28 / 80
第二章 繰り返す過ち
028 熱い想いがあります
しおりを挟む
父が昔読んでいた本。その文字は充花には分からない物で、父の書いた文字も何故かわからない物が大半だった。
充花には、字はキレイに書きなさいとか言うくせにと、そう母に話しても、母はそうねと笑うだけ。知らない外国の言葉と、父の読みにくい独特な文字。その時はそんな認識だった。
だが、中学生くらいになると、こんな事も疑問に思わなくなっていた。それだけ父への関心が薄れていたのだ。
今目の前にある本。そこには、昔見た父の癖のある文字。下の方に走り書きされている知らない国の言葉。それに確かに見覚えがあると気付く。
「お父さん……っ」
数十年振りに口にしたその言葉は、涙と共に静かに零れ落ちたのだった。
◆ ◆ ◆
トゥルーベルで一夜が明けた。理修は清々しい気持ちで朝を迎えていた。
「さぁてと。朝食でも作ろうかな」
そう言って外に一歩出ると、おもむろに森へ向けて魔術を放った。その手には光の糸が握られ、その先は森の奥へと続いている。
「よっと」
軽い掛け声と共に、釣りの要領で光の糸を引っ張ると、串刺しにされたウサギが釣れた。その場でまた新たに魔術を発動させると、刺し口から血が吸い出され、結晶化する。これで血抜きが完成だ。
「何にしようかなぁ」
魔術師として、最大限に魔術を活かす事のできる理修は、やはり天才だった。そして、その力を使ってなお、いつもと変わらない様子で朝食を作り始める。
出来上がると自分の分を残し、隣に建っている司のログハウスへ向かった。
「司。起きてる?」
奥深い森の中。それも討伐クエストの最中だと言うのに、この場所だけがまるで平穏な日常を切り取ったようだ。理修も、仲の良いお隣に、作り過ぎたおかずを届ける人にしか見えなかった。それはどうやら司も同じらしい。
「あぁ、わざわざ悪いな」
「気にしないで。食べ終わったお皿は後で取りにくるね」
「わかった」
さすがは勇者。この奇妙な状況にも動じない。テントではなく、れっきとした生活しやすい家である事も大きいだろう。
こうして各々、朝食と準備を済ませ、朝の光が森に射し込む頃、再び王都へ向けて出発したのだ。
◆ ◆ ◆
「渡して来たか?」
「はい。東様がいらしたのは、本当に幸運でしたわ。皆さん、驚いてはいらっしゃいましたけれど、あれにも素直に興味を示されて」
氷坂が社に帰ると、オルバルトが執務室の前で待ち構えていた。それだけ心配だったのだ。今まで何人もの異能者達が家族達と分かり合えずに別れている。
もしもの場合でも、理修ならば仕方がないとすぐに割り切り、トゥルーベルへと移住するだろう。だが、傷付かない訳ではないのだ。
「これで、リズちゃんが帰ってきた時にどうなっているかですね」
「あぁ、もし駄目だった場合は……結婚式での父親役は私だな」
「いいえ、ザサス様です。だいたい、現在ランキング五位の総帥では、候補にも上がりませんわ」
「待てっ。ならば、ザサス殿以外の候補は一体誰だっ!?」
「やっぱり気になるのですね……」
生まれた時から理修を知っているオルバルトは、その時から変わらず理修を本当の娘のように思っている。
「子どもどころか、恋人も作ったことのない堅物が……本気で愛してますものね……」
その時、思わぬ所から声が響いた。
「ふふふ。教えてやろうか?」
「っ……っナキ様!?」
「……ナキ、何してる……」
「ナニとは失礼な。お主がソワソワとしておるのが気になって、ちょっと覗きに来ただけじゃぞ?」
そう言って突然現れたナキは、床から上半身を生やし、片肘をついてニヤニヤと笑っていた。
「階段を使えと言っているだろう」
「老人を労わらんか」
「そう年齢は変わらんだろうが。相変わらずそんな幼子の姿で無駄に老人ぶりおって……階段が嫌なら、エレベーターがあるだろうが」
