未来樹 -Mirage-

詠月初香

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2章

夜明け前の暗闇 :茴香

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火の極日に入っても未だ水の極日の後始末に追われていた俺は、部屋のあちこちで山積みになっている竹簡を見て、深い溜息をついて筆を置いた。決して仕事を溜め込んでいた訳ではないし、俺の仕事が遅いという訳でもない。ただ、処理しなければならない仕事の量が多すぎるのだ。

水の極日に大陸中を襲った呪詛は未だ深い傷痕を残している。

俺が治めている領地にある村落は、初期対応が良かった為か他の地域に比べると死者は少ない。それでも老人や産褥期の女性、赤子や小さな子供を中心に失った命は数えきれない。不幸中の幸いと表現するのは我ながら違うと思うのだが、働き盛りの男性の被害が少なかった為、収入がなくなり一家で路頭に迷うといった事態になった家庭は少ない。だが自分の親であったり妻であったり子を亡くした者が負った心の傷は、俺が打てる様々な公的な支援でもどうにもできない。特に今回は呪詛による死だった為に遺体は火葬される事が決まりなのだが、自分の大切な家族を火に入れる事が出来ない者は沢山いる。当然といえば当然だ。ついこの間まで愛らしく笑っていた我が子を、遺体とはいえ燃え盛る炎の中に入れる事が出来る親などいない。

「はぁ……」

二度目の溜息が思わず出てしまうが、今は勿論、5年10年さらにその先を見据えてやるべき事をやっていくしかない。例えその結果、民から「情が無い」と言われようとも、それが上に立つ者の役目だ。

「殿下、そろそろ昼食休憩に致しましょう」

俺の集中が切れたのを見た忍冬すいかずらが、自分も手を止めて声をかけてきた。昼を告げる鐘は既に鳴っていたのだが、俺は昼食を仕事の区切りが良い所で取ることにしている。その所為で配下の者たちが昼食をとれないと以前に進言を受けた事があったが、配下の者たちが先に食べれば良いだけだ。そんなところに序列は必要ない。それに俺の昼食を片手で食べられるような軽食にしてしまえば、俺の食事の間中、傍仕えや給仕が侍る必要もなくなる。

「あぁ、頼む。
 それから飲み物は多めに持って来てくれ」

「解りました」

そう忍冬は返事をするが、忍冬がくりやにまで取りに行くわけではない。隣の部屋で同じように竹簡や木簡の山と格闘している傍仕えに伝え、その傍仕えが厨へと伝え、料理人が作ったモノが再び同じ経路で俺の元へと運ばれてくるのだ。

上げられた蔀戸しとみどから外を見ればジリジリと大地を焼くような日差しが眩しく、それに伴って部屋の中も徐々に暑くなってきている。こんな時に思い出すのが精霊様のお知恵で快適に過ごしているであろう幼馴染一家の事だ。幼馴染2人と姉のように慕った女性、そしてその女性の子供が2人。幼馴染の乳母めのとも含めた6人の顔が脳裏をよぎる。

10年と少し前の火の極日、彼らは襲撃を受けて天都を逃げ出さなくてはならなかった。あの日の事は今でもはっきりと覚えている。血と煤に塗れた幼馴染を表立って助ける事ができなかったのは、国家間の政治的な問題になる可能性があったからだ。出会った場所が滞在中だった黄金宮こがねのみや家内であったならば手の打ちようがあった。あそこは天都でありながらヤマト国我が国の法も場合によっては通じる。だが路上ではそうもいかない。天都には天都の法があり、他国の王族や華族はどのような理由があろうとも武力を持ち込む事は許されない。その徹底ぶりは天都に入る際には護衛としてついてきた自国の衛士えじの武装を解除し、迎えに来ていた天都の衛士に護衛を交代しなくてはならないぐらいだ。当然ながら天都滞在中に外出する際も俺が武器を持つことは許されないし、護衛も宮家を含む天都の者に限定される。勿論天都側も面目がある為、護衛に手を抜く事はない。なので平素ならば問題になる事はないのだが、あの時ばかりはその法を呪いたくなった。幼馴染を助けたいと強く思うのに、その為に国を巻き込む訳にはいかないという王族としての義務が感情に制御を掛けた。そして幼馴染も俺の立場を察して、一言たりとも助けを求めようとはしなかった。

