シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

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442話 大森林調査

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 魔竜リュシウムの手によって
 粉々になった雷鳥ガルーダの巨体が無数の灰と化して大森林に降り注ぐ。
 その灰が落ちる先の森の中に、
 魔竜の姿を見上げる完全武装の兵士の集団が在った。

「あわわ…
雷鳥ガルーダは聖王国の正規軍で持っても
苦戦は必至の強力な怪物モンスターの筈…
それを一瞬でバラバラに…
あれが噂に聞く、
大森林に住み着いたドラゴンだとでも言うのか!?」

 兵士たちの先頭で、
 震える手で望遠鏡を握りながら驚愕の声を上げる男。
 着ている鎧は他の兵士達のものより明らかに立派なモノであり、
 彼がこの兵士たちのリーダーであることは想像に難くない。

「グオオオオオオッーー!!」

 魔竜は勝ちどきの咆哮を上げた。
 その凄まじい声は大森林に響き渡り、
 兵士たちの耳を直撃した。
 その大地を振るわせるような大音響を前にして
 彼等はその場にへたり込んでしまった。

 そんな兵士たちには全く気付くことなく、
 魔竜リュシウムは巨大な翼を羽ばたかせて
 住処すみかである小山へと舞い戻っていった。

「へ、兵士長…
あのドラゴンですが…
見通しの眼鏡スカウターレンズによる計測では、
魔力数値950との数値が出ました!」

「ば、馬鹿なあ!
魔力数値950だって!
見通しの眼鏡スカウターレンズの故障だ!!
そんな馬鹿な数値がある訳が無いだろう!
俺は聞いたことが無いぞ!?」

 兵士長と呼ばれた男は
 魔竜の凄まじい迫力に気圧されて、
 兵士たちを取り纏めるリーダーとしての心構えとか威厳とか
 そういった類のものを完全にかなぐり捨ててしまっており、
 尻もちを付いたまま情けない声を上げるという醜態を晒していた。

「し、しかし兵士長…
見通しの眼鏡スカウターレンズには、
我々の魔力数値は正常に計測されています!
故障の様子は全く見受けられませんが…」

「う、ううむ…
だが…確かに…
雷属性の怪物モンスターでは
最強クラスと呼ばれるあの雷鳥ガルーダ
あんなにも簡単に倒したと言うのなら…
魔力数値950という突拍子もない数値も
間違っては居ないという事…か…?

と、とにかくあのドラゴンが戻って来ない内に
急ぎここから退避するぞ!

我々はグリンジスの領主であるゴルザベス様より
この森に現れたというドラゴンの調査の命を受けた。
そして我々はこの目で実際にドラゴンの姿を確認した!
今の我々の最優先事項は、
その調査報告を生きてゴルザベス様に届けるということなのだ!

…以上、全員グリンジス城へ全速で帰還せよ!」

「ま、まって下さい兵士長!」

 兵士長は部下の兵士たちに向かってそう命令すると、
 我一目散にその場から逃げ出した。
 兵士たちも急ぎその後に続いて脱兎のごとく逃げ出した。
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