103 / 212
10th ステージ
103 恥と思え
しおりを挟む
『災禍の大厄災』が四年後に起こる可能性が高いと聞いた貴族達は、最初は楽観的に捉えた。
大繁殖期でさえ、正確な予測が立たなかったのだ。四年後にと聞いても、本当かと疑いたくなるのも分かるだろう。
その上、今度予測されているのは、伝説の千年前に起きたと言われている『災禍の大厄災』だ。正確な記録かさえ定かではない。その時に生きていた人々の感覚で記録されたことなのだ。実際はそれほど大した事なかったかもしれないと思うのも仕方がない。
正確な被害などの数字が出ているわけでもないのだ。ただの大袈裟な言い伝えだろうと思われていた。
なぜ起きるのかというメカニズムも知られていないのだから、実感など持てないだろう。
しかし、クイントやブラムレース王は、リンディエールやヒストリアからそれを聞いていた。
「信じられないと思われるのも仕方ありませんが、これは確かな情報です。これについて、ケンレスティン魔法師長より説明をさせていただきます」
ケンレスティンが立ち上がり、丁寧に一礼してから説明を始めた。
「皆さまは、魔獣がこの世界の魔素の調整に、一役買っているという定説があるのはご存知でしょうか」
そう切り出したが、貴族達は首を傾げている。定説とは言っているが、それは研究者達の中では当たり前になったものでしかなかったようだ。どれほど研究者達が説明しても、冒険者達もほど実感はないだろう。それをケンレスティンは、少し残念に思う。
「魔獣が……必要な存在だとでも……」
「そんなことがあるのか?」
「一体、どうゆうことだ……」
貴族達がコソコソと話し合う中、ケンレスティンは構わず続けた。
「魔獣や魔物にとって、魔素は必要不可欠なものです。だからこそ、過剰になっても希薄になっても彼らには問題となります。魔素は我々人にもなくては困るもの。魔素が希薄になった場合、魔獣達はその数を減らします。これにより、強い個体だけが生き残ります」
これが後にキングやクイーンになる可能性の高い個体だ。
「魔獣が減ったことで、今度は魔素が消費されず、過剰になってしまう。ここで、魔獣達は繁殖期に入り、その数を増やします。過剰になった分を消費しようとするのです」
過剰な魔素は危険を及ぼすと分かっているため、魔獣達は早急に仲間を増やすのだ。
「魔素が過剰になり過ぎると、淀みが出来ます。これが魔素溜まりです。魔素溜まりは魔獣達の自我をなくさせます。これを抑えるため、残っていた強い個体が更に魔素によって力を増強し、ゴブリンキングなどの王級の個体となるのです」
減り出した時点で、繁殖期の兆候として見られる。この間が二年ほどだ。研究者達は冒険者達に情報を回して警戒を促す。貴族には言った所で大した対策を取ってはくれないとわかっているから、この定説は貴族には認識が薄かったようだ。
「ここで、魔素はどうやって増えるのかが疑問に思われると思います。そもそも、魔素は常に一定にこの世界に流れ込む仕組みになっています。そのバランスを崩しているのは我々人です」
これに、貴族達はざわつく。だが、ケンレスティンは構わず続ける。
「本来の魔素の調整は、迷宮によってなされるというのが新しく解明されました。迷宮で消費されるべき魔素が消費出来ず、使い切れていない分が、外に流れ出しているのです」
それは、リンディエール、ヒストリア、ファシードによって再調査し、過去の記録などをまとめて上げられた『魔素と迷宮の関係性について』の研究結果だ。
「我々人族は、衰退しているのです。迷宮へ挑戦する者も、ここ数年の記録を見ても、少なくなりました」
これに、貴族達は堪らず声を上げた。
「それは、冒険者達の責任だろう!」
「そうだ! 冒険者が怠けているのだ!」
「我々は関係ないではないですか」
こんな大人達の言葉を聞いて、リンディエールやヒストリアから話を先に聞いていたフィリクスとスレインは鼻で笑う。
「リンの予想した通りになったね」
「本当に。みっともない奴らだ」
近くに居る貴族がこれを聞いて睨んでくる。
「子どもが何をっ……」
「黙って聞いた方がいいですよ」
「他人事じゃなくなるからね」
「っ……なにを訳の分からないことを……っ」
その貴族には目を向けず、二人はケンレスティンを見ていた。続けてくださいと頷いて見せれば、ケンレスティンは少し微笑んだように見えた。
「元々、迷宮の管理を買って出た者たちが、やがて国を創り、貴族となったのです。関係ないはずがないでしょう」
「「「「「っ……」」」」」
思わぬケンレスティンの言葉に、貴族達は口を閉じた。
静かになったところで、ケンレスティンの声はよく響いた。
「迷宮を任された貴族達は、国の平定と共に、力を磨きました。ですが、人族には限界があります。魔法の素質も他の種族に比べればないにも等しい。そこで、異種族との婚姻を進めました。これは記録にも残されています」
「「「「「っ!!」」」」」
新たなどよめきが起きる。だが、長くは続かなかった。あまりにも衝撃的だったのだろう。
「それをしなければ、この大陸の平和は守れなかった。千年前はまだ、迷宮での活動も活発だったそうです。それでも『災禍の大氾濫』と呼ぶほどの結果になりました。今回四年後に予測される『大氾濫』は、その時の比ではないのではないかと、言われております」
まだ魔素の循環が上手くいっていた。繁殖期も、循環が上手くいっていれば、大きな混乱にならず、緩やかになるらしい。それなのに、聖女、勇者の召喚によって引き起こされた『大氾濫』の大きさに『災禍』と付けた。
今回はそもそもの循環が上手く行っていないのだ。もっと酷いことになるのは目に見えていた。
ここで、聖皇国の召喚術によって引き起こされるのだということを口にしないのは、人同士で諍いを起こしている余裕はないからだ。だから、それについての真実を話すのは、これから起きる『大氾濫』を乗り切ってからだと、各国の代表は決断した。
「後四年……四年で、少しでも戦えるよう準備をお願いしたい。魔法についての才も、異種族の血が薄れたとはいえ、貴族の方が一般より上でしょう。それを皆様も誇っていたはず。兵達だけでなく、冒険者も援助し、備えていかねばなりません」
「「「「「……」」」」」
ケンレスティンは頭を下げると席に座ってしまった。そして、貴族達が反対の声を上げる前にと、ブラムレース王が口を開いた。
「聞いての通りだ。いざという時に、門を閉ざすことは許さん。それは恥と思え。先頭に立ち、この事態に立ち向かうのは、我々でなくてはなはない。もちろん、命を無駄にしろと言っているわけではない。本当に先頭に立てとは言わん。向かぬ奴は居るだろうからな。だが、それぞれの領地で指揮は執れ。対応策は各々考えてもらう」
息を呑む貴族達を見回した後、ブラムレース王はクイントへ頷きを向ける。それを受けてクイントが一歩前に出る。
「今回の事は、女子どもを他国へ避難させるというわけにもいきません。『大氾濫』は、この大陸で起きるのです。逃げる場所はありません。安全な場所を自分たちで創り上げるしかない。誰かに押し付けることもできないのです。きちんと向き合っていただきたい」
「「「「「っ……」」」」」
逃げることしか知らない者もいるのだ。貴族だからこそ、逃げてきた者がいる。だが、今回はそうはいかない。誰かのせいにするわけにもいかないのだ。貴族として、正しい行いが求められる。
地位がどうの、気に入らないからどうのと、自尊心を満足させるための、くだらない争いをしている暇はないのだと、ようやくゆっくりと貴族達は認識していった。
「この後、午後三時より、名の知れた冒険者や商人、ご子息達も交えた交流会が予定されております。その場でもよく話し合いをされると良いでしょう。二ヶ月後、それぞれ対策についての報告書を一度上げていただきます。期日に遅れた場合、取り立てに上がります。手間を取らせないようにお願いしますね?」
「「「「「……はい……」」」」」
クイントの取り立て発言に、多くの貴族達は身震いしていた。
「では、会議を終了いたします」
