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俺の就職活動は、、、全くうまく行ってなかった。
予想はしていたけれど、こんなにも落ち続けていると、自分を否定されたような気持ちになって苦しくなる。
いつまでもここを間借りできるわけじゃないから、頑張らないといけないと分かってはいるけれど
今日はもう頑張れそうになかった。
街中に置いてある求人誌に片っ端から応募して、今日面接に行ったのが最後の一つだった。
Ωと言うだけでもともと面接すらしてくれないところもあったし、面接に行ってもお祈りメールが届く。
今日はコンビニのアルバイトだったが、行った瞬間から君、Ωなんだよね?から始まり、ヒートの周期はどれくらいなの?業務に関係するから、と言われて答えているとだんだんセクハラまがいのことまで聞かれた。
挙句の果てには帰り際、Ωはうち採る気ないんだよねだと。
採る気がないなら最初から面接なんてしてくれるな!
あのセクハラじじい!
腹が立って、悲しくて、仕方がない。
前だったらきっとふざけんなじじい!くらい掴みかかってしまっていたと思うが、今はそんなこと全くできなくて、メンタルが弱っているのを自分でもひしひしと感じる。
寛也のマンションに帰る気にならなくて、公園のベンチで1人。
こんなことになる前だったら何かあったらあいつや母さんに話したりして慰めてもらってた。
そもそも落ち込むことなんてあまりなかったし、ムカつくことがあったら言い返してた。
でも、今は話を聞いてくれる人も、頼りになるメンタルも持ち合わせていない。
あいつが俺がいれば十分だろって言うし、俺も必要性を感じていなかったから、連絡を取るような深い関係の友達なんて1人もいない。
途方に暮れてどれくらいそこでぼんやりしていたか、いつの間にか当たりは真っ暗で、公園で遊んでいた子供たちも家へ帰ったのか人気もない。
俺の人生ってこんなに一人ぼっちで、虚しいものだったんだなって思うと涙がぽろりとこぼれ落ちた。
一度決壊したダムの流れを止めることなんてできなくて。
「うぅっ、ひっく、、っ」
こんなに号泣したのはいつぶりだろうか、誰もいないことをいいことに小さな子が全力で泣く時みたいにしゃくり上げるように泣いた。
「っ沙雪!!」
突然大きな声が聞こえて、びっくりして顔を上げると、暗がりの中誰かが走ってくる。
聞き覚えのある声と、フェロモンに警戒することなくただその人をぼんやりと見つめていると、目の前まで走ってきた。
「よかったっ!見つかって、探したよ。」
少し息を切らしながらそう言うと、俺の座っている前に膝をついて顔を覗きこんできた。
「何か、あった?」
情けなくて言えずに、目を閉じて首を振った。
すっと近づく気配があって、温かい腕に包まれた。
何故かホッとして肩の力が抜けていく。
そのまま抱きしめられているうちに何とか涙が止まると、それ以上は何も聞かず、帰ろうかと言われて頷いた。
「体冷えてるから、先お風呂入っておいで。」
バスタオルを持たされてバスルームに入れられて扉を閉められた。
大人しくお風呂に入りリビングへと行くと、キッチンから出てきた寛也がカレーをあと少し煮込めば終わりだから、お風呂入る間キッチン見といてと言ってバスルームへと消えて行った。
予想はしていたけれど、こんなにも落ち続けていると、自分を否定されたような気持ちになって苦しくなる。
いつまでもここを間借りできるわけじゃないから、頑張らないといけないと分かってはいるけれど
今日はもう頑張れそうになかった。
街中に置いてある求人誌に片っ端から応募して、今日面接に行ったのが最後の一つだった。
Ωと言うだけでもともと面接すらしてくれないところもあったし、面接に行ってもお祈りメールが届く。
今日はコンビニのアルバイトだったが、行った瞬間から君、Ωなんだよね?から始まり、ヒートの周期はどれくらいなの?業務に関係するから、と言われて答えているとだんだんセクハラまがいのことまで聞かれた。
挙句の果てには帰り際、Ωはうち採る気ないんだよねだと。
採る気がないなら最初から面接なんてしてくれるな!
あのセクハラじじい!
腹が立って、悲しくて、仕方がない。
前だったらきっとふざけんなじじい!くらい掴みかかってしまっていたと思うが、今はそんなこと全くできなくて、メンタルが弱っているのを自分でもひしひしと感じる。
寛也のマンションに帰る気にならなくて、公園のベンチで1人。
こんなことになる前だったら何かあったらあいつや母さんに話したりして慰めてもらってた。
そもそも落ち込むことなんてあまりなかったし、ムカつくことがあったら言い返してた。
でも、今は話を聞いてくれる人も、頼りになるメンタルも持ち合わせていない。
あいつが俺がいれば十分だろって言うし、俺も必要性を感じていなかったから、連絡を取るような深い関係の友達なんて1人もいない。
途方に暮れてどれくらいそこでぼんやりしていたか、いつの間にか当たりは真っ暗で、公園で遊んでいた子供たちも家へ帰ったのか人気もない。
俺の人生ってこんなに一人ぼっちで、虚しいものだったんだなって思うと涙がぽろりとこぼれ落ちた。
一度決壊したダムの流れを止めることなんてできなくて。
「うぅっ、ひっく、、っ」
こんなに号泣したのはいつぶりだろうか、誰もいないことをいいことに小さな子が全力で泣く時みたいにしゃくり上げるように泣いた。
「っ沙雪!!」
突然大きな声が聞こえて、びっくりして顔を上げると、暗がりの中誰かが走ってくる。
聞き覚えのある声と、フェロモンに警戒することなくただその人をぼんやりと見つめていると、目の前まで走ってきた。
「よかったっ!見つかって、探したよ。」
少し息を切らしながらそう言うと、俺の座っている前に膝をついて顔を覗きこんできた。
「何か、あった?」
情けなくて言えずに、目を閉じて首を振った。
すっと近づく気配があって、温かい腕に包まれた。
何故かホッとして肩の力が抜けていく。
そのまま抱きしめられているうちに何とか涙が止まると、それ以上は何も聞かず、帰ろうかと言われて頷いた。
「体冷えてるから、先お風呂入っておいで。」
バスタオルを持たされてバスルームに入れられて扉を閉められた。
大人しくお風呂に入りリビングへと行くと、キッチンから出てきた寛也がカレーをあと少し煮込めば終わりだから、お風呂入る間キッチン見といてと言ってバスルームへと消えて行った。
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