「ふんっ、アレの音が嫌いじゃ。何よりあんな物を使わんでも、こうして上り下り可能じゃし」
その見た目通り子どものようにはしゃぎながら、ナキは床から抜けてフワリと上へ行き、天井を抜けてまた頭から下へと飛び回る。
「やめんかっ。それよりも早く言え」
「うむ……お主は相変わらず面白味がないのぉ。そんなだから、ウザいとか思われるのじゃ。まぁよいわ。ではゆくぞっ。『今週の父親ランキングっ』」
「っな、なんだ!?」
「館内放送ですね。さすがですわ」
ナキは、完全にこのタイミングを狙っていた。この『父親ランキング』がついに総帥公認になる。知らなかったのは最早オルバルトだけだったのだ。すでに当事者である理修も知って黙認している。その証拠に、館内の至る所から歓声が上がっていた。
「『第一位。ギルドマスター、ザサス・シールスっ』」
もう不動の存在だ。皆納得している為、静かなものだ。
「『次に第二位。魔術師長、カルファ・ザナートっ』」
マジかよっなんて声が聞こえてくる。二位は毎週全く違う顔ぶれになるので難しい。
「『そして第三位。異界担当課長、御影真っ』」
シンだと!?とオルバルトが叫ぶ。それはしかたがない事で、真は今年三十五と若いのだ。だが、理修が所属する部署の頭。信頼度は高い。
「『第四位っ。竜王、マジェスタぁぁぁっ』」
これには社全体が震える程、多くの者が驚きの声を上げた。
「な、な……っ」
オルバルトも、絶賛動揺中だった。
「まさかのダークホースっ」
氷坂も言葉が出ない程驚き、予想が大外れした事に悔しがる。
「『第五位っ。総帥、オルバルト・ミラン・アシュフォードっ……』」
その後も十位までの発表がされ、それではなと言ってナキが床に消えていくまで、オルバルトは口をぽかんと開けて固まっていた。
「総帥?」
「っわ、私は……ドラゴンに負けたのか……?」
「そうなりますわね」
「……ドラゴンだぞ?」
「はい。そうおっしゃる総帥は龍神でしょう……あまり変わりませんわ」
「ッドラゴンだぞ!?あんなものただの大きな羽の生えたトカゲではないかっ!」
そう言うあなたは『大きなヘビでは?』と言いそうになるのを、氷坂は何とか堪える。
「負けんぞっ。リズと腕を組むのは私だっ!!」
そう叫ぶと、オルバルトは執務室へと籠ってしまった。
「だから、ザサス様ですって……」
氷坂は、呆れながら資料庫へ向かうべく執務室から離れる。もう少しすれば、オルバルトの頭も冷えるだろう。
「リズちゃんは、今頃何をしているかしらね……」
同時に、理修がもし先程のオルバルトの姿を見たらどんな反応をするだろうなんて思うのだ。
「リズちゃん。安心して帰っていらっしゃい」
こっちにも沢山の、理修を想う者達がいるのだから。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
2019. 8. 3
充花には、字はキレイに書きなさいとか言うくせにと、そう母に話しても、母はそうねと笑うだけ。知らない外国の言葉と、父の読みにくい独特な文字。その時はそんな認識だった。
だが、中学生くらいになると、こんな事も疑問に思わなくなっていた。それだけ父への関心が薄れていたのだ。
今目の前にある本。そこには、昔見た父の癖のある文字。下の方に走り書きされている知らない国の言葉。それに確かに見覚えがあると気付く。
「お父さん……っ」
数十年振りに口にしたその言葉は、涙と共に静かに零れ落ちたのだった。
◆ ◆ ◆
トゥルーベルで一夜が明けた。理修は清々しい気持ちで朝を迎えていた。
「さぁてと。朝食でも作ろうかな」
そう言って外に一歩出ると、おもむろに森へ向けて魔術を放った。その手には光の糸が握られ、その先は森の奥へと続いている。
「よっと」