あの時は、俺はどうして王族なのだろう……と自分の生まれに対して初めて嫌悪感を抱いてしまった。王族だからこそ助ける事が出来た事もあったのだが、失った命を思うと「もっと違う方法があったのではないのか」という思いが強まりこそすれ消える事はない。特にあの日と同じ火の極日には何度も何度も思い返してしまう。

そんな幼馴染たちが、ここから更に奥に進んだ僻地の山に住んでいた。

(元気にしているだろうか?
 少なくともあそこにいる限りは元気だろうが……)

あそこは精霊様のお知恵と御業が惜しみなく授けられた地だ。快適に暮らせる様々な道具や技術があったが、冬は温かく夏は涼しく過ごす為の工夫は今すぐにでも欲しい技術だった。聞けば壁の中や床の下に湯や水を流す管を通しているだけとの事だったので、それならば簡単に再現できると思ったのだが未だ満足のいく再現は出来ていない。小さな部屋の床だけならば何とか再現できたのだが、あの山の上の精霊様の邸宅のようにはいかないのだ。そんな訳で今もこうして汗をかきながら仕事をするしかない。だが冬場を温かく過ごせる技術はこの国では有用だ。無の月に増える寒さによる死者数を減らせるのならば、積極的に技術開発を進める価値はある。

そんな訳で俺の研究所では今、壁と床に温水を流して部屋を温かくする技術と、汚れた水を綺麗にする浄水場の技術を主に開発している。そしてもう1つ、俺が1人で秘密裏に開発中なのが精霊石に精霊様の御業を刻み込む技術だ。これはどうにも上手くいかない。1人で開発している事や、これだけに時間をかける訳にはいかない事など理由は確かにあるのだが、そうだとしても遅々として研究が進まない。3年ほど前に兵座つわものざを作り上げた蒔蘿じらから少しずつ禍玉まがたまが届くようになって、それを時々訪れる幼馴染の二人を経由して精霊様に浄化して頂き、そのうちの幾つかを霊石として使用させて頂けるようになった。おかげで失敗を恐れずに済むようになって少しは研究が進むかと思ったのだが、どうやっても紋を刻むことができない。やはりもう一度、精霊様にお知恵を授かりに行くべきかもしれない。

そんな事を思いつつ、昼食を食べながら午後の執務を再開した俺だったが、少ししていきなり部屋の外が騒がしくなった。

何事だろう?、また火葬を止めてほしいという嘆願だろうか……。
呪詛騒動の直後ならば間違いなく呪詛による死と位置づける事ができるが、今は微妙な所だ。切っ掛けは呪詛であっても、あれからかなりの日数が経った今では単なる衰弱死と言えなくもなく……。この火の極日が終わり次第、通常の埋葬法に切り替えると発布する予定だった。

「忍冬、すまないが外の確認を頼む」

竹簡から顔を上げる事なく随身に頼んだ俺だったが、もたらされた情報は俺に絶望を突きつけてくるモノだった。




その異変に最初に気付いたのは、俺に同行してアスカ村にきていた衛士の中でも特に耳の良い葈耳おなもみという男だった。

非番だった葈耳は鍛錬も兼ねて貸し馬屋で乗馬を楽しんでいたが、馬がいきなり暴れだして落馬しそうになったらしい。どうにか馬をなだめる事に成功した葈耳だったが、その時に遠くの山々に響く異音に気付いたのだそうだ。その音は空耳かと思う程に小さなものだったらしいのだが、しばらく耳を澄ましていた葈耳は大急ぎで上官の元へと走った。「どれほど些細なものであっても、変化や異常はすぐさま報告するべし」という命令を常日頃から出していた事が功を奏したといえる。

