GO TO THE FRONTIER

鼓太朗

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第七章 アルカマウラの授業

補助魔法中級

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今日のライモンダの授業は補助魔法中級だった。
「皆さんに今日身に付けてもらうのは変化術です」
そういうとライモンダはふわりと舞い上がるように飛び上がると美しい放物線を描いて縦に回転すると次の瞬間、そこには一匹の虎猫が佇んでいる。
もちろんその猫がライモンダであることは生徒全員が理解していた。
生徒たちはあんぐりと口を開けてみている。
「これが変化術です。魔素を体にまとわせることによって別のものに変化へんげする魔法です。ただ、この魔法にはたくさんの複雑な魔法が絡み合っているのでなかなか難しいですよ。特にこのように自分よりも小さなものに化けるのは。周りの風景も含めて変化することで小さなものに化けることができますが未熟なものが変化すると…」
そう言うともう一度クルッと宙返りをする猫。
次の瞬間猫の背中からライモンダが飛び出したなんとも奇妙な状態になった。
猫のスリッパをはいているライモンダといった様態だ。
これは変化とはちょっと言いにくい。
「分かりますか? このように自分より小さいものに化ける時に周囲まできちんとイメージして魔法をかけなければこのような奇妙なことになるわけです。はじめは自分より体の大きなものに化けるのが得策ですね」
ライモンダはそう言うと魔法を解いた。
奇妙な猫が姿を消す。
「それでは皆さんもやってみてください。他の魔法と同じく意識を集中して、体の外側に魔法の膜をはるイメージです。360度全ての角度からのイメージをすることを忘れないように。それでははじめ!」
ライモンダの号令で各々の変が術の実習が始まった。

隣にいたサラは目を閉じるとクルッと横回転すると見事にマリアに化けて見せた。
隣に座っている本物のマリアと比べても本当に瓜二つだった。
マリアも少し驚いた表情だが、融和な笑顔で数回音をたてずに拍手した。
「サラ、すごいね! ちょっとマリアにしては小柄だけど、そっくりだよ!」
レオンにそういわれたサラは、マリアの融和なフワッとした笑顔をレオンに向けると次の瞬間もとの姿に戻った。
「よーし!」
レオンは気合いを入れると意識を集中する。
光の粒を撒き散らしてレオンはダンに化けてみた。
視界が上がる感じはなんとも奇妙だが、うまく化けることができただろうか?
「どう?」という表情でサラを見ると、サラとマリアはクスクス笑う。
「レオン、前から見たらダンだけど後ろはレオンのままだよ」
そう言ってサラはレオンの背中を指差す。
「えっ?!」
と思って自分の背中を見る。
筋骨粒々なダンの前面にレオンの服が後ろにくっついている。
なんとも奇妙な感じになった。
イメージが足りなかったのか…?
本物がいないと難しいなぁ。
レオンもこれには笑ってしまった。
「おかしいなぁ? ちゃんとイメージしたつもりだったのに…」
そう言って頭をかく。
ダンの顔で。
「かなり強くイメージしないといけないんだね」
レオンはそう言うともう一度クルッと宙返りをした。
次は背後まで気を遣って。
すると今度はちゃんとダンに化けることができた。
かなり強くイメージしないとこの技は難しい。
もう一度、今度は別の人物に化けてみる。
今度レオンが化けたのはアンナだ。
体格的にあまり差がないアンナに化ける方がレオンにとっては簡単に感じた。
隣にいる本物のアンナはあっけにとられる。
「すごい! 本当に私みたい!」
アンナは興奮する。
「そうかな?」
そう言ったレオンの声にサラもアンナもマリアでさえ驚いた。
「声までそっくり!」
3人の声が重なる。
そこにスッと音もなくライモンダが立った。
「そう。これは身体学の分野とも繋がるのですが、しっかりとイメージをすると体の構造まで化けることができるので出る声も本人に近くなります。ただこれはかなり上級テクニック。無意識にレオンはそこまで習得するとは驚きですね」
ライモンダは満足そうな驚きを顔の前面に出すとそう言った。
レオンもなんだか照れ臭かったが満更ではない表情で、変化を解いた。
これはいろんな場面で役に立ちそう、とレオンは思った。
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