そう言われて、すぐに動き出そうとする者はいなかった。だが、フィリクス達は例外だ。
「さてと、父上、行きましょう。リンが待ってますよ」
「あ、ああ。そうだな。リフス卿もどうです? リンが軽く一緒に食事でもと言っていたのですが」
「っ、ご一緒させていただきたい」
「では……スレイン君も行こう。弟君はリンと一緒のはずだ」
「やはりですか……朝、レングの機嫌が良かったので、そうではないかと思いました。ご一緒します」
他の貴族達に声をかけられる前にと、いそいそと部屋を出た。
「はあ……レング……また抜け駆けか……」
「フィル……大丈夫。きっとレングは父上の嫌味を受けることになるからね」
「……なるほど。えっ、もしかして、宰相様も……」
「来ると思うよ? それこそ、抜け駆けしたくて堪らないんだから」
「くっ……ライバルが多すぎるっ……」
本気で悔しそうにするフィリクスに、相手をしているスレインだけでなく、父のディースリムも目を泳がせる。
因みに、意味が分からないながらも、ベンディの息子のケルディアもついて来ている。
「……フィル、君、兄って立場をもう少し上手く使いなよ……」
「血の繋がり如きじゃ、リア様に勝てないじゃないか」
「……うん……そうだね……」
勝てっこないよとは誰も言えなかった。
そして、用意されていた部屋に着いた一同は、先に来て当然のようにリンディエールとお茶をしていたブラムレース王や王子達、ケンレスティンやクイントに、苦笑いを浮かべることになるのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
一週空きます。
よろしくお願いします◎
大繁殖期でさえ、正確な予測が立たなかったのだ。四年後にと聞いても、本当かと疑いたくなるのも分かるだろう。
その上、今度予測されているのは、伝説の千年前に起きたと言われている『災禍の大厄災』だ。正確な記録かさえ定かではない。その時に生きていた人々の感覚で記録されたことなのだ。実際はそれほど大した事なかったかもしれないと思うのも仕方がない。
正確な被害などの数字が出ているわけでもないのだ。ただの大袈裟な言い伝えだろうと思われていた。
なぜ起きるのかというメカニズムも知られていないのだから、実感など持てないだろう。
しかし、クイントやブラムレース王は、リンディエールやヒストリアからそれを聞いていた。
「信じられないと思われるのも仕方ありませんが、これは確かな情報です。これについて、ケンレスティン魔法師長より説明をさせていただきます」
ケンレスティンが立ち上がり、丁寧に一礼してから説明を始めた。
「皆さまは、魔獣がこの世界の魔素の調整に、一役買っているという定説があるのはご存知でしょうか」
そう切り出したが、貴族達は首を傾げている。定説とは言っているが、それは研究者達の中では当たり前になったものでしかなかったようだ。どれほど研究者達が説明しても、冒険者達もほど実感はないだろう。それをケンレスティンは、少し残念に思う。
「魔獣が……必要な存在だとでも……」
「そんなことがあるのか?」
「一体、どうゆうことだ……」
貴族達がコソコソと話し合う中、ケンレスティンは構わず続けた。
「魔獣や魔物にとって、魔素は必要不可欠なものです。だからこそ、過剰になっても希薄になっても彼らには問題となります。魔素は我々人にもなくては困るもの。魔素が希薄になった場合、魔獣達はその数を減らします。これにより、強い個体だけが生き残ります」
これが後にキングやクイーンになる可能性の高い個体だ。
「魔獣が減ったことで、今度は魔素が消費されず、過剰になってしまう。ここで、魔獣達は繁殖期に入り、その数を増やします。過剰になった分を消費しようとするのです」
過剰な魔素は危険を及ぼすと分かっているため、魔獣達は早急に仲間を増やすのだ。
「魔素が過剰になり過ぎると、淀みが出来ます。これが魔素溜まりです。魔素溜まりは魔獣達の自我をなくさせます。これを抑えるため、残っていた強い個体が更に魔素によって力を増強し、ゴブリンキングなどの王級の個体となるのです」
減り出した時点で、繁殖期の兆候として見られる。この間が二年ほどだ。研究者達は冒険者達に情報を回して警戒を促す。貴族には言った所で大した対策を取ってはくれないとわかっているから、この定説は貴族には認識が薄かったようだ。
「ここで、魔素はどうやって増えるのかが疑問に思われると思います。そもそも、魔素は常に一定にこの世界に流れ込む仕組みになっています。そのバランスを崩しているのは我々人です」
これに、貴族達はざわつく。だが、ケンレスティンは構わず続ける。
「本来の魔素の調整は、迷宮によってなされるというのが新しく解明されました。迷宮で消費されるべき魔素が消費出来ず、使い切れていない分が、外に流れ出しているのです」
それは、リンディエール、ヒストリア、ファシードによって再調査し、過去の記録などをまとめて上げられた『魔素と迷宮の関係性について』の研究結果だ。
「我々人族は、衰退しているのです。迷宮へ挑戦する者も、ここ数年の記録を見ても、少なくなりました」
これに、貴族達は堪らず声を上げた。
「それは、冒険者達の責任だろう!」
「そうだ! 冒険者が怠けているのだ!」
「我々は関係ないではないですか」
こんな大人達の言葉を聞いて、リンディエールやヒストリアから話を先に聞いていたフィリクスとスレインは鼻で笑う。
「リンの予想した通りになったね」
「本当に。みっともない奴らだ」
近くに居る貴族がこれを聞いて睨んでくる。
「子どもが何をっ……」
「黙って聞いた方がいいですよ」
「他人事じゃなくなるからね」
「っ……なにを訳の分からないことを……っ」
その貴族には目を向けず、二人はケンレスティンを見ていた。続けてくださいと頷いて見せれば、ケンレスティンは少し微笑んだように見えた。
「元々、迷宮の管理を買って出た者たちが、やがて国を創り、貴族となったのです。関係ないはずがないでしょう」
「「「「「っ……」」」」」
思わぬケンレスティンの言葉に、貴族達は口を閉じた。
静かになったところで、ケンレスティンの声はよく響いた。
「迷宮を任された貴族達は、国の平定と共に、力を磨きました。ですが、人族には限界があります。魔法の素質も他の種族に比べればないにも等しい。そこで、異種族との婚姻を進めました。これは記録にも残されています」
「「「「「っ!!」」」」」
新たなどよめきが起きる。だが、長くは続かなかった。あまりにも衝撃的だったのだろう。
「それをしなければ、この大陸の平和は守れなかった。千年前はまだ、迷宮での活動も活発だったそうです。それでも『災禍の大氾濫』と呼ぶほどの結果になりました。今回四年後に予測される『大氾濫』は、その時の比ではないのではないかと、言われております」
まだ魔素の循環が上手くいっていた。繁殖期も、循環が上手くいっていれば、大きな混乱にならず、緩やかになるらしい。それなのに、聖女、勇者の召喚によって引き起こされた『大氾濫』の大きさに『災禍』と付けた。
今回はそもそもの循環が上手く行っていないのだ。もっと酷いことになるのは目に見えていた。
ここで、聖皇国の召喚術によって引き起こされるのだということを口にしないのは、人同士で諍いを起こしている余裕はないからだ。だから、それについての真実を話すのは、これから起きる『大氾濫』を乗り切ってからだと、各国の代表は決断した。
「後四年……四年で、少しでも戦えるよう準備をお願いしたい。魔法についての才も、異種族の血が薄れたとはいえ、貴族の方が一般より上でしょう。それを皆様も誇っていたはず。兵達だけでなく、冒険者も援助し、備えていかねばなりません」
「「「「「……」」」」」
ケンレスティンは頭を下げると席に座ってしまった。そして、貴族達が反対の声を上げる前にと、ブラムレース王が口を開いた。
「聞いての通りだ。いざという時に、門を閉ざすことは許さん。それは恥と思え。先頭に立ち、この事態に立ち向かうのは、我々でなくてはなはない。もちろん、命を無駄にしろと言っているわけではない。本当に先頭に立てとは言わん。向かぬ奴は居るだろうからな。だが、それぞれの領地で指揮は執れ。対応策は各々考えてもらう」
