終わりのない悪夢~七つの復讐~

夢華彩音

文字の大きさ
8 / 28
第二章 狂いと絶望

7話 始まり

しおりを挟む
どうして…?
なぜ、こんなことに?



美雪との別れから1ヶ月。
私へのいじめが復活した。
きっかけ?理由?
そんなものは無い。
全ては久遠朱音の一言がきっかけで始まった。



3週間前ー。

“「碧美雪が引っ越してくれて良かったわ。これで邪魔無くなるし、暇が潰せそう。ねぇ?松川さん」
私はビクッとした。
朱音の声で“松川さん”と呼ばれると、どうしても萎縮してしまう。
「また仲良くしましょう。あなたと遊んであげるわ」
いやらしいほどの笑顔で言われた。

あぁ…夢から覚めたんだ。
私はそう悟った。”




あれから3週間。
昨日はトイレに連れられて便器に顔を突っ込まれた。顔を上げると楽になるが、空気を吸いきれていないうちにまた水のなかに押し込まれた。
今日は体操服に画鋲が5個もつけられていた。ぱっと見ただけでは分からないように内側についている。
おかげで肌が傷だらけになった。

解放されたのは放課後。
私は1人で教室に残っていた。
「良かった…何もされてない」
鞄についているストラップを確認し、安堵のため息がこぼれる。
「これ、外しておいた方がいいよね…」
今日まで、これを支えに耐えてきた。
外してしまったら…またボロボロになるのだろうか。
美雪に出会う前の頃のように。

一度幸せを覚えてしまうと、今が倍以上に辛い。
またこんなことになるのなら美雪と出会わなければ……

いや、美雪に出会えたから今までやってこられたんだ。
確かに今は辛いけど、私には美雪がいる。前のような孤独とは違う。
そう自分に言い聞かせていた。

「頑張らないと…」
小さく呟くと、ストラップを外してポケットに入れた。




その頃美雪は、杏と電話をしていた。
「頼んだわよ。あなたしかいないんだから」
“……そうまでするほど優美が好きなの?真の友情だか何だか知らないけど、私には分からないわ”
「杏には分からないわよ。私の気持ちなんて」
“それで後悔しないわけ?”
「えぇ。私は優美の傍に常にいられる訳じゃないから」
“……”
「とにかく頼んだわよ。私とあなたは似たもの同士なんだから」
“一緒にされたくないわ。……はぁ、仕方ないわね。私にも守りたいものがあるから”
「そう言ってくれると思った。じゃあね。」

美雪は電話を切ると、机に置いたストラップを見つめた。

「子供って不幸よね。親で全てが決まるんだから。」




しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

『 ゆりかご 』 

設楽理沙
ライト文芸
  - - - - - 非公開予定でしたがもうしばらく公開します。- - - - ◉2025.7.2~……本文を少し見直ししています。 " 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始 の加筆修正有版になります。 2022.7.30 再掲載          ・・・・・・・・・・・  夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・  その後で私に残されたものは・・。 ―――― 「静かな夜のあとに」― 大人の再生を描く愛の物語 『静寂の夜を越えて、彼女はもう一度、愛を信じた――』 過去の痛み(不倫・別離)を“夜”として象徴し、 そのあとに芽吹く新しい愛を暗示。 [大人の再生と静かな愛] “嵐のような過去を静かに受け入れて、その先にある光を見つめる”  読後に“しっとりとした再生”を感じていただければ――――。 ――――            ・・・・・・・・・・ 芹 あさみ  36歳  専業主婦    娘:  ゆみ  中学2年生 13才 芹 裕輔   39歳  会社経営   息子: 拓哉   小学2年生  8才  早乙女京平  28歳  会社員  (家庭の事情があり、ホストクラブでアルバイト) 浅野エリカ   35歳  看護師 浅野マイケル  40歳  会社員 ❧イラストはAI生成画像自作  

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

裏切りの代償

中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。 尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。 取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。 自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...