シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

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503話 全力攻撃

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「…はっ!?
先程の洞窟内で魔力数値350の反応が複数!?
何者かが戦っている??」

 イクシア王子は自身が掛けている
 片眼鏡型オルクル・タイプ見通しの眼鏡スカウターレンズ
 表示された複数の魔力反応に驚きながら言葉を述べる。

「洞窟内の複数の反応はアポクリファル様だろう。
つまり人造魔族ホムンクルスを複数同時に起動させて
集団戦を仕掛けられているということになる。
つまり、それ程の相手か…?」

魔竜リュシウムは優れた竜の感覚で
洞窟内の気配を探りながら言葉を紡ぐ。

「アポクリファル様と
戦われている者の魔力属性は光だ。
つまり人間であろう」

「それは本当ですか?
光属性の魔力ならケイガお兄様の事でしょう、
すぐに戦いを止めなくては!」

イクシア王子は此の場を駆けだそうとするが、
ディラムが首を横に振って押し留めた。

「アポクリファル様は我等魔竜軍とは
別の魔導軍を統べる長。
確かに魔竜軍と聖王国の同盟に関係は無いが…

今こうやって
ワレと人間の王子が互いに剣を収めた手前、
思う事はある。

ディラム殿…
本当にこの戦いは止めなくても良いのか?」

「リュシウム、イクシア王子。
我はケイガとアポクリファル様の戦いを
止めないと言っている訳では無い。

ただ二人の実力からして、
生半可な力では介入することすら出来ないだろう」

「つまり…
ディラム殿の力でも難しいという事か?」

「我よりも、適任の方が既に向かっている」





********





「はああああああー!」

 俺は両手のひらに気を集中させた。

地ノ宮流気士術ちのみやりゅうきしじゅつ・八の型、龍刃りゅうじん!」

 気で生み出した巨大な龍の形の刃が
 アポクリファル達に迫る。
 だが老魔族の群れは気の龍に飲み込まれる寸前、
 一斉にその場から掻き消えた。

 だがその空間転移魔法での回避は織り込み済み、
 俺は両手を動かして『龍刃りゅうじん』を操作する。
 気の龍は大きく弧を描いて方向を変え、
 超速で虚空を翔けた。
 行く先は俺が気配を探り割り出した
 アポクリファルの空間転移先である。

 さしもの魔導将も、
 先ほど躱したばかりの気の龍が
 先ず転移先に回り込んでいたとは…
 思ってはいなかったのであろう。

 回避する暇も無く、
 3体の老魔族が龍に飲まれて
 一瞬で消し飛んだ。

 まだだ!
 俺は両手を大きく広げて
 気の龍の制御を解く。
 次の瞬間、龍は崩れ
 ただの気功波となって
 周囲に無差別に拡散した。
 3体のアポクリファルが
 気の放射に巻き込まれて消滅した。
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