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6.
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窓の外に見える宇宙は、ノッドが憧れる場所ではない。だがそれを、美しいと思う。
「彼は大丈夫でしょうか?」
そう漏らす恋人の口調からは、感情が読み取れないが、その胸の内からは、本当に心配している事が分かる。
「きっと大丈夫だ」
どうなるか分からないが、どうする事も出来ない。
ただ、上手くいったら報告ぐらいはして欲しいものだと思う。
「なぁ、あのさ」
持ち場を離れている理由を思い出す。ファイは艦内の点検中だが、自分はそうじゃない。早く戻らないと、陽気な艦長が膨れっ面を見せるだろう。
それはそれで面白い。
「何です?」
「キス……したい」
そうノッドが言うと、恋人は茶色の瞳を閉じた。
「どうぞ」
そっと肩を抱き寄せる。
「もっと可愛いげのある言い方しろよ」
「それを望まれるのですか?」
ぱちりと目を開いたファイは、じっとノッドを見つめてきた。
いや、そうじゃない。そんな事は望まない。
ただ側にいて欲しい。
顔を寄せると、再びファイは目を閉じた。ゆっくりと柔らかな唇に触れる。
「側にいてくれ」
そう囁いてから、また唇を重ねる。背中に回る腕が、構わないと言っている。
「好きだ……ファイ」
首筋に顔を埋め、愛しい人の匂いに心安らぐと、ノッドの中で欲情が大きくなった。
「なぁ……したい……」
耳をくすぐり、背中をゆっくりと撫でると、ファイはノッドの髪に指を絡ませた。
「駄目ですよ……艦長が」
抗議する唇を塞ぐと、そのまま壁にファイを押し付けた。そして、何度も唇を重ね合わせ、互いの気持ちが一緒なのだと感じる。
青い服をたくし上げ、白い肌に手を差し入れると、クールなリタルド人はピクリと震えた。
「ごめん……退屈なんて嘘……だから……ハッ……お前がいたら、ん、退屈なんて……」
ファイの手がノッドに触れる。熱い体はそれだけで敏感に感じ、ノッドは早くも興奮していた。
「それについては、もう、構いません……あっ……」
ズボンを下ろし、下着の中へ手をさし入れ尻を掴むと、ファイの腕に力が篭った。
「もう無理……なぁ、昨日のあれ、まだ引き出し?」
昨夜、ノッドがファイを部屋に誘い、抱いた時に潤滑油を使った。行為が終わると、ファイはそれを恥ずかしそうに引き出しへ仕舞っているのを見た。
「ハッ……あっ……そ……あっ」
指をゆっくりと蕾へ差し込むと、ファイはノッドにしがみついてきた。
僅かに紅潮する顔が可愛い。こんな顔を知っているのは自分だけだ。
そっと背中を向けたまま引き出しへ手を翳し、指を軽く曲げると、引き出しが飛び出す音がした。
「もっと聞かせて……」
軽く内壁を擦り、濡れた唇を舐める。その間に潤滑油を手に引き寄せる。
「んぁ……ノッド……ハァ……ハァ……そ、ん……ふっ」
指を引き抜き、手早くジェル状のそれを指に取って再びファイに潜り込む。
「あぁっ……!ノッド、はっ……あ……熱い……ハッ……ハッ……」
丁寧に塗り付けると、ノッドはファイの下肢を裸にし、細い足を抱え上げた。軽い恋人の体はまるで綿のようだ。
「キス……」
そうノッドが呟くと、ファイは荒い息遣いで唇を重ねてきた。舌を絡ませ、歯列をなぞられ、背筋がぞくぞくする。
そしてキスをしたまま、ノッドはファイの中へ自身を深く挿入した。
ビクッと震える華奢な体。熱い吐息。ノッドに吸い付くようなファイ。その全てが愛しい。
愛しいと思う人と争わなくてはならなくなった過去の自身を、ノッドは哀れに思った。
願わくば、自分にはそんな不幸が降り懸からん事を祈る。
「あっ……!あぁ……ハッ……ノッ……ド……あ……あぁっ!あっあっ……!」
愛したい。もっと愛したい。その想いが律動を強く、早いものにし、ファイは激しく揺れている。
「ファイ……ハッ……あっ、すげ……気持ちい……ハッ……ハッ……」
死ぬ時は一緒に。同時には死ねないだろうけれど、ファイより先に死んだりしないから。
「本……当に……?あんっ!あっ!あ、あ、あっ!」
ファイの目が熱を帯びる。
「あぁ……約束……っ」