そんな葈耳が上官を伴って俺の部屋を訪れ、彼から事と次第を聞いた俺は吐き気を催しそうな程の不安感に苛まれた。すぐさま俺の領地の警護を任されている検非違使けびいしの長官や、近隣の安全を確保するために妖や猛獣、稀に山賊退治などを受け持つ衛士の長官も呼び出して、葈耳から本格的な報告を受ける事となった。

「最初はとても小さな、小太鼓のような軽い音が何度も連続して聞こえ
 暫く何も音が聞こえなくなったと思ったら
 次は大太鼓のような低い音が数回響きました。
 小太鼓の方は空耳の可能性がありますが、こちらは確実に聞こえています。
 その後、おそらく地崩れを起こしたと思われる音が聞こえました」

そう葈耳が報告すれば、上官が机の上に広げられた周辺の地図を見ながら首を傾げた。

「ですが今は雨の多い水の極日でも、雪の多い無の月でもありません。
 地崩れや雪崩が起きるような季節ではないのですが……」

そう、この時期に山で起こる異変の種類はとても少ない。極めて水の精霊力が低い水の月の年は山火事が起きやすくなるので、それに注意する必要がある程度だ。

(あの地には精霊様が居られる、だから大丈夫なはずだ)

そう思うのに湧き上がる不安は止まらない。俺の領地はヤマト国の西端という辺鄙な場所だが、そのかわりにとても広大で幾つもの山がある。だから異変が起きた山が彼らの住むあの山だとは限らない、そう何度も何度も自分に言い聞かせる。葈耳も「音がした方角は西だとは思うのですが、山々に音が反響していた為に正確な方向は解りません」と言っていたではないか。

「今すぐ調査を……いや、待て」

すぐさま調査隊を出したいが、あそこに人を送り込む訳にはいかない。かといって俺が向かう訳にもいかない。向かえるものなら今すぐにでも向かいたいが、立場上それが許されないという事ぐらい十分に理解している。

「衛士長は村の猟師や薬草摘みに協力を求め、付近の山に異常が無いか調査を。
 ただし彼らが普段から猟や採取をする範囲の山に限定する。
 彼らが今後も猟や採取を安全に行えるようにする事が第一の目的だ。
 また調査中に見かけた村人や旅人には念の為に避難するように呼びかけ、
 不審者の痕跡を発見した場合は基本各調査班の判断に任せるが、
 同時に速やかに私に報告を上げてくれ」

「はっ!」

「また研究施設を狙った組織の陽動の可能性もある。
 検非違使長はいつも以上の警戒を。志能備しのびも同様に警戒に当たらせてくれ」

「承知いたしました」

今、俺に打てる手はこれぐらいだろうか……。

「何にしても報告は迅速に頼む。
 私が執務をしていようが食事をしていようが問わずだ。良いな」

「はい!!!」

一礼をして部屋を出ていく部下たちの背を見送った俺は、視線を蔀戸から見える西の空へと移した。その遥か遠くまで続く山の尾根の一部にだけ、不自然に雨雲が掛かっているのが見える。ちょうどあの人たちが住む山の付近だ。その黒雲は、まるで俺の心に湧き上がった不安が具現化したようだった。




深夜、いやもう明け方といって良い時間かもしれない。

あれから上がってくる報告は全て「異常なし」というものばかりで、これといって進展は見られなかった。その為、今は俺に代わって随身が交代で報告を受けてくれていて、異常が報告されるまでは俺は寝ている事になった。忍冬によって無理矢理御帳台に押し込められた感はあるが、長丁場になる可能性が高い以上、体力の温存や回復は重要だ。

(そういえば、この寝具も精霊様のお知恵だったな……)

