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第2章 開拓篇
第81話 村人 戦場へ向かう
しおりを挟む魔族の村の君主であるライムと同盟を結んだ直後だった。
「村人殿、同盟を結んだが、やはり、時間がない様だ。俺たちは今から戦場へ向かう!!残念ながらここまでだ」
「では、戦場で会いましょう」
「面白い冗談を言う方だ。わかりました。では、戦場で」
こうして、ライムたちは戦場へ向かって行った。俺はスマワでミケえもんと連絡を取った。
「ミケえもん!!大熊猫族の位置を教えてくれ」
「わかりました。座標はここです」
位置測位衛星”みちびき”と偵察衛星で大熊猫族の場所は完全に把握している。俺は、横にいるロボット兵をポケットにしまって、大熊猫がいる地点の上空へ向かってテレポーテーションをした。
初めて見る2万という軍勢、各師団は千人くらいに分かれていて、その中も100人ずつのグループに分かれているようだ。と言ってもよく見ると大熊猫だ。見た目はパンダ!!そのパンダが鎧を着て武装した状態で歩いているという奇妙な光景だ。既に戦は始まっていて、先陣はトカゲ族と戦っているようだった。それにしても、あのトカゲ族はバカだな。ライムたちの軍勢が来ると分かっていにもかかわらず立派な城があるのだから籠城すればいいものを、何故か討って出ている。しかも、完全に押されているではないか。
俺は、ポケットからロボット兵を取り出した。先陣で孤立してかなりやばい状態のトカゲ族を助けるか
「ロボット兵!!あそこの連中を薙ぎ払え!!」
ピコ…ピィピィーピン
ロボット兵は両手を広げ翼のようにして俺が指示した方向へ飛んでいった。そして、最大出力の魔導粒子砲を大熊猫族に向けてぶっ放した。
バシューーーンン!!
***
「ぐふふ…貴様ら如き我が大熊猫族の敵ではないわ!!」
「くっ…ここまでか?」
トカゲ族の将は諦めかけた瞬間、目の前で大爆発が起こった。
ずばばばばばーーーーーーん!!
約千人はいたであろう大熊猫族の先陣部隊の半数はこの攻撃で失われていた。千人将の大熊猫将はこの出来事を見て驚愕の色を隠せないでいた。
「一体何事が?」
燃え盛る炎の中、ロボット兵が目から次から次へと鼻垂れる魔導粒子砲により倒されていく同胞を見て
「うぉおおお!!」
ロボット兵に駆け寄り剣を抜いて切りつけた。
キン!!
しかし、切り付けた剣はロボット兵の体を気付つけることなく、割れる様に折れてしまった。
ピコ…ピィピィーピン
バシューーーンン!!
「ぐぁあああ!!」
こうして先陣を片付けた頃にライムたちがやってきた。
「やあ!!おそかったじゃないか」
俺を見つけて驚て言葉が出ない様子だったが、すぐさま
「どうやってきた?」
「普通にやってきたんだけど」
「普通に…て」
「それよりライム殿、丁度良かった。ここからは共同戦線で戦いましょう」
「ああ…そうだな」
まだ、先陣一千を倒したばかり、本当の戦いはこれから始まるのだった。
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