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番外編
藤原 真司①
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藤原 真司<ふじわら しんじ>は悩んでいた。
(なんだ?このモヤモヤする感じは……
自分の中にある今までに無かった感覚……クソ気持ち悪い!!)
真司は、直感的に行動に移す。
比較的よく連絡を取る明奈<あきな>に電話をかけたのだ。
「明奈、今いいか?……ああ、ウチだ。頼む」
真司はそれだけ言うと電話を切った。
明奈は明らかに真司を好いていた。
真司には全く恋愛感情はない。
真司が都合のいいように扱っているだけの相手だ。
「おじゃましまーす……あ、いたいた」
明奈は慣れた様子で、呼び鈴も鳴らさずにドアを開けて入ってきた。
真司は、在宅中はドアに鍵はかけなていない。
「今日は何時まで大丈夫なの?」
「あー、21時くらいだな」
「はーい」
真司の両親は、真司が幼いころに離婚しており、母親がシングルマザーで真司の面倒を見ている。
真司の母親は、かなりの激務をこなしており、朝早くから終電まで働くことが多い。
「……する?」
明奈は、上目遣いで真司の目を見ながら、上着を脱いでいる。
「いや、今はいい。そこに座ってくれ」
明奈は、真司の言葉を聞いて声が出そうになるが、真司が無駄なことを言うと機嫌が悪くなるのを思い出して、言葉にはせずに指示にしたがった。
明奈としては、最近はすぐにSexになることが多く、そうでなくても用事がなければ真司は声をかけてこないため、取り合えず座るように言われて驚いた。
「何をするの?」
「……分からん。取り合えず、黙って座っててくれ」
「え?分からんって……まぁ、いいけど」
明奈が、不思議そうに真司を見ている中、真司は少しに考えてから紙に何かを書いた。
そして、その紙を明奈に見せた。
「覚えろ」
「え?数字の3が書いてあることを?」
真司は、明奈の言葉を無視して、明奈に向って手をかざした。
「何て書いてあったか覚えてるか?」
「へ??何言っているの、真司。
もちろん、覚えてるわ。数字の3でしょ?
あ!もしかして、マジック?紙に書いてある数字が変わっているとか?」
明奈は、真司の横に置いてある紙を手に取って見た。
「3……変わってない……。
真司、何だったの?」
真司は、明奈の言葉を無視して、考え込んでいた。
しばらくして、イラついた様子で明奈に言った。
「するぞ!」
「え?何、急に。あたし、別にわるいことはし……痛い!分かったから腕を引っ張らないで!」
真司は、明奈をベットがある寝室に連れていくと、いきなり服を脱ぎだした。
明奈もその様子を見て、諦めたように自分で自分の服を脱ぎ始めた。
「あ!……もう、そんなイライラしないでよ。何かよく分からないこと言って、勝手に機嫌が悪くなるなんて……
ああん!そんないきなり……もっとやさしくして……あぁ……気持ちいい」
真司は、イライラをぶつけるように最初からガツガツと腰を振る。
そして、性欲を吐き出すと、少し落ち着いて明奈に声をかけた。
「……何て書いてあったか覚えているか?」
「へ?……あ、来た時に見せられた紙の話?
えーと、数字だったよね?あれ?……思い出せない」
「ど忘れした感じか?」
「いや、あたし、勉強は全然できないけど、そこまで記憶力は悪くないわ。
何ていうか、紙の色とか形も覚えているのに、何て書いてあったかだけぼんやりしてて……」
「ふーん……ありがとな、今日は帰っていいぞ」
「え?あ、うん……真司にお礼言われるなんて、何か変な気分」
明奈は、手早く身支度を整えて、真司の家を後にした。
真司は、明奈を見送りもせず、考え事をしていた。
(何となく相手の記憶に関することだとは思ってたし、それが当たっていることは確認できた。
だが、どこまで出来るのかとかはよくわかんねぇし、何よりSexしないと使えないんじゃ、クソめんどくせぇ。
いったい、何が条件なんだ?)
