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第八章 虫と獣の戦争
女王蜂を引く糸
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レオンたちはバランたちと別れ、更に洞窟の奥へと歩を進めた。
途中、何匹かヴィスパナイトが襲いかかってきたがその都度冷静に対処しいしていたのでさして問題はなくクリアできた。
しかし洞窟の奥に続く一本道を進めば進むほどヴィスパナイトの数は増えていった。
螺旋状の通路を進むと最深部、大きな観音開きの扉が目の前に現れた。
門番のように立ちはだかるヴェスパナイトを撃破したレオンたちは扉を開く。
中はドームのような開けた場所だった。
中央には玉座が安置されている。
なんとも神聖な場所のような雰囲気もあるが、レオンたちはもっと強烈な風景に唖然とする。
おびただしい数のヴェスパナイトの死骸が転がっていた。
様子から察するに、かなりの時間が経過しているらしい。
死骸はどれもこれもかなり朽ちていた。
「これはひどいなぁ」
ダンは鼻をつまみながら顔をしかめる。
確かに酷い臭気に気分が悪くなる。
足の踏み場に困るようなヴェスパナイトの亡骸を避け、レオンは玉座に近づいた。
そこには巨大なヴェスパナイトがすでにこと切れた状態で座っていた。
「死後数週間ってところだな。大きさとこの状況から見てこいつが女王蜂なんだろう」
ハイデンが注意深く観察する。
「でも死んで何週間もたつのに…虫たちは気づいていないのかしら?」
アンナは素朴な疑問を口にする。
「虫たちは基本的に複眼で物を見るからよく見えていないもんだ。あいつらが頼りにするのは匂い。」
ハイデンはそう言うと玉座に近付いた。
危なくないかレオンはヒヤヒヤするが、ハイデンは何事もなさげに言葉を続ける。
「これほどの匂いを放ってるんだ。あいつらが気づかないはずかない。それをこんな風に何事もないように落ち着いた状態だということは…」
そう言うと素早く玉座にかかった薄布を払う。
「こういうことだ」
玉座の装飾に引っ掛かった薄布の中から現れたのは小さな匂袋のような袋だった。
「これは…?」
レオンは匂袋に触れようとするのをハイデンは止めた。
「さわるな! レオン。これは弱いが呪いがかけられてる。」
ぎょっとしてレオンは思わずてを引っ込める。
「この匂袋の中身は、毒虫の擂り潰したものに、比較的簡素な呪いをかけて袋詰めしたものだろう。魔物をアンテッド系にしたてて、虫たちにだけわかる臭いでこいつが生きているっていう錯覚を起こさせるんだ」
ハイデンはすらすらとそう言うが何でそんなことを知っているんだろう?
不思議そうにハイデンを見る。
「俺の国では、昔この手の呪いの研究が盛んだったんだ。死者を復活させるために呪いによって生き物の生命力を吸い取る。そしてそれを死者に振り撒くことによってアンテッドとしてもう一度生きているような動きを与える。そんな危ないものに生きている人間が触れたら…どうなるかは想像できるよな?」
レオンの背中に冷たい汗が流れる。
「そして、その技術を使って女王蜂を操る黒幕がいるってことだ」
ハイデンがそう言った時だ。
「ご明察」
「「「!!!!」」」
椅子の背後から声がしたのでビックリして飛び上がるレオンたち。
椅子の背後から黒い塊がのっそりと姿を現す。
そこに現れたのは巨大なダークスパイダー。
さっき長いテーブルの上座にいたやつだ。
ダークスパイダーは不気味な赤い複眼をせわしなく動かすと、ニンマリ笑ったような表情になった。
吐き気をもよおす見た目にレオンは絶句したが、そんなことを気にするそぶりもなくダークスパイダーは続ける。
「この女王は他のヴェスパ属女王など比べ物にならないほどの求心力と政治手腕、そして兵力を持っていた。そいつをちょいと拝借しているのさ。これに気づいているのは極々わずかな幹部級のモンスターのみ。さぁお前たちもこの亡き女王の僕たちによって消されるがいい」
そう言うと、毛むくじゃらの腕を振り上げる。
足先から紫色の光が放たれると、その光に反応して地面に転がる無数のヴェスパナイトの亡骸が人形のようにふらふらと立ち上がった。
虚ろな目をしたヴェスパナイトたちは、ダークスパイダーがビシッと指し示したレオンたちに向かって一斉に槍を向けた。