精霊様の邸宅にあったような水を使った御帳台は流石に無理だが、鳥の羽根を布袋に詰めたこの寝具は夏は涼しく冬は温かいとあってとても快適だ。もちろんたっぷり羽毛を詰め込んだ冬用と、その半分どころか2~3割しか入っていない夏用の2種類を季節に合わせて使用しているからではあるが。この寝具を発表して俺の管理下で製造を始めた直後、今まで焚きつけにしかならなかった羽軸のない鳥の羽の新たな使い道に、猟師などからは収入が上がったと感謝の声が寄せられた。だがそれは俺の功績ではないので、幼馴染経由でかの地に住む小さな女の子へと伝えてもらった。


あぁ、やはり駄目だ。眠れない。


少しでも別の事を考えて気分を落ち着け、僅かな時間でも眠ろうと思っていたのだが、何を考えていても最終的にはあの地に住まう方々へと思考が繋がってしまう。そんな自分が情けなく、体内の空気を全て吐き出すかのような溜息をついて寝返りを打とうとしたその時、御帳台のすぐ外にいきなり人の姿が現れた。

扉の開閉や床を軋ませる足音といった一切の予兆も無く現れた人影に、俺は枕元に置いてある剣の柄に手を伸ばして一息で抜刀すると、その人影の首筋めがけて几帳の布ごと薙ぎ払った。もちろん寸前で止めるつもりではあったが、同時に相手が攻撃してくるのならそのまま首を落すぐらいの勢いで剣を振り抜く。

ところが驚いた事にその人影は俺の剣を素手で受け止めたのだ。

慌てて距離をとるように御帳台の反対側へと飛び退く俺だったのだが、視界を塞いでいた几帳が切り裂かれて床に落ちると、次は別の意味で驚いた。

「も、申し訳ございません!」

御帳台の上で慌てて頭を下げて平伏する俺の前には、ここに居るはずの無い櫻嬢の守護精霊の金太郎様が無表情で立っていた。

「いや、構わぬ。
 そなたからすれば当然の反応であろう」

お許しを頂けたことに安堵すると同時に、金太郎様がここに来られた理由が気になった。

「もしや……」

「そなたも察していたようだが、昨日さくじつの昼、襲撃を受けた」

「襲撃?!」

当たってほしくなかった予想が当たっていた事に、驚きと同時に悔しさが募る。今すぐに助けに向かいたくても、許されないのだから。

「その事で櫻やその家族にどうしてもと頼まれ、そなたに言伝ことづてを持って参った。
 怪我人は出たが全員命に別状はない、安心せよとのことだ。
 ただあの地にはもう住めぬし、これから何処に向かうかはまだ決めておらぬ」

良かった。怪我人が出た事は心配だが、命に別状が無いのであれば何時かまた逢えるだろう。

それにしても、本来であれば神の欠片である精霊様が人の言葉を伝える為にこうして現れるなんてことはありえない。櫻嬢が俺や蒔蘿を安心させる為に、金太郎様に頼み込んでくれたのだろう。

「解りました。言伝頂きありがとう御座います。
 ……それと襲撃者の身元は判別できたのでしょうか?」

「浦が十中八九ミズホ国の者だと申しておった」

「ミズホ国……ですか」

以前から怪しいと思っていた国ではあった。碧宮家襲撃事件の時も黒幕の最有力候補として上がっていたのだが、どうにも明確な証拠が見つけられなかったのだ。

「我からもそなたに聞きたい事がある。
 爆発する砂に心当たりはあるか?」

ミズホ国の事を考えていた俺に金太郎様が問いかけてこられた。

「爆発する砂ですか、申し訳ありませんが私は知りません。
 それが……襲撃に使われたのですね?」

葈耳が聞いた小太鼓のような音が爆発時の炸裂音だとすれば、俺が昼食を食べていたまさにあの時、姫沙羅様や令法りょうぶたちは襲撃を受けていたという事だ。だが爆発する砂なんて聞いた事が無い。そんな危険なモノがあるのならば、国民に注意喚起を促さなければならな……いや、待て。国民に注意しなければならない程に危険なモノで爆発する砂……。

