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三章
06. 沖縄旅行編:水族館とペアの守り神②
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美ら海に別れを告げて、鳴成が運転するスポーツカーは南へと下って行く。
20分ほどで見えてきた工房に入り簡単な説明を受けたあと、特殊粘土でシーサーの型を作ることから始める。
何十体もあるサンプルの中から初心者に優しいシンプルな型を、見本として工房スタッフに厳選して貰った。
「この全力で笑ってるのが可愛いです」
「僕たちでも作り易そうですね。これにしますか?」
「ええ、そうします」
顔の横に花の飾りを付けるとアクセントになるとアドバイスされた二人は、頷きながら作成に取りかかった。
作成マニュアルや実物のサンプル、そしてずっとそばで付き添ってくれるスタッフに手伝ってもらいつつ思い思いに形にしていく。
「子供の頃の泥遊びを思い出しますね」
「はい。手を汚しながら何かを作るのは久しぶりで、懐かしい気持ちになります」
鳴成も月落も、こういう場面で真面目な性格が表立って出るのか、サンプルと寸分の狂いもないシーサーを作る闘志に燃えてしまい、出来上がったのはほぼ瓜二つの朗らかな顔の守り神だった。
鳴成が作ったものは口が閉じていて、月落が作ったものは口が開いている。
20分ほど焼いて、次は絵付けだ。
「何色にしようかな……きみの家の玄関カウチの上に置く予定ですよね?」
両者の自宅とも玄関はほぼ同じ広さなのだが、鳴成の家には飾って置けるスペースがないため、今回は月落が持ち帰ることにしていた。
「はい。あれがグレージュなので、調和の取れる色だと統一感が出るかなと思います」
「じゃあ黒と……ヘーゼルは難しそうなので、白っぽい感じにしましょうか。私たちらしいですし」
「ぴったりです」
阿吽の呼吸で鳴成が白みの強いベージュ、月落が黒をシーサーの鬣に塗っていく。
胴体は粘土の色を活かした茶色のまま、鬣の先端を一段薄い色で塗るとグラデーションになってより可愛い、というスタッフの美的センスを有難く採用した。
最後に、花を赤く塗れば完成だ。
2時間の集大成が、作業テーブルの上でちんまりと輝いている。
「上手に出来て嬉しいです」
「靴を履くたびに眺めてしまって、中々出かけられなくなりそうです」
「それはまずい。出勤時間を5分早めて対処しましょうね」
「頑張ります」
工房を出ると、時刻は16時30分を回ったところ。
小腹が空いたので沖縄名物のおやつを買おうと、ヴィラを通り過ぎて少し行ったところにある店に立ち寄った。
悩んで末に、プレーン、かぼちゃ、コーヒー味のサーターアンダギーを購入する。
油っぽすぎない外側のサクサクと中のしっとりふわふわが気に入って、普段は甘いものへの欲求の薄い月落も美味く食べた。
「では、帰りましょう」
「はい」
来た道を戻り、ヴィラの部屋へとたどり着いたのは17時30分頃だった。
手を洗った鳴成は持って帰ってきたシーサーを大事そうに取り出すと、ベッドサイドテーブルの上にそっと置いた。
それを後ろで月落が見守っている。
「先生、気に入りました?」
「ええ、とても気に入りました。これからこの子たちがきみの家を守ってくれると思うと、偉大な存在に思えてきます」
「僕が責任持って大切にしますね。時々お供えもして」
「私も協力します。とりあえず今日は一旦、即席でこれを」
水族館のショッパーからクッキーを取り出した鳴成は、それを並んで座るシーサーの前に置いた。
壊さないようにガラスケースに収納しようか……と考える月落だった。
「先生、疲れましたか?」
「ええ、そこそこには。でも、今日は午前中ゆっくりだったので、体力は残っていますよ?」
「じゃあ、もう海に行ってみますか?」
「そうします。夕陽の沈む海を生で見るのは初めてな気がします」
「写真いっぱい撮りましょうね、先生」
