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第322話 掟
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「ケイガ兄者サマ、アタシたち魔族は強さが全ての価値観。
弱い者は強い者に従う。
だけど強者とは力だけでは無く心も強くあらねばならない。
アンタはアタシを一撃で倒し、
敵であるにも関わらず回復魔法で治療をしてくれた。
力が強いだけでは無く、
その心意気もアタシなんかじゃ比べ物にならない強者だ。
アタシの一族の女は、
戦いに於いて自分を倒した男の妹に成らなければならないという掟がある。
だからアタシは掟通り…アンタの妹にならないといけないってことさ」
「えっ…ええっー!?」
俺はヴィシルの言葉に驚愕し思わず声を上げてしまった。
漫画やアニメやゲームではヒロインが主人公に負けて、
『倒した男の妻にならければならない…それが私の一族の掟!』
といった事がよくある。
だけど『倒した男の妹にならければならない…それが私の一族の掟!』
そういうのは聞いたことが無いんですけどおおおおお!?
俺はヴィシルの突然の妹になる申し出に対して驚きの声を上げつつも…
頭の中では冷静に思考していた。
彼女は自身の一族の掟で俺の妹になると言う。
しかしそれは彼女の意思とは裏腹に、
かなりの無理強いをさせているのでは無いだろうか?
そもそも俺は人間で彼女は魔族、
この異世界エゾン・レイギスで長きに渡り敵対してきた異種族同士なのである。
この異なる種族同士が兄妹となるのは
ヴィシルに取って余りにリスクが高すぎるのでは無いだろうか?
彼女の妹の申し出はちょっと早計では無いのだろうか?
俺はこのことを早速彼女に問うことにした。
「ヴィシル。
この世界エゾン・レイギスにおいて
魔族と人間はずっと争ってきた敵同士であると俺は聞いている。
それに魔族は人間とは比較にならない長命種。
人間である俺と魔族である君とでは
種族の違いと年齢の差は大きな隔たりとなるだろう。
君の一族の掟とは言え、
俺と兄妹になるということは
君に取ってはとても苦労する事になるんじゃないのか?
そうだと言うのなら…
俺と戦って負けたとかそういうことは、
一切何も無かったことにしても…」
「フフッ、アタシに気を使ってくれるのかい?
妹しては嬉しいねェ。
でも兄者サマ、アタシは種族も年も全然気にしないよ。
強い男の妹に慣れるなら嬉しいさ!
アハハッ!」
ヴィシルはそう答えて豪快に笑った。
「…でもそうだねェ。
一族の掟としては妹になる以外にもうひとつあるけど、
そっちのほうがいいかい?」
「それってどういう方法なんだ?」
俺は何か嫌な予感がしながらも聞いてみた。
ヴィシルは俺に耳打ちをするようにそっと話しかけた。
弱い者は強い者に従う。
だけど強者とは力だけでは無く心も強くあらねばならない。
アンタはアタシを一撃で倒し、
敵であるにも関わらず回復魔法で治療をしてくれた。
力が強いだけでは無く、
その心意気もアタシなんかじゃ比べ物にならない強者だ。
アタシの一族の女は、
戦いに於いて自分を倒した男の妹に成らなければならないという掟がある。
だからアタシは掟通り…アンタの妹にならないといけないってことさ」
「えっ…ええっー!?」
俺はヴィシルの言葉に驚愕し思わず声を上げてしまった。
漫画やアニメやゲームではヒロインが主人公に負けて、
『倒した男の妻にならければならない…それが私の一族の掟!』
といった事がよくある。
だけど『倒した男の妹にならければならない…それが私の一族の掟!』
そういうのは聞いたことが無いんですけどおおおおお!?
俺はヴィシルの突然の妹になる申し出に対して驚きの声を上げつつも…
頭の中では冷静に思考していた。
彼女は自身の一族の掟で俺の妹になると言う。
しかしそれは彼女の意思とは裏腹に、
かなりの無理強いをさせているのでは無いだろうか?
そもそも俺は人間で彼女は魔族、
この異世界エゾン・レイギスで長きに渡り敵対してきた異種族同士なのである。
この異なる種族同士が兄妹となるのは
ヴィシルに取って余りにリスクが高すぎるのでは無いだろうか?
彼女の妹の申し出はちょっと早計では無いのだろうか?
俺はこのことを早速彼女に問うことにした。
「ヴィシル。
この世界エゾン・レイギスにおいて
魔族と人間はずっと争ってきた敵同士であると俺は聞いている。
それに魔族は人間とは比較にならない長命種。
人間である俺と魔族である君とでは
種族の違いと年齢の差は大きな隔たりとなるだろう。
君の一族の掟とは言え、
俺と兄妹になるということは
君に取ってはとても苦労する事になるんじゃないのか?
そうだと言うのなら…
俺と戦って負けたとかそういうことは、
一切何も無かったことにしても…」
「フフッ、アタシに気を使ってくれるのかい?
妹しては嬉しいねェ。
でも兄者サマ、アタシは種族も年も全然気にしないよ。
強い男の妹に慣れるなら嬉しいさ!
アハハッ!」
ヴィシルはそう答えて豪快に笑った。
「…でもそうだねェ。
一族の掟としては妹になる以外にもうひとつあるけど、
そっちのほうがいいかい?」
「それってどういう方法なんだ?」
俺は何か嫌な予感がしながらも聞いてみた。
ヴィシルは俺に耳打ちをするようにそっと話しかけた。
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