息を呑む貴族達を見回した後、ブラムレース王はクイントへ頷きを向ける。それを受けてクイントが一歩前に出る。
「今回の事は、女子どもを他国へ避難させるというわけにもいきません。『大氾濫』は、この大陸で起きるのです。逃げる場所はありません。安全な場所を自分たちで創り上げるしかない。誰かに押し付けることもできないのです。きちんと向き合っていただきたい」
「「「「「っ……」」」」」
逃げることしか知らない者もいるのだ。貴族だからこそ、逃げてきた者がいる。だが、今回はそうはいかない。誰かのせいにするわけにもいかないのだ。貴族として、正しい行いが求められる。
地位がどうの、気に入らないからどうのと、自尊心を満足させるための、くだらない争いをしている暇はないのだと、ようやくゆっくりと貴族達は認識していった。
「この後、午後三時より、名の知れた冒険者や商人、ご子息達も交えた交流会が予定されております。その場でもよく話し合いをされると良いでしょう。二ヶ月後、それぞれ対策についての報告書を一度上げていただきます。期日に遅れた場合、取り立てに上がります。手間を取らせないようにお願いしますね?」
「「「「「……はい……」」」」」
クイントの取り立て発言に、多くの貴族達は身震いしていた。
「では、会議を終了いたします」
そう言われて、すぐに動き出そうとする者はいなかった。だが、フィリクス達は例外だ。
「さてと、父上、行きましょう。リンが待ってますよ」
「あ、ああ。そうだな。リフス卿もどうです? リンが軽く一緒に食事でもと言っていたのですが」
「っ、ご一緒させていただきたい」
「では……スレイン君も行こう。弟君はリンと一緒のはずだ」
「やはりですか……朝、レングの機嫌が良かったので、そうではないかと思いました。ご一緒します」
他の貴族達に声をかけられる前にと、いそいそと部屋を出た。
「はあ……レング……また抜け駆けか……」
「フィル……大丈夫。きっとレングは父上の嫌味を受けることになるからね」
「……なるほど。えっ、もしかして、宰相様も……」
「来ると思うよ? それこそ、抜け駆けしたくて堪らないんだから」
「くっ……ライバルが多すぎるっ……」
本気で悔しそうにするフィリクスに、相手をしているスレインだけでなく、父のディースリムも目を泳がせる。
因みに、意味が分からないながらも、ベンディの息子のケルディアもついて来ている。
「……フィル、君、兄って立場をもう少し上手く使いなよ……」
「血の繋がり如きじゃ、リア様に勝てないじゃないか」
「……うん……そうだね……」
勝てっこないよとは誰も言えなかった。
そして、用意されていた部屋に着いた一同は、先に来て当然のようにリンディエールとお茶をしていたブラムレース王や王子達、ケンレスティンやクイントに、苦笑いを浮かべることになるのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
一週空きます。
よろしくお願いします◎
331
あなたにおすすめの小説
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
私だけが愛して1度も笑ったことの無い夫が、死んだはずの息子を連れてもどってきた
まつめ
恋愛
夫はただの一度も私に笑いかけたことは無く、穏やかに夫婦の時間をもったこともない。魔法騎士団の、騎士団長を務める彼は、23年間の結婚生活のほとんどを戦地で過ごしている。22歳の息子の戦死の知らせが届く。けれど夫は元気な息子を連れて私の元に戻って来てくれた。
『魔力ゼロの欠陥品』と蔑まれた伯爵令嬢、卒業パーティーで婚約破棄された瞬間に古代魔法が覚醒する ~虐げられ続けた三年間、倍返しでは足りない~
スカッと文庫
恋愛
「貴様のような無能、我が国の王妃には相応しくない。婚約を破棄し、学園から追放する!」
