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日常の波乱
喪失
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朝起きた。
心美はいなかった。
「心美…」
寝ている間に誰かに連れていかれたのか、それとも一人でどこかへ行ってしまったのか。心美はスマホなんて通信機器は持っていない。探す術が無い。俺は途方に暮れ、昨晩までは心美がいたはずの場所を寝起きの霞んだ視界で見つめていた。
歩いた。河川敷を出てしばらく。もう何もする気が無い。全てがどうでも良い。疲れた。唯一の希望だった心美はもういない。今となっては裏切られたとさえ錯覚してしまう。篠原竜汰とグルで俺をハメようとしているのかも、なんて思考が過ぎる。
ふとスマホの画面を見る。SNSで将からのメッセージが何通も届いていた。将だけでは無い、知らないアカウントからも幾つか。恐らくは警察。両親からもメッセージが来ていた。警察が連絡したのだろう。誰から連絡が来ているのかを流し目で見ていた。すると、一つのメッセージが、いや、一つのアカウントが目に止まった。
【横塚 聖羅】
思わず目を疑った。未だ眠たい目を擦って再度確認するが、確かに横塚からのメッセージだと表示されている。
故人からの通知。俺は恐る恐るメッセージを開いた。
【恋々美を渡せ】
一通。たったそれだけのメッセージが横塚のアカウントから来ていた。送られた時間は深夜、俺達が眠っていた時間帯だ。
直感で分かる。コイツは横塚でも、横塚の関係者でも無い。そして分かった事が一つ。心美を連れ去ったのはコイツでは無い。渡せと言う事は、今俺のところに心美がいない事を知らないようだ。俺は少し考えてからこのメッセージに返信した。
【よお、昨日ぶりだな。篠原竜汰】
これでまるで違かったら赤っ恥だが。俺は己の直感を信じる。返信から数秒で既読が付いた。
【今ここにいる】
そうメッセージと写真が送られて来た。ここなら知ってる。遊園地から少し歩いたところにある繁華街の店だ。そして、人が通らない長い路地裏がある場所。深夜の酔っ払いの立ちションスポットとして有名な場所だ。
十中八九罠だろう。汚ねえ。場所も考えも二重で汚ねえ。人の見ていないところに俺を呼びつけ始末するつもりだろう。心美を。ついでに俺も。
確信を高めるために念の為、残りの他のメッセージにもサッと目を通す。すると、警察からと思われる幾つかのメッセージの内の一つに目が止まった。
【篠原竜汰が脱走した】
遊園地の一件の後、周りにいた一般人達に取り押さえられ、警察に連行されたはずの男。篠原竜汰。
俺の中にあった不明瞭な答えが確信に変わった。
心美はいなかった。
「心美…」
寝ている間に誰かに連れていかれたのか、それとも一人でどこかへ行ってしまったのか。心美はスマホなんて通信機器は持っていない。探す術が無い。俺は途方に暮れ、昨晩までは心美がいたはずの場所を寝起きの霞んだ視界で見つめていた。
歩いた。河川敷を出てしばらく。もう何もする気が無い。全てがどうでも良い。疲れた。唯一の希望だった心美はもういない。今となっては裏切られたとさえ錯覚してしまう。篠原竜汰とグルで俺をハメようとしているのかも、なんて思考が過ぎる。
ふとスマホの画面を見る。SNSで将からのメッセージが何通も届いていた。将だけでは無い、知らないアカウントからも幾つか。恐らくは警察。両親からもメッセージが来ていた。警察が連絡したのだろう。誰から連絡が来ているのかを流し目で見ていた。すると、一つのメッセージが、いや、一つのアカウントが目に止まった。
【横塚 聖羅】
思わず目を疑った。未だ眠たい目を擦って再度確認するが、確かに横塚からのメッセージだと表示されている。
故人からの通知。俺は恐る恐るメッセージを開いた。
【恋々美を渡せ】
一通。たったそれだけのメッセージが横塚のアカウントから来ていた。送られた時間は深夜、俺達が眠っていた時間帯だ。
直感で分かる。コイツは横塚でも、横塚の関係者でも無い。そして分かった事が一つ。心美を連れ去ったのはコイツでは無い。渡せと言う事は、今俺のところに心美がいない事を知らないようだ。俺は少し考えてからこのメッセージに返信した。
【よお、昨日ぶりだな。篠原竜汰】
これでまるで違かったら赤っ恥だが。俺は己の直感を信じる。返信から数秒で既読が付いた。
【今ここにいる】
そうメッセージと写真が送られて来た。ここなら知ってる。遊園地から少し歩いたところにある繁華街の店だ。そして、人が通らない長い路地裏がある場所。深夜の酔っ払いの立ちションスポットとして有名な場所だ。
十中八九罠だろう。汚ねえ。場所も考えも二重で汚ねえ。人の見ていないところに俺を呼びつけ始末するつもりだろう。心美を。ついでに俺も。
確信を高めるために念の為、残りの他のメッセージにもサッと目を通す。すると、警察からと思われる幾つかのメッセージの内の一つに目が止まった。
【篠原竜汰が脱走した】
遊園地の一件の後、周りにいた一般人達に取り押さえられ、警察に連行されたはずの男。篠原竜汰。
俺の中にあった不明瞭な答えが確信に変わった。
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