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大魔大戦

和平協定 6

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サントス国王を守るように立ちはだかった黒髪の男は俺が投げつけた魔楼石の爆風を片手で防いだ。しかも、何事もなかったのようにしている。

「なんだあいつは」

お義父様はどうやらあいつの魔力のすごさに驚いている。更にその魔力は上がっていて、この場所に展開されている魔法陣がパキーンと崩壊した。その反動で魔法陣を張っていた魔導士たちがその場でばたばたと倒れた。

俺が無次元ポケットから鉢(フライングボール)を取り出すと全員が乗り込めるサイズまで広がった。

「婿殿、これは?」

「早く、これに乗ってください」

この動きに気付いたその怪しい奴は攻撃を仕掛けてきた。

バリヤー!!

バリン!!

次々に展開するバリヤーを簡単に破ってきている。こいつはまずい。その頃、お義父様はすでにその鉢に乗り込んだ。

「テレポート」

「むこどの~!!」

一瞬で消えたお義父様たち

「これでよし」

「なにがよしかな」

既に奴は目の前に、ブンと怪しい黒い稲妻をまとい、攻撃寸前だった。

「やべ」

俺はテレポートで攻撃を避けて、後ろから攻撃をと思ったらすぐに振り返った。

「まじかこいつ」

「フン」

奴の攻撃に俺は吹き飛ばされてしまった。更に奴の体から黒い物体が生き物のようにしなりながら俺の方へ迫ってきた。

「く!!」

慌ててテレポートで避けて奴の頭上へ移動しした。そして、クナイを投げた。しかし、奴は簡単によけて俺の方へ向かってくる。どうしたらいいのだろう。俺は奴の攻撃をテレポートで交わすしか方法がなかった。しばらく、戦っていると今度は、俺のテレポート先へも魔法の攻撃を撃ってくるようになった。

「うわっと」

やばいなこいつ、俺はにげながら、こいつを倒す方法を探すしか方法がなかった。
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