2人同時に果て、ノッドはファイを抱きしめたまま、胸に顔を寄せた。
激しい鼓動。
止まるまで側に。
「彼は大丈夫でしょうか?」
そう漏らす恋人の口調からは、感情が読み取れないが、その胸の内からは、本当に心配している事が分かる。
「きっと大丈夫だ」
どうなるか分からないが、どうする事も出来ない。
ただ、上手くいったら報告ぐらいはして欲しいものだと思う。
「なぁ、あのさ」
持ち場を離れている理由を思い出す。ファイは艦内の点検中だが、自分はそうじゃない。早く戻らないと、陽気な艦長が膨れっ面を見せるだろう。
それはそれで面白い。
「何です?」
「キス……したい」
そうノッドが言うと、恋人は茶色の瞳を閉じた。
「どうぞ」
そっと肩を抱き寄せる。
「もっと可愛いげのある言い方しろよ」
「それを望まれるのですか?」
ぱちりと目を開いたファイは、じっとノッドを見つめてきた。
いや、そうじゃない。そんな事は望まない。
ただ側にいて欲しい。
顔を寄せると、再びファイは目を閉じた。ゆっくりと柔らかな唇に触れる。
「側にいてくれ」
そう囁いてから、また唇を重ねる。背中に回る腕が、構わないと言っている。
「好きだ……ファイ」
首筋に顔を埋め、愛しい人の匂いに心安らぐと、ノッドの中で欲情が大きくなった。
「なぁ……したい……」
耳をくすぐり、背中をゆっくりと撫でると、ファイはノッドの髪に指を絡ませた。
「駄目ですよ……艦長が」
抗議する唇を塞ぐと、そのまま壁にファイを押し付けた。そして、何度も唇を重ね合わせ、互いの気持ちが一緒なのだと感じる。
青い服をたくし上げ、白い肌に手を差し入れると、クールなリタルド人はピクリと震えた。
「ごめん……退屈なんて嘘……だから……ハッ……お前がいたら、ん、退屈なんて……」
ファイの手がノッドに触れる。熱い体はそれだけで敏感に感じ、ノッドは早くも興奮していた。
「それについては、もう、構いません……あっ……」
ズボンを下ろし、下着の中へ手をさし入れ尻を掴むと、ファイの腕に力が篭った。
「もう無理……なぁ、昨日のあれ、まだ引き出し?」
昨夜、ノッドがファイを部屋に誘い、抱いた時に潤滑油を使った。行為が終わると、ファイはそれを恥ずかしそうに引き出しへ仕舞っているのを見た。
「ハッ……あっ……そ……あっ」
指をゆっくりと蕾へ差し込むと、ファイはノッドにしがみついてきた。
僅かに紅潮する顔が可愛い。こんな顔を知っているのは自分だけだ。
そっと背中を向けたまま引き出しへ手を翳し、指を軽く曲げると、引き出しが飛び出す音がした。
「もっと聞かせて……」
軽く内壁を擦り、濡れた唇を舐める。その間に潤滑油を手に引き寄せる。
「んぁ……ノッド……ハァ……ハァ……そ、ん……ふっ」
指を引き抜き、手早くジェル状のそれを指に取って再びファイに潜り込む。
「あぁっ……!ノッド、はっ……あ……熱い……ハッ……ハッ……」
丁寧に塗り付けると、ノッドはファイの下肢を裸にし、細い足を抱え上げた。軽い恋人の体はまるで綿のようだ。
「キス……」
そうノッドが呟くと、ファイは荒い息遣いで唇を重ねてきた。舌を絡ませ、歯列をなぞられ、背筋がぞくぞくする。
そしてキスをしたまま、ノッドはファイの中へ自身を深く挿入した。
ビクッと震える華奢な体。熱い吐息。ノッドに吸い付くようなファイ。その全てが愛しい。
愛しいと思う人と争わなくてはならなくなった過去の自身を、ノッドは哀れに思った。
願わくば、自分にはそんな不幸が降り懸からん事を祈る。
「あっ……!あぁ……ハッ……ノッ……ド……あ……あぁっ!あっあっ……!」
愛したい。もっと愛したい。その想いが律動を強く、早いものにし、ファイは激しく揺れている。
「ファイ……ハッ……あっ、すげ……気持ちい……ハッ……ハッ……」
死ぬ時は一緒に。同時には死ねないだろうけれど、ファイより先に死んだりしないから。
「本……当に……?あんっ!あっ!あ、あ、あっ!」
ファイの目が熱を帯びる。
「あぁ……約束……っ」
2人同時に果て、ノッドはファイを抱きしめたまま、胸に顔を寄せた。
激しい鼓動。
止まるまで側に。
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