シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

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第17話 自動操作(オートモード)

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「ああ、俺は兄だから優羽花(ゆうか)はお兄って呼ぶんだ。でも君は小さいからお兄じゃなくてお兄ちゃんかな?」

 俺は腰を下ろすと、髪から服まで真っ白な幼い少女の頭を撫でながらそう答えた。

「お、にい…ちゃん?」

「うわあ…水知らずの幼女にお兄ちゃん呼びさせるなんてキモい!本当にキモい!馬鹿じゃないの!」

 突然怒り出す優羽花、俺はその剣幕に優羽花の幼い頃の出来事が頭によぎった。
 俺がもう一人の妹、静里菜(せりな)に優しくしていたら優羽花が突然怒り出した事があったのだ。
 ”おにいちゃんとらないでー”とも言ってたっけ。
 だが優羽花はもう16歳。まさかこんな小さい子相手にそんな事を思う訳は無いだろう。

「優羽花何言っているんだ、これぐらいの年の子はお兄ちゃん呼びが普通だろ?大体お前だってそう呼んでいたじゃないか」

「あ、あたしはそんなこと言ってないし!昔のことなんていちいち覚えてないし!」

「おにいちゃん…ゆうか…ケンカ…だめ…」

 白い幼い少女は俺と優羽花の裾を掴んで仲直りする様に言葉をかけた。

「うああ…可愛い…ごめんねお姉ちゃんたち別にケンカしてた訳じゃないんだよー」

 優羽花は笑顔で幼い少女に抱き着いて謝った。そういえば優羽花は可愛いものには目が無かった気がするぞ。
 しかしケンカ吹っ掛けてきたのは優羽花な気がするんだが?ちょっと調子良すぎやしませんか我が愛しい妹よ。

「ははっ、ごめんなー俺は全然ケンカしてないんだけどなー。このおねえちゃんが何故かよく怒るんだー」

 俺はそう言って幼い少女の頭を撫でて謝った。

「そういえば君は何者なんだい? 君が喋ると俺たちにこの眼鏡や剣が贈られた様に見えたんだが…ここの責任者みたいなものなのかな?」

「せきにんしゃ? わからない…わたしはひかりのせいれい」

 光の精霊?何かすごく異世界っぽい言葉を聞いた気がするぞ。
 たしかに彼女には人間離れした雰囲気がある。

「おにいちゃん、ゆうか、きいて。わたし、いまから、ちきゅうからきたあなたたちにせつめいをする、そのためにわたしはここにいる」


第17話 自動操作(オートモード)

「まずは、せんようそうびのせつめい。おにいちゃんの”見通しの眼鏡(スカウターレンズ)”。
めがねでみたあいてのまりょくのすうちがみえる。しゅぞく、ぞくせい、すきる、じょうたい、じゃくてんといったすてーたすもみえる、とてもべんり」

 光の精霊は俺の掛けている眼鏡を指さしながら言葉を述べる。
 そうか?この数値は魔力数値というものなのか? しかし魔力ってなんだ?スキルって何だ? ステータスって何だ?
 というか、数字以外の文字が読めないのだが…これってもしかすると、この世界の文字で書かれているのか?

「ゆうかのせんようぶきは、”星剣エクシオン(せいけんエクシオン)”。
ほしのかけらでつくられた、ゆうしゃのけん。かこのゆうしゃのたたかいかたが”記憶(メモリー)”されていて、たたかいかたをおしえてくれる。そして、ゆうしゃのちからにこたえて、しんのちからをはっきするけん」

「勇者?勇者の剣?って…何?」

 優羽花(ゆうか)はきょとんとした顔で俺を見た。大丈夫だ愛しい我が妹よ、俺も全く同じ心境だ。

「せんようそうびは、しょうかんされたちきゅうじんに、もっともてきおうしたものがあたえられる。きっとこれからのたたかいにやくにたつ」

「ちょっと待ってくれ光の精霊! 戦いって? 俺達はこれから戦うのか? 一体何とだ?」

「おにいちゃん、このままだとわたしはうまくせつめいできないとおもうから、”オートモード”にいこうする。
あとはオートのわたしからきいてほしい…」

 光の精霊はそう言い終えると目と閉じ、くたりと全身から力が抜けて倒れそうになった。
 が、次の瞬間びくんとその身体を跳ね上げて堂々とした足取りで立つと、目を見開いて、口を開いた。

「…鳴鐘 慧河(なるがね けいが)、鳴鐘 優羽花(なるがね ゆうか)。
あなたたちはこの世界、『魔力満ちる世界、エゾン・レイギス』を救うために召喚されました。
この世界は滅びの時が近づいています」
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