真司は、静かな部屋でイライラを募らせながら、考えていた。
ーー第2章 第1話の昼休みーー
三日月 漣<みかづき れん>と 藤原 真司〈ふじわら しんじ〉 は今日も一緒に昼食を屋上で食べていた。
「しかし、漣があの新堂と付き合うとは……急展開だな」
「そんなに意外ですか?」
真司は漣<れん>に素直な疑問を口にした。
「いや、性格的な組み合わせでいったら特に意外性はない。
けど、体育会系の新堂と、帰宅部の漣じゃそもそも接点がないし、
何より先週くらいまで赤の他人みたいな2人がいきなりっていうのが意外だ」
真司のもっともな言葉に、漣は少し困ったように言った。
「まぁ、確かにそうですね……。
詳細はちょっと説明が難しいのですが、私が勉強を見てあげることになって話している内に、まぁ、何というか成り行きで……」
「いや、まぁ、いいんだけどよ。
オレは別に付き合うまでの過程がどうだったかには興味はないし」
真司は、漣の説明に全くもって納得できていなかったが、深掘りはしなかった。
「真司の方こそ最近何か始めたのですか?
いろいろ考え事をしている様子ですが」
漣の何気ない質問に、真司は驚きの表情をした。
「そっか、分かるか。
なるべく顔には出ないようにしてるんだが」
「まぁ、何となくですがね。
真司は直感的に判断するので、あまり思考を整理するような仕草を普段は見ないので、何か情報を整理しながら理解しないといけない新しい事を始めたのかと思いまして」
「情報を整理しながら……。まぁ、そうだな。そんな感じだ。
情報が少ないから試行錯誤で理解しようとしてるんだけど、思ったように進まないんだよ」
真司は困ったような仕草をしておどけてみせた。
「真司の直感は基本的に本質を突くので、あまり問題はないのですが、もし、全体像を正しく把握したいなら、まずは小さい事の真偽を1つ1つ確認しながら進めた方が結局は近道ということもありますよ」
「……そうだよなー。漣の言うとおりだわ。
ありがとな。1つずつ地道に確認してみるわ。
先に教室戻るわ」
真司は、漣より先に屋上を立ち去った。
そして、明奈に電話をかけた。
「今日、来れるか?……ああ、頼む」
電話が繋がるとすぐに用件を言って切った。
(小さい事の真偽を1つ1つか……。まずは、Sexかどうかを確認するために、触れている個所を変えてみて、いつまで覚えているかだな。
あとは、忘れさせることをどんどん複雑にしてみて……)
真司は、意図せず悪い笑いを浮かべていた。
(なんだ?このモヤモヤする感じは……
自分の中にある今までに無かった感覚……クソ気持ち悪い!!)
真司は、直感的に行動に移す。
比較的よく連絡を取る明奈<あきな>に電話をかけたのだ。
「明奈、今いいか?……ああ、ウチだ。頼む」
真司はそれだけ言うと電話を切った。
明奈は明らかに真司を好いていた。
真司には全く恋愛感情はない。
真司が都合のいいように扱っているだけの相手だ。
「おじゃましまーす……あ、いたいた」
明奈は慣れた様子で、呼び鈴も鳴らさずにドアを開けて入ってきた。
真司は、在宅中はドアに鍵はかけなていない。
「今日は何時まで大丈夫なの?」
「あー、21時くらいだな」
「はーい」
真司の両親は、真司が幼いころに離婚しており、母親がシングルマザーで真司の面倒を見ている。
真司の母親は、かなりの激務をこなしており、朝早くから終電まで働くことが多い。
「……する?」
明奈は、上目遣いで真司の目を見ながら、上着を脱いでいる。
「いや、今はいい。そこに座ってくれ」
明奈は、真司の言葉を聞いて声が出そうになるが、真司が無駄なことを言うと機嫌が悪くなるのを思い出して、言葉にはせずに指示にしたがった。
明奈としては、最近はすぐにSexになることが多く、そうでなくても用事がなければ真司は声をかけてこないため、取り合えず座るように言われて驚いた。
「何をするの?」
「……分からん。取り合えず、黙って座っててくれ」
「え?分からんって……まぁ、いいけど」
明奈が、不思議そうに真司を見ている中、真司は少しに考えてから紙に何かを書いた。
そして、その紙を明奈に見せた。
「覚えろ」
「え?数字の3が書いてあることを?」
真司は、明奈の言葉を無視して、明奈に向って手をかざした。
「何て書いてあったか覚えてるか?」
「へ??何言っているの、真司。
もちろん、覚えてるわ。数字の3でしょ?