王立魔道学園の卒業パーティー。きらびやかなシャンデリアの下、王太子エドワードの声が冷酷に響いた。彼の隣には、愛くるしい表情で私を嵌めた男爵令嬢、ミナが勝ち誇ったように寄り添っている。
伯爵令嬢のリリアーヌは、入学以来三年間、「魔力ゼロの欠陥品」として学園中の嘲笑を浴び続けてきた。
婚約者であるエドワードからは一度も顧みられず、同級生からはゴミのように扱われ、ミナの自作自演による「いじめ」の濡れ衣まで着せられ……。
それでも、父との「力を隠せ」という約束を守るため、泥を啜るような屈辱に耐え抜いてきた。
――だが、国からも学園からも捨てられた今、もうその約束を守る必要はない。
「さようなら、皆様。……私が消えた後、この国がどうなろうと知ったことではありませんわ」
リリアーヌが身につけていた「魔力封印の首飾り」を自ら引き千切った瞬間、会場は漆黒の魔力に包まれた。
彼女は無能などではない。失われた「古代魔法」をその身に宿す、真の魔道の主だったのだ。
絶望する王太子たちを余目に、隣国の伝説の魔術師アルベルトに拾われたリリアーヌ。
彼女の、残酷で、甘美な復讐劇が今、幕を開ける――。
もうすぐ帰って来る勇者様と私の結婚式が3日後ですが、プロポーズされていないといくら言っても誰も信じてくれません
まつめ
恋愛
3日後に村をあげての盛大な結婚式がある。それはもうすぐやって来る勇者様と自分の結婚式。けれど勇者様は王都の聖女様と結婚すると決まっている。私は聖女様の代わりに癒し手として勇者様を治療してきた、だから見事魔王を打ち破って帰って来た時、村人達は私が本物の聖女だと勘違い。私がいくら否定しても誰も聞いてはくれない。王様との謁見を終えてもうすぐ勇者様が村に帰って来る。私は一度も好きだと言われてないし、ましてや結婚しようとプロポーズも受けていない。村人達はお祭り騒ぎで結婚式の準備は加速していく。どうしようと困っているのに、心の奥底で「もしかしたら……」と大好きな勇者様が自分を選んでくれる未来を淡く期待して流されてしまう私なのだった。どうしよう……でもひょっとして私と結婚してくれる?
「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。
しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。
「その気になれない」と婚約破棄したあなたの、話を聞く必要がありますか?
さんけい
恋愛
国境を守るために結ばれた婚約を、侯爵家の令息は「その気になれない」という身勝手な理由で壊した。しかも婿入りする立場でありながら、愛人を認めろとまで言い出して――。
侮られ、傷つきながらも、伯爵家の跡取り娘エーディアは立ち止まらない。父とともに次の手を打ち、地に足のついた堅実な男ユリウスと出会い、領地と未来を少しずつ立て直していく。
一方、婚約を軽んじた元婚約者は、家にも王都にも見限られ、じわじわと立場を失っていく。
これは、誰かに苦しみを背負わせようとした男が自滅し、自分の足で立つ女が静かに幸福をつかむ、国境領ざまあ婚約破棄譚。
全44話。予約投稿済みです。
追放された地味令嬢、実は王国唯一の“魔力翻訳者”でした 〜役立たずと言われましたが、もう契約は終了です〜
あめとおと
恋愛
王太子から「魔法が何も起こらない役立たず」と断罪され、婚約破棄された伯爵令嬢リリア。
追放された彼女の能力は――
魔法の“意味”を読み解き、術式そのものを理解する力《魔力翻訳》。
辺境の魔導研究所でその才能を見出された彼女は、
三百年解読不能だった古代魔法を次々と再生させていく。
一方、彼女を失った王都では魔法事故が連鎖。
国家結界すら崩壊寸前に――。
「戻ってきてほしい」
そう告げられても、もう遅い。
私を必要としてくれる場所は、
すでに別にあるのだから。
これは、役立たずと呼ばれた令嬢が
本当の居場所と理解者を見つける物語。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる