Love Trap

たける

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8.

フロアは雑然としている。まるでサバル図書館の地下にあった研究所が、そっくりそのまま移動してきたようだ。
ノッドは、一瞬自分がテレポートに失敗したのでは、と勘違いした。だが、部屋の隅にかたまるようにして研究者達がうごめいているのを見遣ると、すぐにあちこちに炎を放った。
ハンクはどこだろう?

「ハンク……!」

そう声を出すと、研究者達が一斉に振り返った。

「ノッド……!お前……よくも我々の計画を台なしにしてくれたな!」

怒りが目に現れている。
ノッドは歩み寄りながらハンクの姿を捜した。

「ハンクはどこだ?」

まさか、ストレインに殺されてはいないだろうか?
嫌な予感が胸を過ぎる。

「ふん……!君が選んだ結末だ。とくと見るがいい!」

そう言って脇に避けたストレインの向こう側に、モニター画面を前にしたハンクの背中が見えた。
うずくまっている。
両手を翳して研究者達の動きを封じると、ノッドはハンクの真後ろに立った。画面には、フィックスが部屋に炎を放つ姿が映っている。

「ハンク、フィックスが待ってるぞ」

そう声をかけると、彼の左腕がだらりと力無く垂れ下がった。

「ハンク……?」
「彼は死んだ!君達が殺したんだ!」

ストレインが大声で笑った。ノッドはそっとハンクに触れてみたが、彼はストレインが言うように琴切れていた。
凄まじい憎悪が噴き上がってくる。自分では抑えていられない感情に、ノッドは震えた。


──ハンク……勝手に先に行きやがって……!


そう思った瞬間、研究者達を拘束する手をきつく握りしめた。途端彼等は苦しみ出し、ノッドはストレインを睨んだ。

「お前達には、残酷に死んで貰うからな!」

ノッドは両手で何かを引き裂く仕種をした。
研究者達は、スライスされた肉の塊に変わり果てると、最後の言葉も吐かないまま血の海に沈んだ。
ストレインの汚い血が、ノッドの衣服に付着してしまい、それを丁寧に拭う。が、いくら拭いても取れなかった。

「ハンク……ごめんな」

そう言いながらその体を抱え上げると、ハンクの膝から壊れたコンソールが床へ落ちた。タッチパネルには弾痕があり、血に濡れている。ハンクの胸にも同じ傷があり、ノッドは目を細めた。




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