546 / 716
第18幕 vert olive
12
しおりを挟む
ちゃぷんちゃぷんと静かに水面が揺れる。
うしろから俺を抱きしめている悠斗は、驚くほど静かだ。そっと視線を肩口に向けると、俺の肩に顔を埋め瞼を閉じている様子。こころなしか吐息が聞こえるのは、眠っているからだろう。
バイトの疲れもあるのかもしれないと、俺も静かにしていたのだが、このままでは流石に逆上せてしまいそうだ。
にしても……なぜ当たっている?
寝てる……よな?
こいつ……寝てる間もいつもこうなのか⁉
そうです。悠斗に腰掛ける俺は、お尻の辺りに違和感しか感じません。これは所謂、ちん○んな訳で……踵……とかではないのです。
はぁ~……と息を吐くと、ビクッとうしろの悠斗が身体を揺らす。起きたのかと振り向くが、どうやらただの痙攣のご様子。
「悠斗くーん、逆上せるよ?」
「……」
囁くように問いかけるが、よっぽど眠いのか目覚める気配はない。モジモジと腰の位置をずらすと、お尻の割れ目にちょうどよく挟まってしまった。
あっ、やべぇ……。
唇を噛み締めると、力んでしまい先端が蕾にヌプっと潜り込む。先ほどまで愛し合い後孔は十分緩んでいる。浮力で腰を浮かすが、悠斗の無意識な腕は俺を逃さずむしろ引き寄せていた。
徐々に挿入していく陰茎は、重力がかからないからか抵抗すら跳ね除ける。身体を前に逃し湯船から上がろうとすると、拘束もほのかに解かれほっとひと息ついた。
「──ふぅ~~ッ!」
「……いけないんだ。人の寝込襲うなんて」
安心しきったところでこれだ。
一気に奥へと悠斗が入り込んできた。いつから起きていたのか、俺の行動をこっそり見守っていたに違いない。
「ちがっ、たまたまッ!」
「たまたま入っちゃったの? 瀬菜ってば素直じゃないな。足りなかったなら、言ってくれれば喜んでしたのに。でも、これはこれで……美味しいけど……ねっ♡」
「はっうぅ! お湯ッ入るッからぁん!」
「んーそうだね? 流石に不味いか……」
ザブンッと飛沫をあげ、軽々と身体が持ち上げられる。重力が纏わり、身体が重くて堪らないというのに一体どんな怪力なのやら。
クタリとすっかり逆上せている俺を、繋がったまま脱衣所まで運ぶと、洗面台の前に片足を降ろされ、ヌコヌコと内部を占領された。
「あっ、ンッ……折角……キレイにしたッのにぃッ!」
「大丈夫ッ……水場だからすぐまた洗えるよッ」
「そういうッ問題ッ……あっぅぅ……頭ックラクラしてッ」
「俺もッ……瀬菜の姿にクラクラ……真っ赤で……ほら、前見て?」
毎度思うことだ。抱かれている自分はなんという顔をしているのか……。紅く染まる身体はきっと逆上せたせいだ。けれど潤んだ瞳は間違いなく快感に溺れているせい。
悠斗の視線は鏡の中の俺を、寝起きとは思えないギラついた瞳で捉えながら腰を前後に揺らす。
対面する自分自身が恥ずかし過ぎて、無駄に声を抑えてしまう。そんな俺の行動に、悠斗が終始ムラムラしていたなど、俺の知るところではなかったのだった──。
うしろから俺を抱きしめている悠斗は、驚くほど静かだ。そっと視線を肩口に向けると、俺の肩に顔を埋め瞼を閉じている様子。こころなしか吐息が聞こえるのは、眠っているからだろう。
バイトの疲れもあるのかもしれないと、俺も静かにしていたのだが、このままでは流石に逆上せてしまいそうだ。
にしても……なぜ当たっている?
寝てる……よな?
こいつ……寝てる間もいつもこうなのか⁉
そうです。悠斗に腰掛ける俺は、お尻の辺りに違和感しか感じません。これは所謂、ちん○んな訳で……踵……とかではないのです。
はぁ~……と息を吐くと、ビクッとうしろの悠斗が身体を揺らす。起きたのかと振り向くが、どうやらただの痙攣のご様子。
「悠斗くーん、逆上せるよ?」
「……」
囁くように問いかけるが、よっぽど眠いのか目覚める気配はない。モジモジと腰の位置をずらすと、お尻の割れ目にちょうどよく挟まってしまった。
あっ、やべぇ……。
唇を噛み締めると、力んでしまい先端が蕾にヌプっと潜り込む。先ほどまで愛し合い後孔は十分緩んでいる。浮力で腰を浮かすが、悠斗の無意識な腕は俺を逃さずむしろ引き寄せていた。
徐々に挿入していく陰茎は、重力がかからないからか抵抗すら跳ね除ける。身体を前に逃し湯船から上がろうとすると、拘束もほのかに解かれほっとひと息ついた。
「──ふぅ~~ッ!」
「……いけないんだ。人の寝込襲うなんて」
安心しきったところでこれだ。
一気に奥へと悠斗が入り込んできた。いつから起きていたのか、俺の行動をこっそり見守っていたに違いない。
「ちがっ、たまたまッ!」
「たまたま入っちゃったの? 瀬菜ってば素直じゃないな。足りなかったなら、言ってくれれば喜んでしたのに。でも、これはこれで……美味しいけど……ねっ♡」
「はっうぅ! お湯ッ入るッからぁん!」
「んーそうだね? 流石に不味いか……」
ザブンッと飛沫をあげ、軽々と身体が持ち上げられる。重力が纏わり、身体が重くて堪らないというのに一体どんな怪力なのやら。
クタリとすっかり逆上せている俺を、繋がったまま脱衣所まで運ぶと、洗面台の前に片足を降ろされ、ヌコヌコと内部を占領された。
「あっ、ンッ……折角……キレイにしたッのにぃッ!」
「大丈夫ッ……水場だからすぐまた洗えるよッ」
「そういうッ問題ッ……あっぅぅ……頭ックラクラしてッ」
「俺もッ……瀬菜の姿にクラクラ……真っ赤で……ほら、前見て?」
毎度思うことだ。抱かれている自分はなんという顔をしているのか……。紅く染まる身体はきっと逆上せたせいだ。けれど潤んだ瞳は間違いなく快感に溺れているせい。
悠斗の視線は鏡の中の俺を、寝起きとは思えないギラついた瞳で捉えながら腰を前後に揺らす。
対面する自分自身が恥ずかし過ぎて、無駄に声を抑えてしまう。そんな俺の行動に、悠斗が終始ムラムラしていたなど、俺の知るところではなかったのだった──。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
231
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる