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第10章
4.
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タクシーに乗り教会までクレイズを送ってくれたゲイナーは、その足で病院に行き、それから来ると言って去った。
大遅刻だ。そう思いながら教会の控室へと駆け込み、慌てて純白のウェディングドレスに着替えているクレイズの元へ、タキシードを着たドーズがやって来た。怒っているようだ。
それもその筈で、1時間の遅刻だった。
「遅れてすまないな」
鏡で全身を映しながらそう言うと、ドーズがその後ろに立ち、背中から抱きしめてきた。
「来ないかと思った」
そう耳元に囁いたドーズの声は切実で、クレイズは申し訳ない気持ちになる。だが、そんな感情を悟られまいと、ドーズを振り返った。
「どうだ?似合うだろ」
そうおどけて言うと、ドーズは眩しそうに目を細め何度も頷いて見せた。
「あぁ、綺麗だ」
そんなドーズを見遣りながら、クレイズは窓の外を眺めた。
ドーズは遅刻した理由を聞かなかったが、窓に映るその顔は、ただ切なそうだった。クレイズも理由を話さなかった。まだ、話さなくていい。そんな気がしたからだった。
「皆様がお待ちです」
ロゼが部屋へ入って来るなりそう言うと、ドーズはクレイズの方へ手を差し出した。
「さぁ、行こう」
その手をそっと握り返し、クレイズはドーズと控室を出た。
木目の大きな扉を開き、1歩を踏み出すと、割れんばかりの拍手が身を包んだ。誰もが満面の笑みを浮かべていて、祝福の言葉を叫んでいた。
そこにゲイナーの姿は勿論なくて、クレイズは笑いながら赤い絨毯の上をドーズの父親と並んで歩いた。
絨毯の終わりには祭壇があり、その前には初老の神父とドーズが立っていた。
お決まりの聖書の文句を読み上げると、厳粛かつ柔らかな微笑みを見せた神父は2人を見遣った。
「クレイズ、汝は新郎マイク・ドーズを、病める時も富める時も愛し、敬い、支え合う事を誓いますか?」
その言葉が静まり返った教会内に響くと、クレイズは戸惑った。
ドラマみたいに、神父がゲイナーな訳でも、扉が勢いよく開き、ゲイナーがクレイズを攫いに来る訳もない。ただ、淡々と進む挙式が最後を迎えようとしているだけだった。
何かを期待しなかった訳じゃない。期待していなかった方がむしろ強かったクレイズの内心は、頷く事を強要していた。
「ち……誓ってやる」
漸く出した言葉に、ドーズが勝ち誇った笑みを浮かべると、神父からの同じ問いにドーズは強く頷いた。
「はい。誓います」
そう言ってドーズはクレイズを見つめてきた。クレイズもまたそんなドーズを見上げ、互いの視線がぶつかると、神父は穏やかな言葉で最後の文句を言った。
「誓いの口づけを……」
その言葉にドーズは口元を僅かに緩ませると、クレイズのベールをそっとをたくし上げた。
「これで夫婦だ」
そう言うと、ドーズはクレイズに長い口づけをした。
カルロスに拉致されたと言う報告は、明日にしよう。
そう決めたゲイナーは、帰宅するとテーブルの上に置かれているメモを読みながら慌てて着替えた。
マーガレットとケイトは先に出たらしい。それもそうだ。もう予定時刻より1時間以上も過ぎている。早く行かないと間に合わない。ゲイナーはネクタイを結ぶ時間も惜しく、中途半端に着替えたまま待たせたままのタクシーに乗り込んだ。行き先を早口に告げると、運転手はバックミラー越しにゲイナーを見てきた。
「次は教会ですか?本部長もお忙しいですね」
「いやぁ、はは。そうだね」
笑う運転手につられ、ゲイナーも苦笑する。窓にうっすらと映る自分を見ながら、必死にネクタイを巻いた。もう忘れ物はない筈だ。
