けているそのロザリオ。
その中には人間を<古き日の花嫁>にする薬が入ってたってわけだ。
そしてそれをお菓子と勘違いした利音は飲んでしまった。
ゲームがヒットしたあと、このロザリオ食玩で発売されたよね。
わざわざご丁寧に中の錠剤をチョコレートの形にして詰めて。なかなかの皮肉で面白かったけど。
兎に角、それが利音が<古き日の花嫁>になった理由。
え?ゲーム主人公がただのおバカだって?それは否定しない。
そんな経緯があったりするし、ゲーム主人公に対する好感度って実は緑水に関しては最初からマックスなんだよね。
そして、ゲームを進めていくことでさらに上昇し、最終的にヤンデレと化す。
病む+デレ=殺人鬼ですね。
吸血鬼ですけど!
そんな緑水副会長が助けてくれたけど、利音は環が助けに呼んでくれたのだと勘違いして、環に感謝する。
それを聞いた一年生と副会長ににらまれ、報復を恐れた環は必死で否定するも結局誤解は解けず、魔王陛下からは嫉妬、一年生からは憎悪をしっかり買ったのでした。
まあ、魔王陛下からの嫉妬はわざとな部分もあるけどね。
何せ環には利音の相手に緑水副会長を外したかったから。
だってあの人のルート、人が死にまくるから。
誰一人生き残らないと言われている学園壊滅エンドも彼のルートの派生だからね。
そんなわけで環は一つしっかりと死亡フラグを積んだのでした。
でもでも、環の受難はまだ終わらない。
それからさらに数日後、教室でとある女子生徒に伝えられた教室変更の知らせを受け、環は第二多目的室という教室に向かった。
けれど、そこは無人で、さらに背後から墨汁が投げ込まれるという事件が起きた。
その場にいた生徒たちの証言で環はその墨汁投げ込み犯人として、生徒指導室に連れて行かれるんだ。
そこで環を尋問したのが、桃李火澄教諭。
彼が今まで一度も出てこなかった最後の攻略対象だね。
数学の先生で、唯一の大人の攻略相手。でも、モブの環には死亡フラグにしか見えない相手だね。
桃李は素直に認めれば、反省文だけで済ますというけど、環にすれば完全に冤罪だ。
それを訴えても全然話にならない。
だが、状況はひどく環に不利なもので、それを覆せる要素などどこにもないと思われた時、それは現れた。
現れたのはゲーム主人公、我らが聖利音さ。
彼女の登場に事態が好転すると思いきや、そうならなかった。
いよいよおしまいかと思われた時にようやく双子が現れ、事件の詳細が映った防犯カメラの映像で、環の無罪が証明されるんだ。
ホッとしたのもつかの間、双子と桃李、さらには利音の話でなんとなくこれがゲームにおける利音にとって都合の良いイベントであることに気付く環。
助けてくれたことに感謝しつつも、こんなことがあと何度続くのか憂鬱になるのであった。
その後犯人たちがどうなったのかって?
もちろん捕まったし、無罪放免なんかにならないさ。
防犯カメラの映像っていう動かぬ証拠が出てきちゃったしね。
実は今回環をはめたのは双子のファンクラブなんだ。
聞くも涙、語るも涙。……でもないけどね。
兎に角、ファンクラブでもないのに、双子と仲の良い利音に対する嫌がらせの一環だったんだ。
なんで、環にいじめがいったのかって?
そりゃ、利音の後ろにはいろいろおっそろしいのがついてるしね。
副会長とか副会長とか副会長とか。
え?副会長しか言ってない?まあいいじゃない。
利音は双子とも仲がいいし、下手に利音に対して手を出せば、彼らに嫌われるかもしれない。
でもなんの報復もできないのは口惜しい。
そこで白羽の矢が立ったのは環だったってわけさ。
環は聖さんと違っていつもひとりでいるし、狙いやすかった。
さらには先日の体育館裏での出来事で副会長を呼んできたことをおなじファンクラブの娘から聞いてた。
鬱憤バラシにはめるには最適な的だったわけだ。
え、……あはは、そうだね。環は副会長を呼んでないし、完全に八つ当たりだもんね。でも人間てそんなものじゃない?
利己的な生き物だもの。
理不尽極まりなくても彼女たちにとっては鬱憤バラシの理由には十分だっただよ。
ふふ、環の為に怒ってくれるの?
君ってとっても優しいんだね。
え?気持ち悪いからそんな風に言うなって?
えー、ひっどい。本心なのに。しくしく。
え、なくなって?……きもいって。本気で泣いちゃうよ?
それより処分はどうなったのか?
うーん、そうだな。主犯格数人が停学になるよ。
え?退学じゃないのかって?
……意外に過激だね、君って。
そのギャップもたまらないよ。
え?110か119どちらがいいかって?
つ、通報しないで!
それよりなんで退学じゃないか、知りたくない?
理由があるのか、だって?そりゃあるさ。
環がとりなしたからだよ。
なんで環がそんなことをしなくちゃならないかって?
そりゃ、彼女小心者だからだよ。
だって下手に罪重くしちゃうと、さらに報復が激しくなるんじゃないかって、怖くなったからだ。
え?環が優しい?
……なんか君って、環びいきだね。
その十分の一でも僕に優しくしてくれてもいいんじゃない?
え?して欲しいなら態度を改めろ?
……こんなに献身的に尽くして語っているのに、これ以上、何をしろと?
あ、嫁にでも行こうか?
あ、ごめんなさい。すみません。
お願いだから、電話を手にしないで。
三桁押さないで。公務員にまだお世話になりたくないです。
はあ、なんか疲れちゃった。
え?それはこちらのセリフだって?
まあ、兎に角今日はここまで。
……ってどうかな、ここまでの話。
とりあえず、かなり粗い筋だけど面白いと思うかい?
え?なに?
なんでそんな話を書いているのかって?
二次創作で同人誌でも出すのかって?
んー、それはまだ秘密かな。ちょっとまだ話せる段階じゃないし。
まあ、いいよ。ここまで何度も話を聞いてくれるファンがいるってだけで嬉しいし。
え?誰がファンだって?
君だよ。………え?ファンじゃない。
またまた。ツンデレなんだから。
うわっ、そんなカバン投げないでよ。怖いね。
じゃあ、これ以上は身の危険を感じるから今日はここまで!
また次回楽しみにしててね?じゃあね。
To Be Continued……?
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