「それはどのような砂でしたか?」

「すまぬが我は近くで見ておらぬのだ。
 一番間近で見ていたのは桃なのだが、アレもその時は色々と手いっぱいでな。
 黒く細かい砂に火が付くと爆発して炎上し、
 しかも暫くは火が消えなかったという事しか解らぬ」

それらの条件に当てはまるモノを俺は一つだけ知っていた。

「心当たりがありますが、それをミズホ国が知っているはずが……」

我が国は技術大国だ。
過去から現在に至るまで幾つもの技術を開発してきたが、その中には公開できないような危険な技術もあった。それら「特殊技術」は王家が厳重に管理しているのだが、その中に幾つかの鉱物と木炭の粉を混ぜ合わせて作る、爆発する黒い粉があった事を思い出した。その事を金太郎様に説明すると

「桃の話ではそこまでの爆発力は無かったそうだが……。
 だが性質はとても似ている。恐らくそなたが言う黒い粉の劣化版のようだな」

確かに元々岩を破壊する為に作られた黒い粉だ、それを使われて怪我だけで済む訳がない。もしかすると一部の原料や配合率が違うのかもしれない。だが劣化版とはいえ、我が国が厳重に管理しているはずの情報が漏れている可能性が判明した以上、俺はヤマト国の王家直系男子として動かなくてはならない。

「あれは人の手には余る代物だ。
 技術の開発や発展を望むそなたらの気持ちは我としても良く解るが、
 人や自然を大きく損なう技術は公開するべきではない」

「はい、肝に銘じます」

「それでは我はそろそろ戻るとする。
 櫻やその家族は全員無事ゆえあまり心配は致すな。
 そしてそなたはそなたのやるべき事を為せ、良いな」

「はい」

俺がそう答えると、現れた時と同じように金太郎様は唐突に姿を消され、途端にホッと吐息が漏れ出た。精霊様を前にして緊張していたという事もあるのだが、何より全員が無事だとの知らせが聞けた事で、昼から続いていた緊張状態が解けたようだった。

確かにこの先の事を考えれば、不安は完全には解消されない。それでも幼馴染たちが全員無事であったことに、土の神だけでなく全ての神々に祈りを捧げて感謝した。そして金太郎様が俺に命じられたように、俺は俺のやるべき事をしなくては。

(何故、門外不出の特殊技術が漏れている?)

すぐさま机に向かうと、灯りをともして精霊語日本語で手紙を書き始めた。送り先は蒔蘿で、至急大和王都で会って報告や相談したい事があると書き連ねる。日が昇って外が明るくなり次第、忍冬に命じて伝書鳥を飛ばさねば。

それと同時に王城へ届ける手紙も認めるしたためる必要がある。なにせ王家が守る特殊技術の漏洩は、国王陛下祖父王太子殿下といった俺よりも上位の直系男子の判断が必要な事態だ。出来るだけ早く、そして秘密裏に報告したい事があるという事を暗号化して書く。

(ミズホ国の組織と思われる者が、
 劣化版とはいえ我が国の特殊技術を使うとは腹立たしいにも程がある。
 しかし、これで……碧宮家襲撃犯の黒幕に辿り着けるかもしれない……な)

長年追い求めていた敵に辿り着ける事を素直に喜べないのは、今回の一件がミズホ国に内通する愚か者が我が国にいる可能性を示唆していたからだ。特殊技術を保管している場所は王家直系男子しか知らない。つまり内通者は、俺の近親者にいるかもしれないという事になる。

「みんな、すまない……」

思わず漏れ出た言葉は、夜明け前の暗闇に溶けて消えていった。
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