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052 バレたらまずいでしょうに
シェンカ領を出て三時間。フレアリールは本来の姿になったリオに跨り、ギルセリュートはフレアリールが契約している聖魔獣のシャドウホース、スイリーに乗って駆けた。
そして、とある伯爵の屋敷に到着する。
「なっ! だ、誰だっ!?」
「少しお邪魔いたします。通過するだけですよ? 少々、観光しながらね」
フレアリールは後ろにぞろぞろっと領兵を連れて伯爵家の中に入る。そこでフードを取ると、遠慮なくその聖色の髪と金の瞳を見せつけた。
「えっ、あ、えぇぇぇっ、ふっ……フレアリール・シェンカ……?」
今までと髪も瞳も色が違う。しかし、フレアリールであることは分かったようだ。
因みに、ギルセリュートとリオは別行動中で、ここにはまだ来ていない。
「フルネームでご指名ありがとうございま~す。ご指名が入りましたので、早速始めましょう」
「「「「「はっ!!」」」」」
手を二つパンパンと叩くと、この領の領兵が素早く邸宅内に散らばった。
「お、お前達は……っ!?」
間違いなくそれがこの領の領兵である。それがなぜ、領主ではなくフレアリールの指示に従っているのか。意味が分からない様子だ。
「こちらの領兵の方々をお借りしました」
「なっ、なぜお前に従っているっ?」
ズバリ聞いてきたので、呆れた様子で告げる。
「この国の兵は、どこの領地に所属していようと国に従う者です。領主の私兵ではありませんよ?」
「なら、ならばっ、お前になぜ!」
「彼らは私に従っているわけではありません。ただ、国の兵として気になることを確認したいとのことです。私はここを通過、観光するついでにその証人となって欲しいと頼まれただけですよ」
「っ……」
フレアリールが頼んで連れてきたわけではなく、あくまでも彼らの確認の証人としてついてきたのはこちらだと伝えておく。
しかし、まあ、そんなことはないと彼にも分かるだろう。シェンカの者が動くとはそういうことなのだから。
そこで、フレアリールは黒革の手帳を取り出して開く。
「六年も前からですか? 横領に着服とは、ありきたり過ぎて面白味がありませんけれど、総計すると素晴らしい額ですね。この屋敷が一つ買えるでしょうか」
「……え……」
伯爵は何を言われたのか分からず、怒りに震えていた体さえも、その動きをぴたりと止めた。
「最初の二年ほどは微々たるものですね。これなら領内でどうにかしろとウチは見逃すでしょう。ここまで放置したのは、総額がデッドラインを越えるのを待ってたのかしら……お兄様らしいわ。一族郎党全てを終身奴隷に落として、なんとか賠償できる額になるまで待っていたと……そういうことね」
「っ、な、なにを言って……」
ウィリアスならこう言うだろう。
『人様が日々、汗水流して稼いでるお金を横取りするんだよ? 本気で働いたことないからそういうことできるんだろうね~。それを諌めない周りも同罪。死ぬまで休まず働かないと生きていけないってことを、身を持って知るのは大事だよね? 苦労してお金を稼ぐってことが、頭で理解できないんだから、体で覚えないとね?』
輝く笑顔で、一族郎党もれなく全員がきっちり終身奴隷となって払える賠償額を計算していたことだろう。
指折り破滅の時まで日数を数えるウィリアスは、楽しいイベント前の子どものように無邪気に輝いていたはずだ。
「え~っと……今日の時点だと三親等までかしらね。あ、でもこっちの家とは繋がってるから……あら? きっちり根こそぎ行けそうね。さすがはお兄様だわ」
複雑に絡み合った婚姻関係、親戚関係になる他の家の方と合わせると完璧だった。
そこにギルセリュートが不意に現れた。
「ひっ!?」
驚いて伯爵は尻餅をついていた。その銀の双眸は現王を思わせるのだ。それをチラリと見ただけで、フレアリールはギルセリュートに顔を向ける。
「どう?」
「ああ。関わっていたのは全て拘束した」
「教会の方も?」
「そっちはここの教会の司教に任せてきた。相当怒っていたな」
「身内に裏切り者がいればね~。国からくる支援金を三分の一近く引かれてたら誰だって怒るわ」
領費として国が支給する費用の中には、教会の運営費も含まれている。それをまず領主が抜き、受け取る教会の神官が抜いてと、二重で少しずつ抜かれていたらしいのだ。
どうやら、神官の方は領主が抜いていることを知らず、領主もまさか神官の方でも抜いているとは知らない。おかげでカツカツだったらしい。それを上手く切り盛りしていたここの教会は頑張ったと褒められて良い。
「この男はどうする」
「そろそろ捕縛隊が来るわ」
「捕縛隊?」
ギルセリュートが訝るように少しだけ眉を動かした時、外から多くの人の気配がやって来た。
屋敷に入ってきたのは領兵の隊長だ。
「お待たせして申し訳ありません! 捕縛、護送の準備整いました!」
「ご苦労様。こっちももうすぐよ」
そう返事をすると、中の捜索に入っていた兵の一人が走って来る。
「証拠、確保しました! 確認ください!」
「はいは~い。そうね~……うん。間違いないわ。裏帳簿ね。バレたらまずいでしょうに。どうして帳簿はきちんと付けるのかしらね? あ、ごめんなさいね。物は少しでもあったかしら?」
「はい! 発見しております!」
常々不思議に思っていた裏帳簿の存在について考察していると、後ろから来た兵達が重そうな箱を持ってきていた。横領していたお金だろう。
「お宝も発見ね。一応自首を今なら受け付けるけど、どうします?」
「っ、し、知らんっ。わ、私は何も知らんぞっ」
「知らないって言うけど、何を知らないの?」
「そんな金がどこにあったか知らんぞっ」
「あの箱にお金が入ってるって、誰か言ったかしら?」
「っ……」
先ほどから真っ青になって真っ赤になって真っ白になる。それだけ顔色を変えていては、正常に頭は働かないだろう。
「さて、いい感じに墓穴も自分で掘ったみたいだし、連れていってちょうだい」
「はっ! 捕縛、連行しろ!」
「や、やめろっ。し、知らんっ。私は何も知らんからなっ。これは罠だっ」
「誰の?」
「そ、それはシェンカのっ……」
そう男が両側から拘束にかかる兵達を避けながら口にすると、その前にギルセリュートが立った。
「これだけの証拠では諦めきれないというのなら、これもやろう」
「なっ、なに……え……っ」
「唐突に色々買ったらしいな。あの辺の甲冑や絵画は全て横領した金で手に入れたのだろう。帳簿の金の動きと合うはずだ。それと、横領に気付いて告発しようとした使用人が数人いたようだ。その使用人の半分はお前から始末するよう依頼が出ていた」
「っ……う、うそだ……っ」
目を見開いてその証拠の書類を握りしめる。ギルセリュートにかかれば、裏を取るなど簡単だった。
「闇ギルドは、切り捨てる判断が早い。残念だったな」
「っ、うっ、うっ……」
呻きとも嘆きとも言えない声を押し出し、男は力なく引きずられるようにして連行されていった。
「それじゃあ、後は任せるわ」
「はっ! お手間をおかけし、申し訳ありませんでした! 王都までの道中、お気をつけて!」
「ありがとう」
「ではな」
「はっ、はい!」
屋敷から出るフレアリールに並んで歩くギルセリュートにも声をかけられ、隊長は緊張した様子で敬礼した。
ギルセリュートが行方不明になっていた第一王子だと彼は察したらしい。次期王は確実だと判断したようだ。
これがもしレストールだったなら、ここまで緊張しないだろう。見た目だけの残念なハリボテ王子だと、まともな国内の兵達は皆が認識していたのだから。
「そういえば、リオは?」
「そこの木の上だ」
伯爵家から離れてすぐだった。ギルセリュートが指した木の上から、リオがフレアリールの肩へ飛び乗ってきた。
《おかえりなさい、お母さん。悪い人捕まった?》
「ええ。つまらなかった?」
退屈させてしまったかと確認すると、事情は少しばかり違ったらしい。
《ギルについて教会に行ったら、すっごい拝まれたの。だから隠れてた》
「なるほど。行かなくて正解だったわ」
今回の王都までの道のりで、フレアリールはあの髪と瞳の色を変えられるコートを着ていない。荷物の中に持ってきてはいるが、父達にそのままでと言われたのだ。
そして、リオは今回、ギルセリュートと共に教会関係者を捕まえる時は本来の姿で脅しつけるようにとウィリアス達に言われていたらしい。
「リオがいると、話が楽に進む」
「やっぱり、教会関係者には効果絶大ね」
《こ、今度はお母さんと居る時にする……》
「その方が余計に怖いかも」
《ええっ! ぎ、ギル……守ってね?》
「いや、攻撃はされないと思うぞ?」
リオの中ではすっかり、教会=拝み祭りになってしまったらしかった。
「聖獣が教会を嫌うのはいいのか……?」
「大丈夫よ。私もキライだから」
「……」
そういえばそうだったと、肩を落とすギルセリュート。
半神にまでなったフレアリールと聖獣に嫌われる教会の行く末は大丈夫ではないだろう。だが、そこは聖女である妹のシュリアスタ達に任せようと決める。丸投げできることはする。それがギルセリュートの身に付けた上手くやるコツだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
四日空きます。
よろしくお願いします◎
2019. 7. 13
『女神なんてお断りですっ。』
文庫 第1巻 発売しました◎
どうぞ、よろしくお願いします◎
そして、とある伯爵の屋敷に到着する。
「なっ! だ、誰だっ!?」
「少しお邪魔いたします。通過するだけですよ? 少々、観光しながらね」
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「えっ、あ、えぇぇぇっ、ふっ……フレアリール・シェンカ……?」
今までと髪も瞳も色が違う。しかし、フレアリールであることは分かったようだ。
因みに、ギルセリュートとリオは別行動中で、ここにはまだ来ていない。
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手を二つパンパンと叩くと、この領の領兵が素早く邸宅内に散らばった。
「お、お前達は……っ!?」
間違いなくそれがこの領の領兵である。それがなぜ、領主ではなくフレアリールの指示に従っているのか。意味が分からない様子だ。
「こちらの領兵の方々をお借りしました」
「なっ、なぜお前に従っているっ?」
ズバリ聞いてきたので、呆れた様子で告げる。
「この国の兵は、どこの領地に所属していようと国に従う者です。領主の私兵ではありませんよ?」
「なら、ならばっ、お前になぜ!」
「彼らは私に従っているわけではありません。ただ、国の兵として気になることを確認したいとのことです。私はここを通過、観光するついでにその証人となって欲しいと頼まれただけですよ」
「っ……」
フレアリールが頼んで連れてきたわけではなく、あくまでも彼らの確認の証人としてついてきたのはこちらだと伝えておく。
しかし、まあ、そんなことはないと彼にも分かるだろう。シェンカの者が動くとはそういうことなのだから。
そこで、フレアリールは黒革の手帳を取り出して開く。
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「……え……」
伯爵は何を言われたのか分からず、怒りに震えていた体さえも、その動きをぴたりと止めた。
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「っ、な、なにを言って……」
ウィリアスならこう言うだろう。
『人様が日々、汗水流して稼いでるお金を横取りするんだよ? 本気で働いたことないからそういうことできるんだろうね~。それを諌めない周りも同罪。死ぬまで休まず働かないと生きていけないってことを、身を持って知るのは大事だよね? 苦労してお金を稼ぐってことが、頭で理解できないんだから、体で覚えないとね?』
輝く笑顔で、一族郎党もれなく全員がきっちり終身奴隷となって払える賠償額を計算していたことだろう。
指折り破滅の時まで日数を数えるウィリアスは、楽しいイベント前の子どものように無邪気に輝いていたはずだ。
「え~っと……今日の時点だと三親等までかしらね。あ、でもこっちの家とは繋がってるから……あら? きっちり根こそぎ行けそうね。さすがはお兄様だわ」
複雑に絡み合った婚姻関係、親戚関係になる他の家の方と合わせると完璧だった。
そこにギルセリュートが不意に現れた。
「ひっ!?」
驚いて伯爵は尻餅をついていた。その銀の双眸は現王を思わせるのだ。それをチラリと見ただけで、フレアリールはギルセリュートに顔を向ける。
「どう?」
「ああ。関わっていたのは全て拘束した」
「教会の方も?」
「そっちはここの教会の司教に任せてきた。相当怒っていたな」
「身内に裏切り者がいればね~。国からくる支援金を三分の一近く引かれてたら誰だって怒るわ」