「くるぞ!気を付けろ!」
ダンが低くそう囁くとレオンたちは迫り来るアンテッド化したヴェスパナイトを迎え撃つべく身構えた。
途中、何匹かヴィスパナイトが襲いかかってきたがその都度冷静に対処しいしていたのでさして問題はなくクリアできた。
しかし洞窟の奥に続く一本道を進めば進むほどヴィスパナイトの数は増えていった。
螺旋状の通路を進むと最深部、大きな観音開きの扉が目の前に現れた。
門番のように立ちはだかるヴェスパナイトを撃破したレオンたちは扉を開く。
中はドームのような開けた場所だった。
中央には玉座が安置されている。
なんとも神聖な場所のような雰囲気もあるが、レオンたちはもっと強烈な風景に唖然とする。
おびただしい数のヴェスパナイトの死骸が転がっていた。
様子から察するに、かなりの時間が経過しているらしい。
死骸はどれもこれもかなり朽ちていた。
「これはひどいなぁ」
ダンは鼻をつまみながら顔をしかめる。
確かに酷い臭気に気分が悪くなる。
足の踏み場に困るようなヴェスパナイトの亡骸を避け、レオンは玉座に近づいた。
そこには巨大なヴェスパナイトがすでにこと切れた状態で座っていた。
「死後数週間ってところだな。大きさとこの状況から見てこいつが女王蜂なんだろう」
ハイデンが注意深く観察する。
「でも死んで何週間もたつのに…虫たちは気づいていないのかしら?」
アンナは素朴な疑問を口にする。
「虫たちは基本的に複眼で物を見るからよく見えていないもんだ。あいつらが頼りにするのは匂い。」
ハイデンはそう言うと玉座に近付いた。
危なくないかレオンはヒヤヒヤするが、ハイデンは何事もなさげに言葉を続ける。
「これほどの匂いを放ってるんだ。あいつらが気づかないはずかない。それをこんな風に何事もないように落ち着いた状態だということは…」
そう言うと素早く玉座にかかった薄布を払う。
「こういうことだ」
玉座の装飾に引っ掛かった薄布の中から現れたのは小さな匂袋のような袋だった。
「これは…?」
レオンは匂袋に触れようとするのをハイデンは止めた。
「さわるな! レオン。これは弱いが呪いがかけられてる。」
ぎょっとしてレオンは思わずてを引っ込める。
「この匂袋の中身は、毒虫の擂り潰したものに、比較的簡素な呪いをかけて袋詰めしたものだろう。魔物をアンテッド系にしたてて、虫たちにだけわかる臭いでこいつが生きているっていう錯覚を起こさせるんだ」
ハイデンはすらすらとそう言うが何でそんなことを知っているんだろう?
不思議そうにハイデンを見る。
「俺の国では、昔この手の呪いの研究が盛んだったんだ。死者を復活させるために呪いによって生き物の生命力を吸い取る。そしてそれを死者に振り撒くことによってアンテッドとしてもう一度生きているような動きを与える。そんな危ないものに生きている人間が触れたら…どうなるかは想像できるよな?」
レオンの背中に冷たい汗が流れる。
「そして、その技術を使って女王蜂を操る黒幕がいるってことだ」
ハイデンがそう言った時だ。
「ご明察」
「「「!!!!」」」
椅子の背後から声がしたのでビックリして飛び上がるレオンたち。
椅子の背後から黒い塊がのっそりと姿を現す。
そこに現れたのは巨大なダークスパイダー。
さっき長いテーブルの上座にいたやつだ。
ダークスパイダーは不気味な赤い複眼をせわしなく動かすと、ニンマリ笑ったような表情になった。
吐き気をもよおす見た目にレオンは絶句したが、そんなことを気にするそぶりもなくダークスパイダーは続ける。
「この女王は他のヴェスパ属女王など比べ物にならないほどの求心力と政治手腕、そして兵力を持っていた。そいつをちょいと拝借しているのさ。これに気づいているのは極々わずかな幹部級のモンスターのみ。さぁお前たちもこの亡き女王の僕たちによって消されるがいい」
そう言うと、毛むくじゃらの腕を振り上げる。
足先から紫色の光が放たれると、その光に反応して地面に転がる無数のヴェスパナイトの亡骸が人形のようにふらふらと立ち上がった。
虚ろな目をしたヴェスパナイトたちは、ダークスパイダーがビシッと指し示したレオンたちに向かって一斉に槍を向けた。
「くるぞ!気を付けろ!」
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