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心中
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「ねぇ、私たち間違ってないよね?」とえりかが不安そうに訊ねた。
「間違ってないよ」と私は言った。
「そうだよね。生きていたってどうせ幸せになれない。ただ苦しくて辛いだけ。それに、誰も助けてくれない。助けてって言っても、誰も振り向いてくれないし、手を差し伸べてもくれない。美咲だけだよ、私の気持ちをわかってくれたのは」
「私はえりかのことを愛しているから。それに、私はたとえ自殺して地獄に堕ちようが、えりかとずっと一緒にいる。約束する」
「ありがとう、美咲。ごめんね、最期まで付き合わせちゃって」
「そんなこと言わないで。私は最後までえりかの味方だから」
そう言うと、私はえりかの両手を包み込むように握った。緊張しているのか、その手は氷のように冷たかった。そして、えりかを抱きしめキスをした。
「あの世でも仲良くしてね」とえりかが言った。
「もちろん」と私は言った。
「一緒に死んでくれてありがとう」
「どういたしまして」
それから二人で睡眠薬を飲み、ベッドに横になった。
目を覚ますと、時計の針は3時を指していた。えりかは起きていなかった。私はえりかの手首を触り、脈を測った。かろうじてまだ生きているようだった。私はえりかの体に馬乗りになると、その白く細い首を絞めた。今度、えりかが生まれてくる時は幸せになれますように、と祈りながら。
「間違ってないよ」と私は言った。
「そうだよね。生きていたってどうせ幸せになれない。ただ苦しくて辛いだけ。それに、誰も助けてくれない。助けてって言っても、誰も振り向いてくれないし、手を差し伸べてもくれない。美咲だけだよ、私の気持ちをわかってくれたのは」
「私はえりかのことを愛しているから。それに、私はたとえ自殺して地獄に堕ちようが、えりかとずっと一緒にいる。約束する」
「ありがとう、美咲。ごめんね、最期まで付き合わせちゃって」
「そんなこと言わないで。私は最後までえりかの味方だから」
そう言うと、私はえりかの両手を包み込むように握った。緊張しているのか、その手は氷のように冷たかった。そして、えりかを抱きしめキスをした。
「あの世でも仲良くしてね」とえりかが言った。
「もちろん」と私は言った。
「一緒に死んでくれてありがとう」
「どういたしまして」
それから二人で睡眠薬を飲み、ベッドに横になった。
目を覚ますと、時計の針は3時を指していた。えりかは起きていなかった。私はえりかの手首を触り、脈を測った。かろうじてまだ生きているようだった。私はえりかの体に馬乗りになると、その白く細い首を絞めた。今度、えりかが生まれてくる時は幸せになれますように、と祈りながら。
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