領費として国が支給する費用の中には、教会の運営費も含まれている。それをまず領主が抜き、受け取る教会の神官が抜いてと、二重で少しずつ抜かれていたらしいのだ。
どうやら、神官の方は領主が抜いていることを知らず、領主もまさか神官の方でも抜いているとは知らない。おかげでカツカツだったらしい。それを上手く切り盛りしていたここの教会は頑張ったと褒められて良い。
「この男はどうする」
「そろそろ捕縛隊が来るわ」
「捕縛隊?」
ギルセリュートが訝るように少しだけ眉を動かした時、外から多くの人の気配がやって来た。
屋敷に入ってきたのは領兵の隊長だ。
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「さて、いい感じに墓穴も自分で掘ったみたいだし、連れていってちょうだい」
「はっ! 捕縛、連行しろ!」
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「誰の?」
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「これだけの証拠では諦めきれないというのなら、これもやろう」
「なっ、なに……え……っ」
「唐突に色々買ったらしいな。あの辺の甲冑や絵画は全て横領した金で手に入れたのだろう。帳簿の金の動きと合うはずだ。それと、横領に気付いて告発しようとした使用人が数人いたようだ。その使用人の半分はお前から始末するよう依頼が出ていた」
「っ……う、うそだ……っ」
目を見開いてその証拠の書類を握りしめる。ギルセリュートにかかれば、裏を取るなど簡単だった。
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「それじゃあ、後は任せるわ」
「はっ! お手間をおかけし、申し訳ありませんでした! 王都までの道中、お気をつけて!」
「ありがとう」
「ではな」
「はっ、はい!」
屋敷から出るフレアリールに並んで歩くギルセリュートにも声をかけられ、隊長は緊張した様子で敬礼した。
ギルセリュートが行方不明になっていた第一王子だと彼は察したらしい。次期王は確実だと判断したようだ。
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《おかえりなさい、お母さん。悪い人捕まった?》
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退屈させてしまったかと確認すると、事情は少しばかり違ったらしい。
《ギルについて教会に行ったら、すっごい拝まれたの。だから隠れてた》
「なるほど。行かなくて正解だったわ」
今回の王都までの道のりで、フレアリールはあの髪と瞳の色を変えられるコートを着ていない。荷物の中に持ってきてはいるが、父達にそのままでと言われたのだ。
そして、リオは今回、ギルセリュートと共に教会関係者を捕まえる時は本来の姿で脅しつけるようにとウィリアス達に言われていたらしい。
「リオがいると、話が楽に進む」
「やっぱり、教会関係者には効果絶大ね」
《こ、今度はお母さんと居る時にする……》
「その方が余計に怖いかも」
《ええっ! ぎ、ギル……守ってね?》
「いや、攻撃はされないと思うぞ?」
リオの中ではすっかり、教会=拝み祭りになってしまったらしかった。
「聖獣が教会を嫌うのはいいのか……?」
「大丈夫よ。私もキライだから」
「……」
そういえばそうだったと、肩を落とすギルセリュート。
半神にまでなったフレアリールと聖獣に嫌われる教会の行く末は大丈夫ではないだろう。だが、そこは聖女である妹のシュリアスタ達に任せようと決める。丸投げできることはする。それがギルセリュートの身に付けた上手くやるコツだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
四日空きます。
よろしくお願いします◎
2019. 7. 13
『女神なんてお断りですっ。』
文庫 第1巻 発売しました◎
どうぞ、よろしくお願いします◎
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