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第十六章
昴 11
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潤は、兄の昴に尋ねた。
「兄さん、ねえ、俺、この人と寝なきゃだめなの?」
「ほら、嫌がってるじゃないか」
兄の友人の大学生、トモも、この変な組み合わせに、納得がいかないようで、昴に抗議した。
「嫌ではないけど」
潤は言った。
トモの体温が、心地よかったからだ。
「そうなの?」
トモの声色が変わった。
「うん……」
潤は、恥ずかしくなった。
優しくされると、すぐほだされてしまう自分を、叔父はあざ笑うだろう。
「可愛い……」
トモは、潤にキスした。
「う……ん」
甘いキスだった。
「本当に、可愛いよ……君」
「ん……」
本当に愛されていると、勘違いしてしまいそうな、優しいキス。
束の間の休息。
優しい時間。
昴が二人を見下ろしていた。
「兄さんが、見てる……」
唇を離して、潤は言った。
昴の無表情な目が、怖かった。
「いいよ、見たいんだから」
トモの声音は、優しかった。
「平気なんですか?」
「見られるの? 平気だよ」
「そう……」
「ジュン君は? 見られたらいや?」
「ううん? 見られると、興奮しちゃうから」
「え? そういう嗜好?」
「変ですか?」
「や、君、こんなきれいなのに、けっこうエッチなんだね……」
トモの息が荒くなって、興奮しているのがわかった。
「兄さん、ねえ、俺、この人と寝なきゃだめなの?」
「ほら、嫌がってるじゃないか」
兄の友人の大学生、トモも、この変な組み合わせに、納得がいかないようで、昴に抗議した。
「嫌ではないけど」
潤は言った。
トモの体温が、心地よかったからだ。
「そうなの?」
トモの声色が変わった。
「うん……」
潤は、恥ずかしくなった。
優しくされると、すぐほだされてしまう自分を、叔父はあざ笑うだろう。
「可愛い……」
トモは、潤にキスした。
「う……ん」
甘いキスだった。
「本当に、可愛いよ……君」
「ん……」
本当に愛されていると、勘違いしてしまいそうな、優しいキス。
束の間の休息。
優しい時間。
昴が二人を見下ろしていた。
「兄さんが、見てる……」
唇を離して、潤は言った。
昴の無表情な目が、怖かった。
「いいよ、見たいんだから」
トモの声音は、優しかった。
「平気なんですか?」
「見られるの? 平気だよ」
「そう……」
「ジュン君は? 見られたらいや?」
「ううん? 見られると、興奮しちゃうから」
「え? そういう嗜好?」
「変ですか?」
「や、君、こんなきれいなのに、けっこうエッチなんだね……」
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