【選択小説】枯男は生還したい。〜旧校舎の神隠し〜

ルナ

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2day 5月2日 日曜日

出会い

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「…って……が…」

 ん…ぅん…?

「ねがい…を…って…」

 な…に…?

「お願い…あの子を…」

 スー…スー…





☆●◇■△▼*▽▲□◆○★





 探索二日目。早朝。

「無い…か」

 今日は二代目校舎が建っていない。それが普通なのだが、二度も中に入って堪能してしまっては何か物足りなく感じてしまう。今日は初代校舎だけの探索になりそうだ。

「そこの君、何をしているのかね?」

 校舎に入る寸前、とある男性に話しかけられた。黒いスーツを身に纏い、長い白髪の男だ。
 俺はこの男を知らない…いや、知っている。どこかで見た事がある顔の男性だ。
 しかし、それより気になったところがある。男性の右手だ。よく見ると指が四本しか無い。小指の部分が無くなっている。昔何かあったのだろうか。

「そこは初代月神高校の廃校舎。危ないから立ち入りは禁止になっているはずなのだが」
「あ、えっと…すみませーん!」

 大人の目があっては探索なんてできるはずもなく、今日のところは尻尾を巻いて逃げ出した。

「…あの小僧、まさか…ん?これは」





☆●◇■△▼*▽▲□◆○★





 一目散に逃げ出し、一旦帰宅。仕方が無いのでしばらくはネットや電話で聞き込みをするだけにしよう。そしてあの男がいなくなった頃、後でまた行ってみよう。
 自分の部屋に行き、机にあるパソコンを起動させる。そこで月神高校のホームページを検索。するとすぐにあの男が誰なのか分かった。ホームページのトップに男の顔写真が掲載されていた。

(あ~、なんか見た事ある顔だな~と思った訳だ)

 月神つきがみ まなぶ

 あの男の正体は月神高校の現校長兼理事長だ。
 学校のホームページに彼の事について詳しく掲載されている。紹介文を見た限り面白そうな情報は無く、調べているうちに別の関連記事に目が止まった。

【月神高校 大量の行方不明者 未だに発見ならず】

「行方不明…?」

【○○県△△市の月神高校にて卒業間近だった三年生の生徒及び数名の教師を含めた百人近くの人が行方不明に。この時期に行った校外学習には誰もが疑問を抱き…】

 こんな話、噂でも聞いた事が無い。大量の行方不明者を出したのに、学校側は何も責任を問われなかったのか?校外学習としか明記されていないのも引っかかる。詳しい事が何も書かれていない。

「全く…困ったものだな」
「っ!?」

 背後から男の声がした。慌てて振り向くとそこに立っていたのは

「…君のような勘のいいガキは嫌いだよ」

 月神 学。本人だった。
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