少し乱れている髪を撫でつけ、眼鏡を外してハンカチで拭いた。拭きながら、今頃はもうあの真っ赤な絨毯の上を、純白のドレスで歩いたのだろうか、と思った。見られなくて残念だ。そうも思ったが、まだ式がやっているのなら、違うドレスを見られるかも知れない。そちらに期待しよう。そんな事を考えていると、運転手が再度声をかけてきた。タクシーは信号待ちをしている。
「そう言えば今日、あのドーズさんとこの息子さん、ご結婚式をなさるそうですね」
タクシーが動き出し、ゲイナーは微笑んだ。
「そうなんだ。その式に呼ばれていたんだが、遅刻をしてしまってね」
「そうなんですか?遅刻はまずいですが、噂では、奥さんになる女性が相当な美人らしいじゃないですか。本部長、私の代わりによくよく見てやって下さいよ」
そう言いながらハンドルを左へ回し、タクシーは停車した。ゲイナーは礼と代金を払ってタクシーから下りると、駆け足で教会へと向かった。途中何人かの招待客に会い挨拶を交わすところによると、どうやら今は教会横に建てられた会場で食事をしているらしい。ゲイナーはそちらへ向かった。
教会とは全く違う、ケーキの箱に似た白い建物は四角く、扉はチョコレート色をしていた。その扉を潜り、草をイメージしたような絨毯を歩くと、すぐにまたチョコレート色をした扉が見えてきた。その前にも何人かの招待客が雑談を楽しんでいる。
あの扉の向こうで食事をしているのだろう。ゲイナーはそっと扉を潜り、会場内を見渡した。5人がけの丸いテーブルが30席程あり、皆が食事を楽しんでいる。ハリスや他の知った顔も見られ、その中に家族を見つけた。マーガレットは笑顔を見せながらワインを飲んでいる。そちらに歩み寄り、ゲイナーは漸く落ち着いた。
「いやぁ、すまない」
「アナタ、どうしたの?こんなに遅れて」
マーガレットは目を丸くしながらそう尋ねてきた。ゲイナーはそれに苦笑すると、2人に挨拶を、と言ってワインを片手に持ち席を立った。
会場の奥に2人は並んで座っている。クレイズはバラ色をした真紅のドレスを着ていた。手に持っているこのワインの色と言ってもいい。
とても美しい。ゲイナーはそう思った。だがもう、クレイズはドーズの妻になった。正式に。
「クレイズ、ドーズ、遅れて申し訳ない」
そう声をかけると、2人が揃って顔を上げた。
「来ないかと思った」
ドーズがそう言うと、ゲイナーは苦笑いを浮かべ手に持っていたワイングラスを軽く上げた。
「本当に、おめでとう」
「ありがとう、ゲイナー」
クレイズと見つめ合っていると、ドーズがその間に手を割り込ませてきて、軽く睨んできた。
「僕の妻だ」
「あぁ、君のお嫁さんだ」
そう言ってゲイナーは2人から放れると、そのまま扉から会場の外へ出た。
廊下にはまだ何人もいる。その1番奥に灰皿を見つけたゲイナーは、そちらへ歩いた。
ワイングラスを横にある出窓に置き、懐からタバコを1本取り出して火をつける。ゆっくりと煙りを吸い込むと、指先が冷たくなるような感覚がした。
「煙草を吸うのか、知らなかったぞ」
そう声をかけられゲイナーが顔を上げると、クレイズが側へ歩いて来る。ゲイナーは灰皿で煙草を消すと、クレイズに微笑んだ。
「たまに吸うぐらいだからな」
そう言ってクレイズを見つめ、ゲイナーはその視線をドレスへ落とした。その視線に気付いたのか、クレイズはゲイナーの前に立つと子供のように笑って見せた。
「どうだ?このドレスは。似合ってるか?」
そう言ってクレイズがゲイナーの腰に腕を回すと、ゲイナーもクレイズの肩に手を置いた。
「あぁ、凄く似合ってる。とても綺麗だ」
目を細めながらそう言った。その言葉は本心だ。悔しいぐらいに綺麗で、切ない。
「ゲイナーに見せたくて、選んだドレスだ」
「そうなのか?それは、ありがとう」
そう言って微笑んだゲイナーはそっとクレイズを抱き寄せた。廊下にいる人達に感づかれないように、クレイズを隠すように体を捻ると、クレイズが背伸びをした。ゲイナーも顔を寄せ、そっと唇を重ね合わせる。
いけないと分かっていても、そうしたかった。背伸びをしたクレイズは、それに気付いたのだろうか?
