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第14話 異世界の神殿
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俺と妹の優羽花(ゆうか)は地上へ落下していく。
このままの速度で落ちれば地面に衝突して二人ともお陀仏(おだぶつ)だろう。
だがこの落下現象は俺のもう一人の妹、静里菜(せりな)が言うところ、何者かの意思によって行われたということ。
そして落下する俺たちの周りは空気の流れを遮断していると思われる”力場”が包んでいるということ。
これらの事から俺は大丈夫とほぼ確信した。
もしその何者かが俺たちを殺したいのならそもそも”力場”で包む必要が無いからだ。
まあもしもの時のため、地面に衝突する寸前に技を出して落下の衝撃を和らげる準備はしておこう。
俺は技の構えをとると精神をそして気を集中させ、力を溜めた。
だがその時ふいに落下スピードがゆっくりになった。
そして地面すれすれの高さで完全に静止したと思いきや、今度はその高さを維持したまま凄いスピードで水平移動を始めた。
「お兄…」
優羽花は不安げな声で俺を呼んだ。
俺は妹の手を掴んだ。
「大丈夫だ、俺が側にいる」
「…うん!」
優羽花はそう言って俺の手を握り返した。
俺たちの前に西洋の古代の神殿のような建物が見えてきた。
そのままのスピードでその建物の中に入ると、通路を駆け抜け、その奥に広がってた大きな広間の様な場所に辿り着く。
そこで俺たちを包んでいた”力場”は消え、久方振りに地面に両足をつけた。
大広間の中央には巨大で白く輝く岩の柱の様なものがあった。
そしてその岩にはこれ見よがしにと手の形に掘られた箇所があった。
「ここに手を置けってことだよなあ…」
さて、どうするべきか?
ここに俺たちを呼んだ何者かはこの白い岩に俺たちを触れさせたいのだろう。
罠ということも十分考えられる。
だがここまで運んできて今更になって殺すということは考えにくいか?
しかしこの岩に触れさせることによってその何者かが利を得て、
触れたものが替わりに何らかの害を被るということもありえるか?
でもこの大広間もこの岩も清らかな感じがする。
悪意みたいなものは感じられない。
静里菜が居てくれたら何かわかったのかも知れないが、今ここに居ない彼女を頼るなど愚の骨頂(ぐのこっちょう)。
俺は岩の前で立ち止まったまま思考を続ける。
神殿の大広間は静まり返ったまま時間だけが過ぎていく。
つまりこのままでは何も起きないが俺たちの状況も変わらないままということ。
俺は意を決すると優羽花に話しかけた。
「優羽花、ここに俺たちを呼んだ何者かはこの岩に手を触れさせたいみたいだ。
正直、何が起こるかはわからない。
でもこのままでは何も状況は変わらない。
俺はこの何者かの意思というのがそんなに悪いものではないと感じている。
だったらここはそのまま何者かの意思に乗ってみようと思う。
といってもこれは確証のない賭けだ、そんなことに俺の可愛い妹をさせられない。
だからここはまず俺が一人でやってみる」
俺は目の前の白い巨大な岩柱の、人の手の形に掘られた箇所に手を伸ばした。
だがその横から優羽花が手を伸ばしてきて二人の手が重なった。
「…何ひとりで格好つけてるのよ馬鹿お兄! あたしたちは兄妹なんだからね! いつだって、どこだって、一緒なんだからね!」
「ああ…そうだな、ありがとう優羽花」
このままの速度で落ちれば地面に衝突して二人ともお陀仏(おだぶつ)だろう。
だがこの落下現象は俺のもう一人の妹、静里菜(せりな)が言うところ、何者かの意思によって行われたということ。
そして落下する俺たちの周りは空気の流れを遮断していると思われる”力場”が包んでいるということ。
これらの事から俺は大丈夫とほぼ確信した。
もしその何者かが俺たちを殺したいのならそもそも”力場”で包む必要が無いからだ。
まあもしもの時のため、地面に衝突する寸前に技を出して落下の衝撃を和らげる準備はしておこう。
俺は技の構えをとると精神をそして気を集中させ、力を溜めた。
だがその時ふいに落下スピードがゆっくりになった。
そして地面すれすれの高さで完全に静止したと思いきや、今度はその高さを維持したまま凄いスピードで水平移動を始めた。
「お兄…」
優羽花は不安げな声で俺を呼んだ。
俺は妹の手を掴んだ。
「大丈夫だ、俺が側にいる」
「…うん!」
優羽花はそう言って俺の手を握り返した。
俺たちの前に西洋の古代の神殿のような建物が見えてきた。
そのままのスピードでその建物の中に入ると、通路を駆け抜け、その奥に広がってた大きな広間の様な場所に辿り着く。
そこで俺たちを包んでいた”力場”は消え、久方振りに地面に両足をつけた。
大広間の中央には巨大で白く輝く岩の柱の様なものがあった。
そしてその岩にはこれ見よがしにと手の形に掘られた箇所があった。
「ここに手を置けってことだよなあ…」
さて、どうするべきか?
ここに俺たちを呼んだ何者かはこの白い岩に俺たちを触れさせたいのだろう。
罠ということも十分考えられる。
だがここまで運んできて今更になって殺すということは考えにくいか?
しかしこの岩に触れさせることによってその何者かが利を得て、
触れたものが替わりに何らかの害を被るということもありえるか?
でもこの大広間もこの岩も清らかな感じがする。
悪意みたいなものは感じられない。
静里菜が居てくれたら何かわかったのかも知れないが、今ここに居ない彼女を頼るなど愚の骨頂(ぐのこっちょう)。
俺は岩の前で立ち止まったまま思考を続ける。
神殿の大広間は静まり返ったまま時間だけが過ぎていく。
つまりこのままでは何も起きないが俺たちの状況も変わらないままということ。
俺は意を決すると優羽花に話しかけた。
「優羽花、ここに俺たちを呼んだ何者かはこの岩に手を触れさせたいみたいだ。
正直、何が起こるかはわからない。
でもこのままでは何も状況は変わらない。
俺はこの何者かの意思というのがそんなに悪いものではないと感じている。
だったらここはそのまま何者かの意思に乗ってみようと思う。
といってもこれは確証のない賭けだ、そんなことに俺の可愛い妹をさせられない。
だからここはまず俺が一人でやってみる」
俺は目の前の白い巨大な岩柱の、人の手の形に掘られた箇所に手を伸ばした。
だがその横から優羽花が手を伸ばしてきて二人の手が重なった。
「…何ひとりで格好つけてるのよ馬鹿お兄! あたしたちは兄妹なんだからね! いつだって、どこだって、一緒なんだからね!」
「ああ…そうだな、ありがとう優羽花」
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