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第3章
使徒様頼みましたぞ
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ハヤトは3時間も海上を飛び回っても、リバイアサンの反応が無いことにかなり焦った。
「アリエル、ダンジョンで拾ったゴーレムの核と魔石で魔物探知を組み込んだ浮き灯台を作れないか?」
「ハヤトさん、ジェネオスとアギオスが作ったソノブイでは駄目なのですか?」
「使い捨てでは無く、漁業ギルドにブイを管理してもらって漁師たちが自分たちで海域を監視してしてもらうのが本音なんだ」
「アリエルはハヤトの思考を読み取ってソノブイを改良した浮き灯台を画面に表示した」
「サクラ、浮き灯台なら壊れない限り半永久に使えると思うよ」
「ハヤト、いい考えだと思うわ、ところで浮き灯台は何個作るの」
「アリエル、浮き灯台の最適個数を教えて」
「1区画4個で東西南北で16個です」
「ハヤトは検索システムから小型の浮き灯台を16個作成した」
「次は浮き灯台の受信機だ」
ハヤトは大きな板にランプを取り付け、魔物の反応があればランプが赤く光るようにした。
翌日から、空飛ぶログハウスで海上を周回し、パラチ島を中心に16個の浮き灯台を設置した。
「サクラ。これで、準備は完了だ。漁業ギルドにランプを設置しよう
「そうね、急ぎましょう」
「使徒様、この大きな板に取り付けたランプで海の魔物が分かるのですか?」
「そうです、海に浮き灯台を設置してきたので絶えず魔物を見張っているのです」
ハヤトは魔物監視の魔導具の説明をした。漁師たちは半信半疑でハヤトの説明を聞いていた。
「漁業長、オラたちは使徒様に従うだ」
「「「「「「「そうだ、そうだ」」」」」」」
こうして、ハヤトとサクラは教会の隣の海の家を借りることになったのだった。
深夜……
ドンドンドン、ドンドンドン、ドンドンドン、漁師たちが海の家の扉を叩いた。
「は~い」
「使徒様、起きて下さい。ランプが赤く光りました。魔物が動きました」
「分かりました、直ぐに海域に向かいます」
「使徒様、頼みましたぞ」
ハヤトとサクラは体を金色に光らせて沖合に向かって飛翔魔法で飛び立った。漁師たちは教会で祈りだした。
魔物が出現した海域はタブレットにも表示されていた。アリエルの自動操縦で海面スレスレを飛んで2分後に海域に到着した。
ハヤトは予め用意した小舟を象ったデコイを海上に落としたその時だった。ザバーン、海上から黒い巨体がキャンピングカーに襲いかかってきた。
「ふぅ~、危なかった」
「次の攻撃に備えよう」
ハヤトは魔力を練って爆裂魔法をいつでも撃てるように準備した。
「ハヤト、出てきた」
ザバーン、海上から再び黒い巨体がキャンピングカーに襲いかかってきた。
「エクスプロージョン」
チュドーン、爆裂魔法はリバイアサンの頭を吹き飛ばした。
「赤いランプが消えたぞ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
「これが、リバイアサンの胴体です」
ハヤトは収納から30メートルのリバイアサンを出した。
「こんな化け物がいたのか」
「はい、爆裂魔法で頭を吹き飛ばしました」
「宴じゃ、使徒様の勝利じゃ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
♫ サーユイユイ マタデアイニ アスニハカミサマヨ~ ♫
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
三線と太鼓のリズムに合わせて島民全員が輪になって踊りだした。
「使徒様、古酒をどうぞ」
「サクラ、まろやかな酒だな」
「ハヤトは酒だったら何でも好きなのだから」
リバイアサンを討伐の祭りは朝方まで続いた。漁業長の挨拶で島民たちは一旦は寝に帰り、再び夕方から祭りが始まった。
「信心深き者たちよ」
「我らはこの地を治めるポセイドンとアンピトリテなり」
「ハヤト、サクラ、此度の魔導具の開発とリバイアサンの討伐は大義であった」
「また、島民たちは交代でリバイアサンの監視をしたことは大義であった。後は航海の安全と豊漁が約束されるであろう」
「今後はこの島を『ニライカナイ』として今後は我ら二柱と新たに息子のトリトーン神とネーレーイス神の二柱祀り祝福を授けるのじゃ」
「ポセイドン様、アンピトリテ様ありがとうございます」
全員がその場にひれ伏した。
「では、宴を続けるのじゃ」
そう言われて、ポセイドン様とアンピトリテ様は消えていかれた。
「司祭様、『ニライカナイ』とは何ですか?」
「ニライカナイとはパラチ島の住民が信じている理想郷の事なのです。トリトーン様はポセイドン様とアンピトリテ様の子供の神様なのです」
「えっ、神様も子どもを生むのですか?」
「もちろんです」
「信心深き者たちよ」
「我らはこの地を治めるトリトーンとネーレーイスなり」
教会に二柱の神様が現れた。
「今後はこの地を我ら二柱の神が守るので安心するが良い」
「トリトーン様、ネーレーイス様ありがとうございます」
再び全員がその場にひれ伏した。
「それでは宴の続きを始めるのじゃ」
「宴じゃ、宴じゃ、トリトーン様とネーレーイス様を祝うのじゃ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
♫ サーユイユイ マタデアイニ アスニハカミサマヨ~ ♫
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
三線と太鼓のリズムに合わせて島民全員が輪になって再び踊りだした。
ハヤトとサクラに討伐されたリバイアサンはタイバン国の貿易商人が薬の原料として高値で買い取っていった。リバイアサンの売り上げの半分を討伐報酬として金貨500枚をハヤトとサクラが受け取った。
この後、パラチ島の教会はハヤトとサクラが神力を発揮して具現化を発動して作った等身大のポセイドン神とアンピトリテ神、トリトーン神とネーレーイス神の4柱の神像が祀られた。
ハヤトとサクラの二人はパラチ島とミソフェガロ山を転移門で繋いで2拠点生活を送ったのだった。
(話終わり)
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「アリエル、ダンジョンで拾ったゴーレムの核と魔石で魔物探知を組み込んだ浮き灯台を作れないか?」
「ハヤトさん、ジェネオスとアギオスが作ったソノブイでは駄目なのですか?」
「使い捨てでは無く、漁業ギルドにブイを管理してもらって漁師たちが自分たちで海域を監視してしてもらうのが本音なんだ」
「アリエルはハヤトの思考を読み取ってソノブイを改良した浮き灯台を画面に表示した」
「サクラ、浮き灯台なら壊れない限り半永久に使えると思うよ」
「ハヤト、いい考えだと思うわ、ところで浮き灯台は何個作るの」
「アリエル、浮き灯台の最適個数を教えて」
「1区画4個で東西南北で16個です」
「ハヤトは検索システムから小型の浮き灯台を16個作成した」
「次は浮き灯台の受信機だ」
ハヤトは大きな板にランプを取り付け、魔物の反応があればランプが赤く光るようにした。
翌日から、空飛ぶログハウスで海上を周回し、パラチ島を中心に16個の浮き灯台を設置した。
「サクラ。これで、準備は完了だ。漁業ギルドにランプを設置しよう
「そうね、急ぎましょう」
「使徒様、この大きな板に取り付けたランプで海の魔物が分かるのですか?」
「そうです、海に浮き灯台を設置してきたので絶えず魔物を見張っているのです」
ハヤトは魔物監視の魔導具の説明をした。漁師たちは半信半疑でハヤトの説明を聞いていた。
「漁業長、オラたちは使徒様に従うだ」
「「「「「「「そうだ、そうだ」」」」」」」
こうして、ハヤトとサクラは教会の隣の海の家を借りることになったのだった。
深夜……
ドンドンドン、ドンドンドン、ドンドンドン、漁師たちが海の家の扉を叩いた。
「は~い」
「使徒様、起きて下さい。ランプが赤く光りました。魔物が動きました」
「分かりました、直ぐに海域に向かいます」
「使徒様、頼みましたぞ」
ハヤトとサクラは体を金色に光らせて沖合に向かって飛翔魔法で飛び立った。漁師たちは教会で祈りだした。
