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8.さっそく面接ですよ
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次の日、井上は高瀬に連れられて喫茶店へ向かった。思っていたよりも小さな喫茶店で、隠れ家的なお洒落な雰囲気だった。
チリンチリン…
お店のドアが小気味いい鈴の音色とともに開く。
「いらっしゃいませ」
カウンターにいた寡黙そうな男の落ち着いた声に出迎えられる。
店の中はテーブル席が2つとカウンター席だけで、女性客が1人カウンター席に座っていた。
「お疲れ様です、茅野さん!」
「お疲れ様、高瀬くん。その子が昨日言ってたお友達?」
カウンターにいた男、茅野は井上のことを聞いていたようで驚いた。高瀬は相変わらず話がはやい…というか行動力がすごいのか?
「はい、バイトの話でここをオススメしたんですよ!
井上、この人がバイトの先輩で茅野秋さん!で、席にいるのが店長の木崎りんさん!」
「やっほー!よろしくねー!」
「え!?あ、あの、井上多々良です。よろしくお願いします!」
展開が急すぎる!え、これ面接じゃないよね?それに、お客さんだと思ってた人が店長って…明るい人だな。ていうか、今この店従業員しかいなかったってことになるぞ。とりあえず自己紹介したけど…今日って軽い見学じゃなかったの!?
井上は戸惑った様子でなんとか木崎と茅野に向かって頭を下げた。
「うん。よろしくね井上くん。立ったままじゃ疲れるでしょ?こっちに座りなよ、高瀬くんもシフトの時間までゆっくりしなよ。」
茅野は優しく応じると、2人をカウンター席に促した。
「そーそー!座って話しましょ!井上くんは私の隣ねー」
明るい調子で木崎さんに席指定される。井上が「失礼します」と席に着くと、「そんなに堅くならないで!気軽にいきましょ!」と木崎さんが笑顔で答える。木崎さんは気さくな人なんだろう。
井上を挟んで、木崎さん、高瀬と3人並んでカウンター席に座り、カウンターの奥から茅野さんがお茶を用意してくれる。「ありがとうございます」と受け取って少し一息ついた。
「でー、井上くんはここでのバイトを考えてくれてるんだよね?」
木崎さんからいきなりの本題突入。
「はい、高瀬に紹介してもらって、バイトは初めてなのですぐお役に立てるかはわかりませんが…。このお店の雰囲気とかすごく好きで働きたいなって思いました。」
「えーやだー嬉しいー!ぜひおいでよ!もう、即採用でいいよ!」
「え!?いいんですか?」
「いいわよ?」
あっけなく、採用されてしまって、井上は少し唖然とした。
「え、でも俺今日何も用意してきてなくて…、履歴書とか面接とかっていいんですか?」
「んー、履歴書は一応出してもらおうかな?面接はこれでいいよ!井上くん、真面目そうだしなんせ高瀬くんの紹介だしねー!諸々の書類とかは次の出勤日にでも渡すね!」
「は、はい……?」
話の進むスピードが速すぎて井上の理解が追いつかない。
「木崎さん!どんどん話を進めすぎですよ!井上くん困ってますって!…ごめんね、井上くん、店長はマイペースな人だから許してやって」
「え!?いえいえ!ありがたいお話ですし、そんなことないですよ!」
気を使って、茅野さんが話の勢いを止めてくれた。少し助かりました。
その後、改めて仕事内容の説明を受けて正式にアルバイト採用が決まった。
チリンチリン…
お店のドアが小気味いい鈴の音色とともに開く。
「いらっしゃいませ」
カウンターにいた寡黙そうな男の落ち着いた声に出迎えられる。
店の中はテーブル席が2つとカウンター席だけで、女性客が1人カウンター席に座っていた。
「お疲れ様です、茅野さん!」
「お疲れ様、高瀬くん。その子が昨日言ってたお友達?」
カウンターにいた男、茅野は井上のことを聞いていたようで驚いた。高瀬は相変わらず話がはやい…というか行動力がすごいのか?
「はい、バイトの話でここをオススメしたんですよ!
井上、この人がバイトの先輩で茅野秋さん!で、席にいるのが店長の木崎りんさん!」
「やっほー!よろしくねー!」
「え!?あ、あの、井上多々良です。よろしくお願いします!」
展開が急すぎる!え、これ面接じゃないよね?それに、お客さんだと思ってた人が店長って…明るい人だな。ていうか、今この店従業員しかいなかったってことになるぞ。とりあえず自己紹介したけど…今日って軽い見学じゃなかったの!?
井上は戸惑った様子でなんとか木崎と茅野に向かって頭を下げた。
「うん。よろしくね井上くん。立ったままじゃ疲れるでしょ?こっちに座りなよ、高瀬くんもシフトの時間までゆっくりしなよ。」
茅野は優しく応じると、2人をカウンター席に促した。
「そーそー!座って話しましょ!井上くんは私の隣ねー」
明るい調子で木崎さんに席指定される。井上が「失礼します」と席に着くと、「そんなに堅くならないで!気軽にいきましょ!」と木崎さんが笑顔で答える。木崎さんは気さくな人なんだろう。
井上を挟んで、木崎さん、高瀬と3人並んでカウンター席に座り、カウンターの奥から茅野さんがお茶を用意してくれる。「ありがとうございます」と受け取って少し一息ついた。
「でー、井上くんはここでのバイトを考えてくれてるんだよね?」
木崎さんからいきなりの本題突入。
「はい、高瀬に紹介してもらって、バイトは初めてなのですぐお役に立てるかはわかりませんが…。このお店の雰囲気とかすごく好きで働きたいなって思いました。」
「えーやだー嬉しいー!ぜひおいでよ!もう、即採用でいいよ!」
「え!?いいんですか?」
「いいわよ?」
あっけなく、採用されてしまって、井上は少し唖然とした。
「え、でも俺今日何も用意してきてなくて…、履歴書とか面接とかっていいんですか?」
「んー、履歴書は一応出してもらおうかな?面接はこれでいいよ!井上くん、真面目そうだしなんせ高瀬くんの紹介だしねー!諸々の書類とかは次の出勤日にでも渡すね!」
「は、はい……?」
話の進むスピードが速すぎて井上の理解が追いつかない。
「木崎さん!どんどん話を進めすぎですよ!井上くん困ってますって!…ごめんね、井上くん、店長はマイペースな人だから許してやって」
「え!?いえいえ!ありがたいお話ですし、そんなことないですよ!」
気を使って、茅野さんが話の勢いを止めてくれた。少し助かりました。
その後、改めて仕事内容の説明を受けて正式にアルバイト採用が決まった。
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