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第2章 開拓篇
タカミナの雄姿
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総員退艦!!その言葉が駆け巡る艦内、やがて、乗組の最後の一人がタカミナに報告をした。
「私で最後となります。艦長も一緒に退艦いたしましょう」
「わかった!!私は、後で行く、これを終えないといけないのだ」
それはバルススイッチの設定であった。タカミナの周りには多くのワイバーンが来襲してきており、イズアローン要塞から神乃雷(ゴッッデスプリッツ)の砲撃は皆無となっていた。
その間にバルススイッチを設定しているのだがエラーが出てきたのだった。
「どうして?」
焦るタカミナ、そこへアッチャンから連絡が入ってきた。
「何やっているのよ!!タカミナ!!」
「バルススイッチの設定ができない」
するとアッチャンは、フムと考えたかと思うと
「そんなもの設定する必要ないわ」
「どういうこと?」
タカミナの言葉にニコリとほほ笑んで
「私たちが沈めるから」
「しかし…」
タカミナは自分の艦を沈められることにやや抵抗はあった。しかし、
「私たちは生きて帰ることが最優先事項よ!!そのこと、わかっているよね」
「わかっているよ。今から退艦します」
タカミナがあきらめて、救助艇へ向かっていると
「タカミナ!!危ない!」
「え?」
拡散 神乃雷(ゴッッデスプリッツ)が襲ってきたのだった。
「イテテ…」
神乃雷(ゴッッデスプリッツ)の衝撃によって転倒したタカミナはあたりの様子を見て愕然とした。魔導防壁のおかげで轟沈は免れたものの、護衛艦タカミナは左舷側を大きく大破していたのだった。しかも、救命艇も吹き飛ばされていた。タカミナ自身も吹き飛ばされ、負傷しており、意識がもうろうとしつつあった。しかし、彼女は戦闘艦橋へ戻ったのだった。
やがて落ち着いた彼女はアッチャンへ連絡した。
「ごめん!!アッチャン!!もう戻れないわ」
「何言っているのよ!!あきらめちゃだめよ」
「救助艇も吹き飛ばされたわ」
「なによ!!救助艇くらいこちらから出すわよ」
すると再び神乃雷(ゴッッデスプリッツ)がタカミナを襲ってきた。
ドゴーーン!!
この一撃で護衛艦タカミナは、推力が低下し、高度を保てなくなっていた。
「タカミナ!!!」
「大丈夫!!でも、これ以上犠牲はだせない。私がこの艦とともにあの要塞を沈めるしかない。このままじゃ、墜落して死を待つだけなの。わかって!!」
「タカミナ~!!生きて~!!お願いだから!!」
「ごめん。もうすぐこの船は墜落するわ。せめて犬死だけはしたくないの」
「タカミナ~!!」
その通信を聞いていた俺は、タカミナへ連絡を取った。
「村人様!!」
「タカミナ!!何とか脱出はできないのか」
「どうすることもできません」
「戦闘艦橋だったら墜落しても大丈夫なのでは?」
「戦闘艦橋自体もかなり損傷しています・村人様、お約束を守れなくて誠にすみません。けど、これしか方法がないのです」
「タカミナ!!死ぬな!!」
「村人様、すみません。そのお約束は守ることはできません」
すると画面上で俺に向かって敬礼をした。
「タカミナ!!これより敵イズアローン要塞へ特攻いたします」
「やめろーー!!」
「このままでは墜落して死ぬだけです。せめて・・・せめて・・・一矢を報いさせてください!!」
涙を流しながら俺に懇願してきた。
「タカミナ・・・すまぬ・・・」
「村人様!!行きます」
そして通信画面が消えた。敬礼したままその画面をじっと見つめていたタカミナはやがて艦長席についた。
「ここが一番落ち着くわ」
そして、これまでのことを走馬灯のように思い出していたのであった。村で身売り寸前だった自分たちを引き留めてくれた村人、こうして自分は戦艦に乗れるまでになった。そのことを思いつつ、最後のミッションを始めたのだった。
魔導防壁全開!!!
魔導エンジン出力全開!!
全速前進!!!
目標!!イズアローン要塞
タカミナ!!頼むわよ!!最後までもって!!
その様子を見ていた全員が涙した
「タカミナ!!イズアローン要塞に向かって全速前進していま」
「タカミナ・・・」
一方、イズアローン要塞はその行動に驚愕していた。
「敵旗艦が突撃してきます!!」
「何!!魔導防壁全開!!神乃雷(ゴッデスプリッツ)で沈めろ!!」
次々とタカミナに襲ってくる神乃雷(ゴッデスプリッツ)を受けながらもイズアローン要塞にまで達したタカミナは、そこで魔導防壁同士がぶつかり合って、一度その動きを止めた。
するとタカミナは
「行け―――!!」
そう叫んだ瞬間、イズアローン要塞の魔導防壁が崩壊し突撃していたのであった。
「ジコック提督!!直撃です!!」
「なに!!」
指令室にいたジコックの目の前にタカミナ艦首が現れた。次の瞬間、タカミナは叫んだ
「ハイパーメガ魔導砲発射!!」
その閃光がきっかけとなって要塞は誘爆を起こし始めた。
「うぁああああ!!」
ハイパーメガ魔導砲のゼロ点攻撃により要塞は大爆発を起こした。
こうして、タカミナの命と引き換えに、イズアローン要塞は完全崩壊したのだった。
その様子を見て泣き崩れるみんな…やがて、タカミナの雄姿は、イズアローン要塞に突き刺さった艦影を夕焼けが真っ赤に染めていったのであった。
「私で最後となります。艦長も一緒に退艦いたしましょう」
「わかった!!私は、後で行く、これを終えないといけないのだ」
それはバルススイッチの設定であった。タカミナの周りには多くのワイバーンが来襲してきており、イズアローン要塞から神乃雷(ゴッッデスプリッツ)の砲撃は皆無となっていた。
その間にバルススイッチを設定しているのだがエラーが出てきたのだった。
「どうして?」
焦るタカミナ、そこへアッチャンから連絡が入ってきた。
「何やっているのよ!!タカミナ!!」
「バルススイッチの設定ができない」
するとアッチャンは、フムと考えたかと思うと
「そんなもの設定する必要ないわ」
「どういうこと?」
タカミナの言葉にニコリとほほ笑んで
「私たちが沈めるから」
「しかし…」
タカミナは自分の艦を沈められることにやや抵抗はあった。しかし、
「私たちは生きて帰ることが最優先事項よ!!そのこと、わかっているよね」
「わかっているよ。今から退艦します」
タカミナがあきらめて、救助艇へ向かっていると
「タカミナ!!危ない!」
「え?」
拡散 神乃雷(ゴッッデスプリッツ)が襲ってきたのだった。
「イテテ…」
神乃雷(ゴッッデスプリッツ)の衝撃によって転倒したタカミナはあたりの様子を見て愕然とした。魔導防壁のおかげで轟沈は免れたものの、護衛艦タカミナは左舷側を大きく大破していたのだった。しかも、救命艇も吹き飛ばされていた。タカミナ自身も吹き飛ばされ、負傷しており、意識がもうろうとしつつあった。しかし、彼女は戦闘艦橋へ戻ったのだった。
やがて落ち着いた彼女はアッチャンへ連絡した。
「ごめん!!アッチャン!!もう戻れないわ」
「何言っているのよ!!あきらめちゃだめよ」
「救助艇も吹き飛ばされたわ」
「なによ!!救助艇くらいこちらから出すわよ」
すると再び神乃雷(ゴッッデスプリッツ)がタカミナを襲ってきた。
ドゴーーン!!
この一撃で護衛艦タカミナは、推力が低下し、高度を保てなくなっていた。
「タカミナ!!!」
「大丈夫!!でも、これ以上犠牲はだせない。私がこの艦とともにあの要塞を沈めるしかない。このままじゃ、墜落して死を待つだけなの。わかって!!」
「タカミナ~!!生きて~!!お願いだから!!」
「ごめん。もうすぐこの船は墜落するわ。せめて犬死だけはしたくないの」
「タカミナ~!!」
その通信を聞いていた俺は、タカミナへ連絡を取った。
「村人様!!」
「タカミナ!!何とか脱出はできないのか」
「どうすることもできません」
「戦闘艦橋だったら墜落しても大丈夫なのでは?」
「戦闘艦橋自体もかなり損傷しています・村人様、お約束を守れなくて誠にすみません。けど、これしか方法がないのです」
「タカミナ!!死ぬな!!」
「村人様、すみません。そのお約束は守ることはできません」
すると画面上で俺に向かって敬礼をした。
「タカミナ!!これより敵イズアローン要塞へ特攻いたします」
「やめろーー!!」
「このままでは墜落して死ぬだけです。せめて・・・せめて・・・一矢を報いさせてください!!」
涙を流しながら俺に懇願してきた。
「タカミナ・・・すまぬ・・・」
「村人様!!行きます」
そして通信画面が消えた。敬礼したままその画面をじっと見つめていたタカミナはやがて艦長席についた。
「ここが一番落ち着くわ」
そして、これまでのことを走馬灯のように思い出していたのであった。村で身売り寸前だった自分たちを引き留めてくれた村人、こうして自分は戦艦に乗れるまでになった。そのことを思いつつ、最後のミッションを始めたのだった。
魔導防壁全開!!!
魔導エンジン出力全開!!
全速前進!!!
目標!!イズアローン要塞
タカミナ!!頼むわよ!!最後までもって!!
その様子を見ていた全員が涙した
「タカミナ!!イズアローン要塞に向かって全速前進していま」
「タカミナ・・・」
一方、イズアローン要塞はその行動に驚愕していた。
「敵旗艦が突撃してきます!!」
「何!!魔導防壁全開!!神乃雷(ゴッデスプリッツ)で沈めろ!!」
次々とタカミナに襲ってくる神乃雷(ゴッデスプリッツ)を受けながらもイズアローン要塞にまで達したタカミナは、そこで魔導防壁同士がぶつかり合って、一度その動きを止めた。
するとタカミナは
「行け―――!!」
そう叫んだ瞬間、イズアローン要塞の魔導防壁が崩壊し突撃していたのであった。
「ジコック提督!!直撃です!!」
「なに!!」
指令室にいたジコックの目の前にタカミナ艦首が現れた。次の瞬間、タカミナは叫んだ
「ハイパーメガ魔導砲発射!!」
その閃光がきっかけとなって要塞は誘爆を起こし始めた。
「うぁああああ!!」
ハイパーメガ魔導砲のゼロ点攻撃により要塞は大爆発を起こした。
こうして、タカミナの命と引き換えに、イズアローン要塞は完全崩壊したのだった。
その様子を見て泣き崩れるみんな…やがて、タカミナの雄姿は、イズアローン要塞に突き刺さった艦影を夕焼けが真っ赤に染めていったのであった。
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