「沖縄に来てから写真フォルダが旅行っぽさ満載で、私のスマホではないみたいです。東京に帰ってからもつい見返して、ひとりで思い出に浸ってしまいそうで危険ですね……浮かれたおじさんは警察案件なので」
真顔でそう言うのが面白くて、月落は肩を震わせて笑う。
たとえ人ごみの中でニヤついたとしても、それが鳴成であればきっと許されるだろうとは思うが、今はそっとしておく。
「渉くん、行きますか?」
「はい、行きます」
水色と紫、その間で空を染める薄紅。
とろんと溶けるオレンジが、刻一刻と変化する空を背景に海へと沈む。
その絶景を、鳴成と月落はゆっくり海辺を歩きながら堪能した。
―――――――――――――――
その日の夕食は、まさかのインドカレーだった。
昨日チェックインをした際に全食事メニューを渡されていたのだが、2泊3日分ということで文字数が多かったのと、鳴成も月落も好き嫌いがないため、あまり気にしていなかった。
19時30分に指定したディナーを運んできたスタッフに「ガゼボの方が雰囲気が出るかも知れません」と言われ素直にダイニングスペースから移動したのだが、テーブルに並べられた料理を見て納得した。
インドカレーの代名詞であるバターチキンやほうれん草たっぷりのパラクパニール、ひよこ豆のチャナマサラ、海老の旨みが凝縮したプラウンマサラ、焼きナスの美味しいベイガンバルタ。
香辛料で味付けされたサラダやチキンティッカと共に、ブルーポタリーやステンレスの小さなボウルに入れられて所狭しと並べられた。
食欲をそそる魅惑の香りに、空腹はさらに刺激される。
風のよく通るガゼボでスパイシーなカレーを頬張るのはあまりにも最適解すぎて、手が止まらない。
二人の心を特に鷲掴んだのが。
「チーズナン、美味しいですね。生地よりもチーズの分量の方が格段に多い気がします」
「もはやチーズを飲んでる感覚ですけど、美味しすぎて困りますね。濃厚で塩気のある中にちょっとだけ甘くて、カレーをつけなくてもこれだけで全然美味しいのは罪だ……」
「沢山お代わりしてください」
「先生はカレーのお代わりはどうですか?」
「パラクパニールをもう一皿食べたいです」
「承知しました」
先ほどテーブルセッティングをしたスタッフが、この状況を見越したようにこう言い残していた。
「カレーもナンも大量にご用意しております。アプリにてご遠慮なく追加をお申し付けください」と。
独立型のこのヴィラでは、スタッフの呼び出しは電話だけではなく、スマホのアプリからも行えるようになっている。
画面を開くと真っ先にデカデカと『チーズナン』というボタンが表示されて、笑ってしまった。
お代わりする人が多いのだろうというのが窺える。
それにも納得できるほどの美味しさだ。
「インドワインも初めて飲みましたが、果実感とすっきりした酸味がカレーに良く合いますね」
「スパイシーさもあって美味しいですね」
両者の手にあるのは、レッドジンファンデル。
濃厚なフルボディは、鳴成と月落の好みにあった。
『ザルを通り越して枠、それも超合金の』という枕詞で揶揄される月落と、それに劣らずの鳴成ではあるが、今夜のアルコールは1杯までとしていた。
酔っていなくとも、アルコール分解には時間を要する。
明日の運転のためにそう決めた。
「イギリスの方はビールとワインが好きだとどこかで見たことがあるんですが、先生を見ると間違ってないんだと思えます」
「そうですね。ビール、ワイン、ウィスキー、林檎のサイダー、カクテルと何でも飲みますが、友人たちは大概ワインですね」
「先生も基本的にワインですもんね」
「ええ、飲み慣れているせいか選んでしまいがちですね。きみも色々と飲みますよね?」
「はい、甘い系でなければ何でも大丈夫です」
「アルコールに強い家系?」
「はい、間違いなく。『酒豪眷属』だと幼馴染に呆れられてます」
「語感がだいぶ強そうですね」
「残念ながら、一切反論の余地なしでした」
笑いながら赤ワインを飲み干した鳴成と月落は、プールサイドを渡ってダイニングスペースへとやって来た。
