嘘吐きは復讐の引き金

レティシア

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第1章 朧月

閉ざされた贅沢な鳥籠の中で

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鳥籠に戻されても彼女らを恨まなかった。逃亡こそ不可能だったが次を約束されたから。どれだけ身勝手に罪を突き付けられても棚の上の発言をされても許した。次が約束されているから。夏を迎えるまでどんな侮辱も辛苦も耐え抜いて見せた。次が保障されているから。嘘吐き相手に呑気な事をしていた。本物の詐欺師相手だったらとっくのとうに被害に遭っていた。しかし気づいていなかった。彼女らが嘘を黙っていたから。ずっとずっと隠していたから知る由もなかった。気づいたのは伝えられてからだった。
「今更行けないからあんな所。」
全てが崩れた音がした。何の為に耐えてきた?何の為に許していた?今までの全てをどう返す気だ?心の底からかつてないほどの怒りが沸き上がってきた。しかし堪えてそれに訊いた。「どうして行けないの?」最大限に柔らかく言った。まだ部分的に許すことができるようにする為の単語を聞く為だ。しかし返答は想像だにしない最低な言葉だった。
「だって家族のお金を削って苦しい思いをさせたせいでしょ?」
今まで爆発しそうだった怒りが一瞬で静まった。これに怒る理由がなくなった。これは私を追い込んでみすみす吊るのを待っている獣だと確信した。まさか約束を破った挙句に謝罪も無しに正当化するとは。
もう後悔と失望と憎悪と復讐しか頭に残っていなかった。私は心を閉ざすしかなかった。どんなに付き合いが長く信用を得ているような相手でも簡単に裏切られると。それから私は作り物の自分で接するようになった。聞き捨てならない発言は最高に相手に突き刺さるように選び抜いた皮肉を突き刺してダメージを与える事以外はもはや二重人格と言える態度で接した。ペテン師には嘘と偽りと疑いの3つを持って接する事を徹底した。ペテン師はこの場所に住み着き何もない顔で過ごす人の形した獣全てだった。旧友と結託してきっかけを殺す事しか考えないようにした。自分を殺しに来ている敵に情けなど絶対にかけない。敵が使う方法と同じ手段を使い、自分と言うあるグループの中では最高の価値を持った存在を使って敵が死ぬのを計画通りに仕組む事が自分の命の意味と確定した。
「これは私の最高の、最大の、最終の復讐計画だ。」
「絶対に失敗は許されない。」
「そしてこれを意志を持って肯定する。」
絶対に完遂するかならずころす
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