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爆破事件から3日後、破片を回収し、調査した警察から、残骸が研究所に戻ってきた。
木っ端みじんではなかったが、それは人であった形を留めてはいない。だから警察に不審がられる事もなく──ジグザ警部補の口沿えだけで──難無く返して貰える事が出来た。
「まだ使える部分はあるみたいですな」
「うむ。そうだな……だが、修復するより新たな体を作る方が早い」
研究者に対し、ストレインは残骸を掻き回しながら答えた。
配線はあちこち焼け焦げ、熱で熔けているヵ所もあったが、頭にあたる部分は比較的損傷は少ない。
「メモリーチップを改竄すれば、新たな物に使えるだろう」
そう言い、ストレインは小さくなった塊を探り、すぐに突起を見つけて人差し指で押した。だが、ある筈の物は出て来なかった。
「ない……メモリーチップが無い」
ストレインはもう1度突起を押した。だが結果は同じだった。
「誰かが盗んだ?」
研究者が言った。
「警察って事はないよな?」
別の研究者が言った。
「警察だとしたら、非常にまずいと言えるだろう」
ストレインは腕を組み考える。その間にも、他の研究者達がガラクタを探っている。
警察かケリー刑事かのどちらかだろう。だが、どっちだ?その二択を考えていると、研究者の1人が声を上げた。
「ストレイン、ノッドの網膜チップがある」
そう言って差し出された薄い硝子のようなそれは、彼が見た物を一定期間保存するようになっている。
「再生させてみよう」
専用機器に網膜チップを差し入れ、緊張しながらボタンを押す。僅かな損傷があったから、もしかしたら再生しないかも知れない。だが出来たら、彼が最期に見た景色が分かる。
「うーん。多少映像に乱れはあるが、分からない事はないな」
ストレインも画面へと視線を向ける。
時折画像が途切れる事もあったが、そこには彼に交渉を持ち掛けた自分の姿が確認出来る。
「少し早送りしよう」
研究者の1人が映像を早送る。画面は白と黒だけになったが、再生させると海が見えた。
「これは……警察署前の海だな」
誰かが言った。
眩しい太陽、青い海。そして赤毛の刑事が映った。
その顔は悲しみに満ち、何かを言っている。だが、残念な事に音声はない。
やがてケリー刑事の顔が近付き、そして放れると、彼の白い手は小さな何かを握っているようだった。
「メモリーチップは、ケリー刑事が持っているに違いない」
だとしたら、どこにある?
「彼が肌身離さず持っていたとしたら、遺品は家族に渡っている筈だ」
ストレインは言った。
彼の両親は幸いサバル市内に住んでいる。
「取り返さなければならない。警察よりも早く」
研究者達は同意するように頷いた。
木っ端みじんではなかったが、それは人であった形を留めてはいない。だから警察に不審がられる事もなく──ジグザ警部補の口沿えだけで──難無く返して貰える事が出来た。
「まだ使える部分はあるみたいですな」
「うむ。そうだな……だが、修復するより新たな体を作る方が早い」
研究者に対し、ストレインは残骸を掻き回しながら答えた。
配線はあちこち焼け焦げ、熱で熔けているヵ所もあったが、頭にあたる部分は比較的損傷は少ない。
「メモリーチップを改竄すれば、新たな物に使えるだろう」
そう言い、ストレインは小さくなった塊を探り、すぐに突起を見つけて人差し指で押した。だが、ある筈の物は出て来なかった。
「ない……メモリーチップが無い」
ストレインはもう1度突起を押した。だが結果は同じだった。
「誰かが盗んだ?」
研究者が言った。
「警察って事はないよな?」
別の研究者が言った。
「警察だとしたら、非常にまずいと言えるだろう」
ストレインは腕を組み考える。その間にも、他の研究者達がガラクタを探っている。
警察かケリー刑事かのどちらかだろう。だが、どっちだ?その二択を考えていると、研究者の1人が声を上げた。
「ストレイン、ノッドの網膜チップがある」
そう言って差し出された薄い硝子のようなそれは、彼が見た物を一定期間保存するようになっている。
「再生させてみよう」
専用機器に網膜チップを差し入れ、緊張しながらボタンを押す。僅かな損傷があったから、もしかしたら再生しないかも知れない。だが出来たら、彼が最期に見た景色が分かる。
「うーん。多少映像に乱れはあるが、分からない事はないな」
ストレインも画面へと視線を向ける。
時折画像が途切れる事もあったが、そこには彼に交渉を持ち掛けた自分の姿が確認出来る。
「少し早送りしよう」
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「これは……警察署前の海だな」
誰かが言った。
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その顔は悲しみに満ち、何かを言っている。だが、残念な事に音声はない。
やがてケリー刑事の顔が近付き、そして放れると、彼の白い手は小さな何かを握っているようだった。
「メモリーチップは、ケリー刑事が持っているに違いない」
だとしたら、どこにある?
「彼が肌身離さず持っていたとしたら、遺品は家族に渡っている筈だ」
ストレインは言った。
彼の両親は幸いサバル市内に住んでいる。
「取り返さなければならない。警察よりも早く」
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