「おめでとう」
ゆっくりと唇が放れて行く途中ゲイナーは囁いた。
「ありがとう」
視線を絡めたままクレイズがそう答えると、ゲイナーは照れ隠しに頭を掻いた。
「じゃあ、そろそろ戻らないとドーズに叱られてしまう」
そう言うと、クレイズはゲイナーに背中を向けて会場へと戻った。その背中を見つめながら、ゲイナーは再びタバコに火をつけた。
まだ、あの会場には戻りたくない。もう少しだけ、この幸福と悲しみに浸っていたかった。
大遅刻だ。そう思いながら教会の控室へと駆け込み、慌てて純白のウェディングドレスに着替えているクレイズの元へ、タキシードを着たドーズがやって来た。怒っているようだ。
それもその筈で、1時間の遅刻だった。
「遅れてすまないな」
鏡で全身を映しながらそう言うと、ドーズがその後ろに立ち、背中から抱きしめてきた。
「来ないかと思った」
そう耳元に囁いたドーズの声は切実で、クレイズは申し訳ない気持ちになる。だが、そんな感情を悟られまいと、ドーズを振り返った。
「どうだ?似合うだろ」
そうおどけて言うと、ドーズは眩しそうに目を細め何度も頷いて見せた。
「あぁ、綺麗だ」
そんなドーズを見遣りながら、クレイズは窓の外を眺めた。
ドーズは遅刻した理由を聞かなかったが、窓に映るその顔は、ただ切なそうだった。クレイズも理由を話さなかった。まだ、話さなくていい。そんな気がしたからだった。
「皆様がお待ちです」
ロゼが部屋へ入って来るなりそう言うと、ドーズはクレイズの方へ手を差し出した。
「さぁ、行こう」
その手をそっと握り返し、クレイズはドーズと控室を出た。
木目の大きな扉を開き、1歩を踏み出すと、割れんばかりの拍手が身を包んだ。誰もが満面の笑みを浮かべていて、祝福の言葉を叫んでいた。
そこにゲイナーの姿は勿論なくて、クレイズは笑いながら赤い絨毯の上をドーズの父親と並んで歩いた。
絨毯の終わりには祭壇があり、その前には初老の神父とドーズが立っていた。
お決まりの聖書の文句を読み上げると、厳粛かつ柔らかな微笑みを見せた神父は2人を見遣った。
「クレイズ、汝は新郎マイク・ドーズを、病める時も富める時も愛し、敬い、支え合う事を誓いますか?」
その言葉が静まり返った教会内に響くと、クレイズは戸惑った。
ドラマみたいに、神父がゲイナーな訳でも、扉が勢いよく開き、ゲイナーがクレイズを攫いに来る訳もない。ただ、淡々と進む挙式が最後を迎えようとしているだけだった。
何かを期待しなかった訳じゃない。期待していなかった方がむしろ強かったクレイズの内心は、頷く事を強要していた。
「ち……誓ってやる」
漸く出した言葉に、ドーズが勝ち誇った笑みを浮かべると、神父からの同じ問いにドーズは強く頷いた。
「はい。誓います」
そう言ってドーズはクレイズを見つめてきた。クレイズもまたそんなドーズを見上げ、互いの視線がぶつかると、神父は穏やかな言葉で最後の文句を言った。
「誓いの口づけを……」
その言葉にドーズは口元を僅かに緩ませると、クレイズのベールをそっとをたくし上げた。
「これで夫婦だ」
そう言うと、ドーズはクレイズに長い口づけをした。
カルロスに拉致されたと言う報告は、明日にしよう。
そう決めたゲイナーは、帰宅するとテーブルの上に置かれているメモを読みながら慌てて着替えた。
マーガレットとケイトは先に出たらしい。それもそうだ。もう予定時刻より1時間以上も過ぎている。早く行かないと間に合わない。ゲイナーはネクタイを結ぶ時間も惜しく、中途半端に着替えたまま待たせたままのタクシーに乗り込んだ。行き先を早口に告げると、運転手はバックミラー越しにゲイナーを見てきた。
「次は教会ですか?本部長もお忙しいですね」
「いやぁ、はは。そうだね」
笑う運転手につられ、ゲイナーも苦笑する。窓にうっすらと映る自分を見ながら、必死にネクタイを巻いた。もう忘れ物はない筈だ。
少し乱れている髪を撫でつけ、眼鏡を外してハンカチで拭いた。拭きながら、今頃はもうあの真っ赤な絨毯の上を、純白のドレスで歩いたのだろうか、と思った。見られなくて残念だ。そうも思ったが、まだ式がやっているのなら、違うドレスを見られるかも知れない。そちらに期待しよう。そんな事を考えていると、運転手が再度声をかけてきた。タクシーは信号待ちをしている。