冷蔵庫を開けて何を飲もうか思案する。
無糖のストレートティーを手にした月落が、ペットボトルの炭酸飲料を選んだ鳴成を見遣る。
「旅行気分なので」とまっさらに笑った年上の恋人を、蕩ける瞳で眺めた。
20分ほどで見えてきた工房に入り簡単な説明を受けたあと、特殊粘土でシーサーの型を作ることから始める。
何十体もあるサンプルの中から初心者に優しいシンプルな型を、見本として工房スタッフに厳選して貰った。
「この全力で笑ってるのが可愛いです」
「僕たちでも作り易そうですね。これにしますか?」
「ええ、そうします」
顔の横に花の飾りを付けるとアクセントになるとアドバイスされた二人は、頷きながら作成に取りかかった。
作成マニュアルや実物のサンプル、そしてずっとそばで付き添ってくれるスタッフに手伝ってもらいつつ思い思いに形にしていく。
「子供の頃の泥遊びを思い出しますね」
「はい。手を汚しながら何かを作るのは久しぶりで、懐かしい気持ちになります」
鳴成も月落も、こういう場面で真面目な性格が表立って出るのか、サンプルと寸分の狂いもないシーサーを作る闘志に燃えてしまい、出来上がったのはほぼ瓜二つの朗らかな顔の守り神だった。
鳴成が作ったものは口が閉じていて、月落が作ったものは口が開いている。
20分ほど焼いて、次は絵付けだ。
「何色にしようかな……きみの家の玄関カウチの上に置く予定ですよね?」
両者の自宅とも玄関はほぼ同じ広さなのだが、鳴成の家には飾って置けるスペースがないため、今回は月落が持ち帰ることにしていた。
「はい。あれがグレージュなので、調和の取れる色だと統一感が出るかなと思います」
「じゃあ黒と……ヘーゼルは難しそうなので、白っぽい感じにしましょうか。私たちらしいですし」
「ぴったりです」
阿吽の呼吸で鳴成が白みの強いベージュ、月落が黒をシーサーの鬣に塗っていく。
胴体は粘土の色を活かした茶色のまま、鬣の先端を一段薄い色で塗るとグラデーションになってより可愛い、というスタッフの美的センスを有難く採用した。
最後に、花を赤く塗れば完成だ。
2時間の集大成が、作業テーブルの上でちんまりと輝いている。
「上手に出来て嬉しいです」
「靴を履くたびに眺めてしまって、中々出かけられなくなりそうです」
「それはまずい。出勤時間を5分早めて対処しましょうね」
「頑張ります」
工房を出ると、時刻は16時30分を回ったところ。
小腹が空いたので沖縄名物のおやつを買おうと、ヴィラを通り過ぎて少し行ったところにある店に立ち寄った。
悩んで末に、プレーン、かぼちゃ、コーヒー味のサーターアンダギーを購入する。
油っぽすぎない外側のサクサクと中のしっとりふわふわが気に入って、普段は甘いものへの欲求の薄い月落も美味く食べた。
「では、帰りましょう」
「はい」
来た道を戻り、ヴィラの部屋へとたどり着いたのは17時30分頃だった。
手を洗った鳴成は持って帰ってきたシーサーを大事そうに取り出すと、ベッドサイドテーブルの上にそっと置いた。
それを後ろで月落が見守っている。
「先生、気に入りました?」
「ええ、とても気に入りました。これからこの子たちがきみの家を守ってくれると思うと、偉大な存在に思えてきます」
「僕が責任持って大切にしますね。時々お供えもして」
「私も協力します。とりあえず今日は一旦、即席でこれを」
水族館のショッパーからクッキーを取り出した鳴成は、それを並んで座るシーサーの前に置いた。
壊さないようにガラスケースに収納しようか……と考える月落だった。
「先生、疲れましたか?」
「ええ、そこそこには。でも、今日は午前中ゆっくりだったので、体力は残っていますよ?」
「じゃあ、もう海に行ってみますか?」
「そうします。夕陽の沈む海を生で見るのは初めてな気がします」
「写真いっぱい撮りましょうね、先生」
「沖縄に来てから写真フォルダが旅行っぽさ満載で、私のスマホではないみたいです。東京に帰ってからもつい見返して、ひとりで思い出に浸ってしまいそうで危険ですね……浮かれたおじさんは警察案件なので」
