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187 シエロくん(2)
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「これ……シエロの……」
脱力して呟く。
「あ、うん。シエロくんの。ヴァル、大丈夫だった?足当たってない?」
「ああ、大丈夫…………」
また、“シエロくん”…………。
「なぁ……」
「え?」
エマが、顔を上げた。
「それ何?」
「え…………?」
「その呼び方」
「あ、“シエロくん”?前世でそう呼んでたから、つい……。でも、師匠にそんな呼び方、やっぱりダメだよね」
エマが、「へへっ」と困った笑いをする。
「じゃなくて」
木箱を床に置き直し、エマの方を向いた。
「なんで、こいつだけ?他のやつは?」
「え…………?」
エマが、窺うような顔をして、そして呟いた。
「……ヴァルくん?」
「へ?」
びっくりした。
ゲームの話だったから、「ジークくん」になるのかと、思った。
「え、違った!?」
その慌てっぷりが面白くて、ふっと笑う。
「合ってるよ」
別にこう呼んで欲しいわけじゃない。
ただ……、他に特別な奴がいるのかと思うと、気分が悪くなるだけだ。
それがもし、恋愛感情でも、恋愛感情じゃなくても。
ただ、師匠としてだったとしても。
ただの仲間意識でも。
大量のシエログッズを見る。
「けど、ヴァルくんはねーな」
「だね」
エマが、カラっと笑う。
ヴァルは、一つ息を吐いた。
「飾んの?」
「え?」
エマが、いつになくポケっとした顔になる。
「これ」
木箱の中を示す。
エマが、シエロのグッズを見て、
「ああ」
と声を上げた。
「違うの。これ、」
言いかけて、エマが自分の口を塞ぐ。
困った顔になって、そして、あからさまに真横に目を逸らした。
なぜか、恥ずかしそうな顔になる。
「…………?」
「これ…………私のじゃなくて」
「……え」
「頼まれて、エリオットさんにお願いしたの。私は……、他の人見ることなんて……ない、から」
言いながら、エマの顔が次第に赤く染まっていく。
「………そっか」
そう呟くことしかできなかった。
ふぅん……。
そのまま二人で食堂へ向かう。
大した意味はないなら、……別にいいか。
呼び方なんて、どうでも。
「私が言っちゃったの、内緒にしてね」
今、「てへへ」と笑うエマの顔を見ているのは、他でもない俺なんだから。
そして、食堂の扉を、先にエマが開けようとした瞬間だった。
エマが扉に触らないうちに、扉が内側から開く。
「わっ」
びっくりしたエマが、小さく悲鳴を上げた。
中から出てきたのはシエロだった。
「あ、ごめんごめん。大丈夫だったかい?」
「シエロくん……」
シエロの話をしていたからだろう。
うっかりそう呼んでしまったエマの顔が、ぶわっと赤くなる。
シエロの方はパアッと明るい顔になった。
「その呼び方、いいね」
いつもの胡散臭い笑顔を披露する。
「もしよかったら、これからそう呼んでくれるかな」
エマは、うっかり呼んでしまったショックですっかり混乱してしまっていた。
「ち、違うんです!つい!つい!!!かわいいシエロくんが頭の中を横切って!!!」
「可愛いだなんて、嬉しいな」
「…………」
……呼び方なんてどうでもいい。とはいえ、シエロは早いうちに葬った方が良さそうだ。
◇◇◇◇◇
シエロくんは永遠のショタキャラなので、しょうがないですね!!
脱力して呟く。
「あ、うん。シエロくんの。ヴァル、大丈夫だった?足当たってない?」
「ああ、大丈夫…………」
また、“シエロくん”…………。
「なぁ……」
「え?」
エマが、顔を上げた。
「それ何?」
「え…………?」
「その呼び方」
「あ、“シエロくん”?前世でそう呼んでたから、つい……。でも、師匠にそんな呼び方、やっぱりダメだよね」
エマが、「へへっ」と困った笑いをする。
「じゃなくて」
木箱を床に置き直し、エマの方を向いた。
「なんで、こいつだけ?他のやつは?」
「え…………?」
エマが、窺うような顔をして、そして呟いた。
「……ヴァルくん?」
「へ?」
びっくりした。
ゲームの話だったから、「ジークくん」になるのかと、思った。
「え、違った!?」
その慌てっぷりが面白くて、ふっと笑う。
「合ってるよ」
別にこう呼んで欲しいわけじゃない。
ただ……、他に特別な奴がいるのかと思うと、気分が悪くなるだけだ。
それがもし、恋愛感情でも、恋愛感情じゃなくても。
ただ、師匠としてだったとしても。
ただの仲間意識でも。
大量のシエログッズを見る。
「けど、ヴァルくんはねーな」
「だね」
エマが、カラっと笑う。
ヴァルは、一つ息を吐いた。
「飾んの?」
「え?」
エマが、いつになくポケっとした顔になる。
「これ」
木箱の中を示す。
エマが、シエロのグッズを見て、
「ああ」
と声を上げた。
「違うの。これ、」
言いかけて、エマが自分の口を塞ぐ。
困った顔になって、そして、あからさまに真横に目を逸らした。
なぜか、恥ずかしそうな顔になる。
「…………?」
「これ…………私のじゃなくて」
「……え」
「頼まれて、エリオットさんにお願いしたの。私は……、他の人見ることなんて……ない、から」
言いながら、エマの顔が次第に赤く染まっていく。
「………そっか」
そう呟くことしかできなかった。
ふぅん……。
そのまま二人で食堂へ向かう。
大した意味はないなら、……別にいいか。
呼び方なんて、どうでも。
「私が言っちゃったの、内緒にしてね」
今、「てへへ」と笑うエマの顔を見ているのは、他でもない俺なんだから。
そして、食堂の扉を、先にエマが開けようとした瞬間だった。
エマが扉に触らないうちに、扉が内側から開く。
「わっ」
びっくりしたエマが、小さく悲鳴を上げた。
中から出てきたのはシエロだった。
「あ、ごめんごめん。大丈夫だったかい?」
「シエロくん……」
シエロの話をしていたからだろう。
うっかりそう呼んでしまったエマの顔が、ぶわっと赤くなる。
シエロの方はパアッと明るい顔になった。
「その呼び方、いいね」
いつもの胡散臭い笑顔を披露する。
「もしよかったら、これからそう呼んでくれるかな」
エマは、うっかり呼んでしまったショックですっかり混乱してしまっていた。
「ち、違うんです!つい!つい!!!かわいいシエロくんが頭の中を横切って!!!」
「可愛いだなんて、嬉しいな」
「…………」
……呼び方なんてどうでもいい。とはいえ、シエロは早いうちに葬った方が良さそうだ。
◇◇◇◇◇
シエロくんは永遠のショタキャラなので、しょうがないですね!!
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