あ!もしかして、マジック?紙に書いてある数字が変わっているとか?」
明奈は、真司の横に置いてある紙を手に取って見た。
「3……変わってない……。
真司、何だったの?」
真司は、明奈の言葉を無視して、考え込んでいた。
しばらくして、イラついた様子で明奈に言った。
「するぞ!」
「え?何、急に。あたし、別にわるいことはし……痛い!分かったから腕を引っ張らないで!」
真司は、明奈をベットがある寝室に連れていくと、いきなり服を脱ぎだした。
明奈もその様子を見て、諦めたように自分で自分の服を脱ぎ始めた。
「あ!……もう、そんなイライラしないでよ。何かよく分からないこと言って、勝手に機嫌が悪くなるなんて……
ああん!そんないきなり……もっとやさしくして……あぁ……気持ちいい」
真司は、イライラをぶつけるように最初からガツガツと腰を振る。
そして、性欲を吐き出すと、少し落ち着いて明奈に声をかけた。
「……何て書いてあったか覚えているか?」
「へ?……あ、来た時に見せられた紙の話?
えーと、数字だったよね?あれ?……思い出せない」
「ど忘れした感じか?」
「いや、あたし、勉強は全然できないけど、そこまで記憶力は悪くないわ。
何ていうか、紙の色とか形も覚えているのに、何て書いてあったかだけぼんやりしてて……」
「ふーん……ありがとな、今日は帰っていいぞ」
「え?あ、うん……真司にお礼言われるなんて、何か変な気分」
明奈は、手早く身支度を整えて、真司の家を後にした。
真司は、明奈を見送りもせず、考え事をしていた。
(何となく相手の記憶に関することだとは思ってたし、それが当たっていることは確認できた。
だが、どこまで出来るのかとかはよくわかんねぇし、何よりSexしないと使えないんじゃ、クソめんどくせぇ。
いったい、何が条件なんだ?)
真司は、静かな部屋でイライラを募らせながら、考えていた。
ーー第2章 第1話の昼休みーー
三日月 漣<みかづき れん>と 藤原 真司〈ふじわら しんじ〉 は今日も一緒に昼食を屋上で食べていた。
「しかし、漣があの新堂と付き合うとは……急展開だな」
「そんなに意外ですか?」
真司は漣<れん>に素直な疑問を口にした。
「いや、性格的な組み合わせでいったら特に意外性はない。
けど、体育会系の新堂と、帰宅部の漣じゃそもそも接点がないし、
何より先週くらいまで赤の他人みたいな2人がいきなりっていうのが意外だ」
真司のもっともな言葉に、漣は少し困ったように言った。
「まぁ、確かにそうですね……。
詳細はちょっと説明が難しいのですが、私が勉強を見てあげることになって話している内に、まぁ、何というか成り行きで……」
「いや、まぁ、いいんだけどよ。
オレは別に付き合うまでの過程がどうだったかには興味はないし」
真司は、漣の説明に全くもって納得できていなかったが、深掘りはしなかった。
「真司の方こそ最近何か始めたのですか?
いろいろ考え事をしている様子ですが」
漣の何気ない質問に、真司は驚きの表情をした。
「そっか、分かるか。
なるべく顔には出ないようにしてるんだが」
「まぁ、何となくですがね。
真司は直感的に判断するので、あまり思考を整理するような仕草を普段は見ないので、何か情報を整理しながら理解しないといけない新しい事を始めたのかと思いまして」
「情報を整理しながら……。まぁ、そうだな。そんな感じだ。
情報が少ないから試行錯誤で理解しようとしてるんだけど、思ったように進まないんだよ」
真司は困ったような仕草をしておどけてみせた。
「真司の直感は基本的に本質を突くので、あまり問題はないのですが、もし、全体像を正しく把握したいなら、まずは小さい事の真偽を1つ1つ確認しながら進めた方が結局は近道ということもありますよ」
「……そうだよなー。漣の言うとおりだわ。
ありがとな。1つずつ地道に確認してみるわ。
先に教室戻るわ」
真司は、漣より先に屋上を立ち去った。
そして、明奈に電話をかけた。
「今日、来れるか?……ああ、頼む」
電話が繋がるとすぐに用件を言って切った。
(小さい事の真偽を1つ1つか……。まずは、Sexかどうかを確認するために、触れている個所を変えてみて、いつまで覚えているかだな。
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