真顔でそう言うのが面白くて、月落は肩を震わせて笑う。
たとえ人ごみの中でニヤついたとしても、それが鳴成であればきっと許されるだろうとは思うが、今はそっとしておく。
「渉くん、行きますか?」
「はい、行きます」
水色と紫、その間で空を染める薄紅。
とろんと溶けるオレンジが、刻一刻と変化する空を背景に海へと沈む。
その絶景を、鳴成と月落はゆっくり海辺を歩きながら堪能した。
―――――――――――――――
その日の夕食は、まさかのインドカレーだった。
昨日チェックインをした際に全食事メニューを渡されていたのだが、2泊3日分ということで文字数が多かったのと、鳴成も月落も好き嫌いがないため、あまり気にしていなかった。
19時30分に指定したディナーを運んできたスタッフに「ガゼボの方が雰囲気が出るかも知れません」と言われ素直にダイニングスペースから移動したのだが、テーブルに並べられた料理を見て納得した。
インドカレーの代名詞であるバターチキンやほうれん草たっぷりのパラクパニール、ひよこ豆のチャナマサラ、海老の旨みが凝縮したプラウンマサラ、焼きナスの美味しいベイガンバルタ。
香辛料で味付けされたサラダやチキンティッカと共に、ブルーポタリーやステンレスの小さなボウルに入れられて所狭しと並べられた。
食欲をそそる魅惑の香りに、空腹はさらに刺激される。
風のよく通るガゼボでスパイシーなカレーを頬張るのはあまりにも最適解すぎて、手が止まらない。
二人の心を特に鷲掴んだのが。
「チーズナン、美味しいですね。生地よりもチーズの分量の方が格段に多い気がします」
「もはやチーズを飲んでる感覚ですけど、美味しすぎて困りますね。濃厚で塩気のある中にちょっとだけ甘くて、カレーをつけなくてもこれだけで全然美味しいのは罪だ……」
「沢山お代わりしてください」
「先生はカレーのお代わりはどうですか?」
「パラクパニールをもう一皿食べたいです」
「承知しました」
先ほどテーブルセッティングをしたスタッフが、この状況を見越したようにこう言い残していた。
「カレーもナンも大量にご用意しております。アプリにてご遠慮なく追加をお申し付けください」と。
独立型のこのヴィラでは、スタッフの呼び出しは電話だけではなく、スマホのアプリからも行えるようになっている。
画面を開くと真っ先にデカデカと『チーズナン』というボタンが表示されて、笑ってしまった。
お代わりする人が多いのだろうというのが窺える。
それにも納得できるほどの美味しさだ。
「インドワインも初めて飲みましたが、果実感とすっきりした酸味がカレーに良く合いますね」
「スパイシーさもあって美味しいですね」
両者の手にあるのは、レッドジンファンデル。
濃厚なフルボディは、鳴成と月落の好みにあった。
『ザルを通り越して枠、それも超合金の』という枕詞で揶揄される月落と、それに劣らずの鳴成ではあるが、今夜のアルコールは1杯までとしていた。
酔っていなくとも、アルコール分解には時間を要する。
明日の運転のためにそう決めた。
「イギリスの方はビールとワインが好きだとどこかで見たことがあるんですが、先生を見ると間違ってないんだと思えます」
「そうですね。ビール、ワイン、ウィスキー、林檎のサイダー、カクテルと何でも飲みますが、友人たちは大概ワインですね」
「先生も基本的にワインですもんね」
「ええ、飲み慣れているせいか選んでしまいがちですね。きみも色々と飲みますよね?」
「はい、甘い系でなければ何でも大丈夫です」
「アルコールに強い家系?」
「はい、間違いなく。『酒豪眷属』だと幼馴染に呆れられてます」
「語感がだいぶ強そうですね」
「残念ながら、一切反論の余地なしでした」
笑いながら赤ワインを飲み干した鳴成と月落は、プールサイドを渡ってダイニングスペースへとやって来た。
冷蔵庫を開けて何を飲もうか思案する。
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