「そう言えば今日、あのドーズさんとこの息子さん、ご結婚式をなさるそうですね」
タクシーが動き出し、ゲイナーは微笑んだ。
「そうなんだ。その式に呼ばれていたんだが、遅刻をしてしまってね」
「そうなんですか?遅刻はまずいですが、噂では、奥さんになる女性が相当な美人らしいじゃないですか。本部長、私の代わりによくよく見てやって下さいよ」
そう言いながらハンドルを左へ回し、タクシーは停車した。ゲイナーは礼と代金を払ってタクシーから下りると、駆け足で教会へと向かった。途中何人かの招待客に会い挨拶を交わすところによると、どうやら今は教会横に建てられた会場で食事をしているらしい。ゲイナーはそちらへ向かった。
教会とは全く違う、ケーキの箱に似た白い建物は四角く、扉はチョコレート色をしていた。その扉を潜り、草をイメージしたような絨毯を歩くと、すぐにまたチョコレート色をした扉が見えてきた。その前にも何人かの招待客が雑談を楽しんでいる。
あの扉の向こうで食事をしているのだろう。ゲイナーはそっと扉を潜り、会場内を見渡した。5人がけの丸いテーブルが30席程あり、皆が食事を楽しんでいる。ハリスや他の知った顔も見られ、その中に家族を見つけた。マーガレットは笑顔を見せながらワインを飲んでいる。そちらに歩み寄り、ゲイナーは漸く落ち着いた。
「いやぁ、すまない」
「アナタ、どうしたの?こんなに遅れて」
マーガレットは目を丸くしながらそう尋ねてきた。ゲイナーはそれに苦笑すると、2人に挨拶を、と言ってワインを片手に持ち席を立った。
会場の奥に2人は並んで座っている。クレイズはバラ色をした真紅のドレスを着ていた。手に持っているこのワインの色と言ってもいい。
とても美しい。ゲイナーはそう思った。だがもう、クレイズはドーズの妻になった。正式に。
「クレイズ、ドーズ、遅れて申し訳ない」
そう声をかけると、2人が揃って顔を上げた。
「来ないかと思った」
ドーズがそう言うと、ゲイナーは苦笑いを浮かべ手に持っていたワイングラスを軽く上げた。
「本当に、おめでとう」
「ありがとう、ゲイナー」
クレイズと見つめ合っていると、ドーズがその間に手を割り込ませてきて、軽く睨んできた。
「僕の妻だ」
「あぁ、君のお嫁さんだ」
そう言ってゲイナーは2人から放れると、そのまま扉から会場の外へ出た。
廊下にはまだ何人もいる。その1番奥に灰皿を見つけたゲイナーは、そちらへ歩いた。
ワイングラスを横にある出窓に置き、懐からタバコを1本取り出して火をつける。ゆっくりと煙りを吸い込むと、指先が冷たくなるような感覚がした。
「煙草を吸うのか、知らなかったぞ」
そう声をかけられゲイナーが顔を上げると、クレイズが側へ歩いて来る。ゲイナーは灰皿で煙草を消すと、クレイズに微笑んだ。
「たまに吸うぐらいだからな」
そう言ってクレイズを見つめ、ゲイナーはその視線をドレスへ落とした。その視線に気付いたのか、クレイズはゲイナーの前に立つと子供のように笑って見せた。
「どうだ?このドレスは。似合ってるか?」
そう言ってクレイズがゲイナーの腰に腕を回すと、ゲイナーもクレイズの肩に手を置いた。
「あぁ、凄く似合ってる。とても綺麗だ」
目を細めながらそう言った。その言葉は本心だ。悔しいぐらいに綺麗で、切ない。
「ゲイナーに見せたくて、選んだドレスだ」
「そうなのか?それは、ありがとう」
そう言って微笑んだゲイナーはそっとクレイズを抱き寄せた。廊下にいる人達に感づかれないように、クレイズを隠すように体を捻ると、クレイズが背伸びをした。ゲイナーも顔を寄せ、そっと唇を重ね合わせる。
いけないと分かっていても、そうしたかった。背伸びをしたクレイズは、それに気付いたのだろうか?
「おめでとう」
ゆっくりと唇が放れて行く途中ゲイナーは囁いた。
「ありがとう」
視線を絡めたままクレイズがそう答えると、ゲイナーは照れ隠しに頭を掻いた。
「じゃあ、そろそろ戻らないとドーズに叱られてしまう」
そう言うと、クレイズはゲイナーに背中を向けて会場へと戻った。その背中を見つめながら、ゲイナーは再びタバコに火をつけた。
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