軽い掛け声と共に、釣りの要領で光の糸を引っ張ると、串刺しにされたウサギが釣れた。その場でまた新たに魔術を発動させると、刺し口から血が吸い出され、結晶化する。これで血抜きが完成だ。
「何にしようかなぁ」
魔術師として、最大限に魔術を活かす事のできる理修は、やはり天才だった。そして、その力を使ってなお、いつもと変わらない様子で朝食を作り始める。
出来上がると自分の分を残し、隣に建っている司のログハウスへ向かった。
「司。起きてる?」
奥深い森の中。それも討伐クエストの最中だと言うのに、この場所だけがまるで平穏な日常を切り取ったようだ。理修も、仲の良いお隣に、作り過ぎたおかずを届ける人にしか見えなかった。それはどうやら司も同じらしい。
「あぁ、わざわざ悪いな」
「気にしないで。食べ終わったお皿は後で取りにくるね」
「わかった」
さすがは勇者。この奇妙な状況にも動じない。テントではなく、れっきとした生活しやすい家である事も大きいだろう。
こうして各々、朝食と準備を済ませ、朝の光が森に射し込む頃、再び王都へ向けて出発したのだ。
◆ ◆ ◆
「渡して来たか?」
「はい。東様がいらしたのは、本当に幸運でしたわ。皆さん、驚いてはいらっしゃいましたけれど、あれにも素直に興味を示されて」
氷坂が社に帰ると、オルバルトが執務室の前で待ち構えていた。それだけ心配だったのだ。今まで何人もの異能者達が家族達と分かり合えずに別れている。
もしもの場合でも、理修ならば仕方がないとすぐに割り切り、トゥルーベルへと移住するだろう。だが、傷付かない訳ではないのだ。
「これで、リズちゃんが帰ってきた時にどうなっているかですね」
「あぁ、もし駄目だった場合は……結婚式での父親役は私だな」
「いいえ、ザサス様です。だいたい、現在ランキング五位の総帥では、候補にも上がりませんわ」
「待てっ。ならば、ザサス殿以外の候補は一体誰だっ!?」
「やっぱり気になるのですね……」
生まれた時から理修を知っているオルバルトは、その時から変わらず理修を本当の娘のように思っている。
「子どもどころか、恋人も作ったことのない堅物が……本気で愛してますものね……」
その時、思わぬ所から声が響いた。
「ふふふ。教えてやろうか?」
「っ……っナキ様!?」
「……ナキ、何してる……」
「ナニとは失礼な。お主がソワソワとしておるのが気になって、ちょっと覗きに来ただけじゃぞ?」
そう言って突然現れたナキは、床から上半身を生やし、片肘をついてニヤニヤと笑っていた。
「階段を使えと言っているだろう」
「老人を労わらんか」
「そう年齢は変わらんだろうが。相変わらずそんな幼子の姿で無駄に老人ぶりおって……階段が嫌なら、エレベーターがあるだろうが」
「ふんっ、アレの音が嫌いじゃ。何よりあんな物を使わんでも、こうして上り下り可能じゃし」
その見た目通り子どものようにはしゃぎながら、ナキは床から抜けてフワリと上へ行き、天井を抜けてまた頭から下へと飛び回る。
「やめんかっ。それよりも早く言え」
「うむ……お主は相変わらず面白味がないのぉ。そんなだから、ウザいとか思われるのじゃ。まぁよいわ。ではゆくぞっ。『今週の父親ランキングっ』」
「っな、なんだ!?」
「館内放送ですね。さすがですわ」
ナキは、完全にこのタイミングを狙っていた。この『父親ランキング』がついに総帥公認になる。知らなかったのは最早オルバルトだけだったのだ。すでに当事者である理修も知って黙認している。その証拠に、館内の至る所から歓声が上がっていた。
「『第一位。ギルドマスター、ザサス・シールスっ』」
もう不動の存在だ。皆納得している為、静かなものだ。
「『次に第二位。魔術師長、カルファ・ザナートっ』」
マジかよっなんて声が聞こえてくる。二位は毎週全く違う顔ぶれになるので難しい。
「『そして第三位。異界担当課長、御影真っ』」