魔物が出現した海域はタブレットにも表示されていた。アリエルの自動操縦で海面スレスレを飛んで2分後に海域に到着した。
ハヤトは予め用意した小舟を象ったデコイを海上に落としたその時だった。ザバーン、海上から黒い巨体がキャンピングカーに襲いかかってきた。
「ふぅ~、危なかった」
「次の攻撃に備えよう」
ハヤトは魔力を練って爆裂魔法をいつでも撃てるように準備した。
「ハヤト、出てきた」
ザバーン、海上から再び黒い巨体がキャンピングカーに襲いかかってきた。
「エクスプロージョン」
チュドーン、爆裂魔法はリバイアサンの頭を吹き飛ばした。
「赤いランプが消えたぞ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
「これが、リバイアサンの胴体です」
ハヤトは収納から30メートルのリバイアサンを出した。
「こんな化け物がいたのか」
「はい、爆裂魔法で頭を吹き飛ばしました」
「宴じゃ、使徒様の勝利じゃ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
♫ サーユイユイ マタデアイニ アスニハカミサマヨ~ ♫
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
三線と太鼓のリズムに合わせて島民全員が輪になって踊りだした。
「使徒様、古酒をどうぞ」
「サクラ、まろやかな酒だな」
「ハヤトは酒だったら何でも好きなのだから」
リバイアサンを討伐の祭りは朝方まで続いた。漁業長の挨拶で島民たちは一旦は寝に帰り、再び夕方から祭りが始まった。
「信心深き者たちよ」
「我らはこの地を治めるポセイドンとアンピトリテなり」
「ハヤト、サクラ、此度の魔導具の開発とリバイアサンの討伐は大義であった」
「また、島民たちは交代でリバイアサンの監視をしたことは大義であった。後は航海の安全と豊漁が約束されるであろう」
「今後はこの島を『ニライカナイ』として今後は我ら二柱と新たに息子のトリトーン神とネーレーイス神の二柱祀り祝福を授けるのじゃ」
「ポセイドン様、アンピトリテ様ありがとうございます」
全員がその場にひれ伏した。
「では、宴を続けるのじゃ」
そう言われて、ポセイドン様とアンピトリテ様は消えていかれた。
「司祭様、『ニライカナイ』とは何ですか?」
「ニライカナイとはパラチ島の住民が信じている理想郷の事なのです。トリトーン様はポセイドン様とアンピトリテ様の子供の神様なのです」
「えっ、神様も子どもを生むのですか?」
「もちろんです」
「信心深き者たちよ」
「我らはこの地を治めるトリトーンとネーレーイスなり」
教会に二柱の神様が現れた。
「今後はこの地を我ら二柱の神が守るので安心するが良い」
「トリトーン様、ネーレーイス様ありがとうございます」
再び全員がその場にひれ伏した。
「それでは宴の続きを始めるのじゃ」
「宴じゃ、宴じゃ、トリトーン様とネーレーイス様を祝うのじゃ」
「「「「「「「うぉ~~~~~」」」」」」」
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
♫ サーユイユイ マタデアイニ アスニハカミサマヨ~ ♫
ドドン、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、ドドン、ドドン、アイヤ、ソイヤ、
三線と太鼓のリズムに合わせて島民全員が輪になって再び踊りだした。
ハヤトとサクラに討伐されたリバイアサンはタイバン国の貿易商人が薬の原料として高値で買い取っていった。リバイアサンの売り上げの半分を討伐報酬として金貨500枚をハヤトとサクラが受け取った。
この後、パラチ島の教会はハヤトとサクラが神力を発揮して具現化を発動して作った等身大のポセイドン神とアンピトリテ神、トリトーン神とネーレーイス神の4柱の神像が祀られた。
ハヤトとサクラの二人はパラチ島とミソフェガロ山を転移門で繋いで2拠点生活を送ったのだった。
(話終わり)
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