ありがとう制度

久手堅悠作

文字の大きさ
1 / 1

ありがとう制度

しおりを挟む
男1「お兄さん、財布落としましたよ」

男2「あ……どうも」

男1「ありがとうは?」

男2「はい?」

男1「僕はあなたの財布を拾ってあげたんですよ?」

男2「ありがとう、ございます」

男1「よしっ。これで今日は終わりだ」

男2「なんでそんなにありがとうって言われたがるんですか? ありがとうって言われないといけない法律でもあるんですか?」

男1「え! お兄さん、知らないんですか? 今月から月に30回ありがとうって言われないと1万円の罰金が科されるんですよ」

男2「嘘の申告すれば良くないですか?」

男1「手の甲に数が自動的に表示されるからそんなこと出来ないですよ。お兄さん、もしかして今月1回もありがとうって言われてないでしょ? がんばって下さい。ちなみに、善行してもありがとうって言われないとカウントされないです」

男2「……教えてくれてありがとう」

男1「イェーイ。これで2回目。お兄さん、どうもありがとう!」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

身体交換

廣瀬純七
SF
大富豪の老人の男性と若い女性が身体を交換する話

Husband's secret (夫の秘密)

設楽理沙
ライト文芸
果たして・・ 秘密などあったのだろうか! むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ  10秒~30秒?  何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。 ❦ イラストはAI生成画像 自作

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

神は激怒した

まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。 めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。 ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m 世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。

処理中です...