シンだと!?とオルバルトが叫ぶ。それはしかたがない事で、真は今年三十五と若いのだ。だが、理修が所属する部署の頭。信頼度は高い。
「『第四位っ。竜王、マジェスタぁぁぁっ』」
これには社全体が震える程、多くの者が驚きの声を上げた。
「な、な……っ」
オルバルトも、絶賛動揺中だった。
「まさかのダークホースっ」
氷坂も言葉が出ない程驚き、予想が大外れした事に悔しがる。
「『第五位っ。総帥、オルバルト・ミラン・アシュフォードっ……』」
その後も十位までの発表がされ、それではなと言ってナキが床に消えていくまで、オルバルトは口をぽかんと開けて固まっていた。
「総帥?」
「っわ、私は……ドラゴンに負けたのか……?」
「そうなりますわね」
「……ドラゴンだぞ?」
「はい。そうおっしゃる総帥は龍神でしょう……あまり変わりませんわ」
「ッドラゴンだぞ!?あんなものただの大きな羽の生えたトカゲではないかっ!」
そう言うあなたは『大きなヘビでは?』と言いそうになるのを、氷坂は何とか堪える。
「負けんぞっ。リズと腕を組むのは私だっ!!」
そう叫ぶと、オルバルトは執務室へと籠ってしまった。
「だから、ザサス様ですって……」
氷坂は、呆れながら資料庫へ向かうべく執務室から離れる。もう少しすれば、オルバルトの頭も冷えるだろう。
「リズちゃんは、今頃何をしているかしらね……」
同時に、理修がもし先程のオルバルトの姿を見たらどんな反応をするだろうなんて思うのだ。
「リズちゃん。安心して帰っていらっしゃい」
こっちにも沢山の、理修を想う者達がいるのだから。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
2019. 8. 3
46
あなたにおすすめの小説
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
伯爵令息は後味の悪いハッピーエンドを回避したい
えながゆうき
ファンタジー
停戦中の隣国の暗殺者に殺されそうになったフェルナンド・ガジェゴス伯爵令息は、目を覚ますと同時に、前世の記憶の一部を取り戻した。
どうやらこの世界は前世で妹がやっていた恋愛ゲームの世界であり、自分がその中の攻略対象であることを思い出したフェルナンド。
だがしかし、同時にフェルナンドがヒロインとハッピーエンドを迎えると、クーデターエンドを迎えることも思い出した。
もしクーデターが起これば、停戦中の隣国が再び侵攻してくることは間違いない。そうなれば、祖国は簡単に蹂躙されてしまうだろう。
後味の悪いハッピーエンドを回避するため、フェルナンドの戦いが今始まる!
腹ペコ令嬢は満腹をご所望です【連載版】
古森きり
恋愛
前世は少食だったクリスティア。
今世も侯爵家の令嬢として、父に「王子の婚約者になり、次期王の子を産むように!」と日々言いつけられ心労から拒食気味の虚弱体質に!
しかし、十歳のお茶会で王子ミリアム、王妃エリザベスと出会い、『ガリガリ令嬢』から『偏食令嬢』にジョブチェンジ!?
仮婚約者のアーク王子にも溺愛された結果……順調に餌付けされ、ついに『腹ペコ令嬢』に進化する!
今日もクリスティアのお腹は、減っております!
※pixiv異世界転生転移コンテスト用に書いた短編の連載版です。
※ノベルアップ+さんに書き溜め読み直しナッシング先行公開しました。
改稿版はアルファポリス先行公開(ぶっちゃけ改稿版も早くどっかに公開したい欲求というものがありまして!)
カクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェ、ツギクル(外部URL登録)にも後々掲載予定です(掲載文字数調整のため準備中。落ち着いて調整したいので待ってて欲しい……)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる